社会資源とは?フォーマルとインフォーマルの違いをわかりやすく|3つの会議・内的資源
福祉サービス分野/第70講の解説記事 | 更新:2026年
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社会資源とは、社会に存在し、社会生活上のニーズの充足や問題解決のために利用されるさまざまな資源のこと。施設・機関・資金などの物的資源、専門職・家族・ボランティアなどの人的資源、制度・政策・法律などの制度的資源に加え、知識・技術・情報も含まれます。さらに、利用者自身のもつ可能性や能力は内的資源とよばれ、これも社会資源の一つです。試験ではフォーマルとインフォーマルの特徴を入れ替える問題(第16回)と、別居の子どもや親戚も資源に含まれる(第11回)が定番。対比で覚えれば確実に得点できる単元です。
ここだけ覚える
- フォーマル(行政・社会福祉法人・医療法人・企業・NPO法人など)=公正性・専門性が高い・安定供給が可能/画一的になりやすい。
- インフォーマル(地域の団体・友人・近隣・親戚・家族など)=柔軟な対応が可能/専門性が低い・供給が不安定(第16回:特徴の入れ替え×肢に注意)。
- 境界はあいまい=同じNPO法人等でも、介護保険制度に基づくサービス→フォーマル/基づかない→インフォーマル。
- 3つの会議=地域ケア会議(専門職・機関+民生委員等)/ネットワーク会議(+地域住民・事業者、福祉課題の検討)/サービス担当者会議(特定の利用者の関係者、方針共有・チームワーク促進)。
- 調整=ケアマネジメントの役割(介護保険に導入された理由)。内的資源の活用・新たな社会資源の開発・本人家族との協働もセットで。
社会資源の分類(フォーマルとインフォーマル)
- 社会資源=物的資源(施設・機関・資金)+人的資源(専門職・家族・ボランティア)+制度的資源(制度・政策・法律)+知識・技術・情報。利用者自身の可能性や能力=内的資源も社会資源の一つ。
- 提供主体で分類:フォーマル分野=行政・社会福祉法人・医療法人・企業・NPO法人など/インフォーマル分野=地域の団体・組織、友人・近隣・親戚・家族など。
- 特徴の対比:フォーマル=公正性・専門性が高い・安定供給が可能だが画一的になりやすい/インフォーマル=柔軟な対応が可能だが専門性が低く供給が不安定。とくに行政提供のものは、最低限度のサービスが保障される平等さと経済的能力への配慮=公正性が特徴。
- 境界線ははっきり引けるものばかりではない:社会福祉法人・NPO法人・地域団体などは、介護保険制度に基づくサービスならフォーマル、制度に基づかないサービスならインフォーマルに分類される。
過去問(第16回-問58):「インフォーマルサポートは、画一的になりやすいものの、安定した供給が可能」=×。それはフォーマルの特徴。インフォーマルは柔軟だが安定供給が難しい。
社会資源のネットワーク(3つの会議)
- 地域ケア会議(地域内専門職・機関間ネットワーク):地域内の専門機関や専門職、民生委員や町会関係者などが集まり、情報交換、多職種・多機関連携を図る。
- ネットワーク会議(住民・専門機関・事業者間ネットワーク):専門職・機関間のネットワークに加え、地域住民や事業者などが集まり、地域内の福祉課題の検討などを行う。
- サービス担当者会議:特定の利用者の支援にかかわる関係者が集まり、情報や支援方針の共有、課題の検討、連携やチームワークの促進を図る。
- 区別のコツ:地域全体の話か、特定の利用者の話か。「特定の利用者」の語があればサービス担当者会議。
社会資源の調整(=ケアマネジメントの役割)
- フォーマルもインフォーマルも、サービスを利用者の立場で効率的に調整する機能はもっていない。とくにフォーマル分野とインフォーマル分野の間の調整は難しい。
- 支援ネットワークの構築にあたり社会資源間の調整をしていくこと=ケアマネジメントに求められる役割であり、介護保険制度にケアマネジメントが導入された理由ともいえる。
- フォーマルなサービスにインフォーマルサポートを効果的にはさみこみ、切れ目のないサービスを提供。既存の社会資源でニーズが充足されない場合など、新たな社会資源の開発も視野に入れる。
介護支援専門員が活用する社会資源
- 中心はフォーマルサービスである介護保険サービス。+以下のフォーマルサービス:所得保障(年金制度・生活保護制度)/医療保険(急性期の医療サービス等)/市町村が実施する保健福祉サービス(配食・見守り・移送・ごみ回収等)/権利擁護(成年後見制度・日常生活自立支援事業・虐待の防止)/住宅(公営住宅・サービス付き高齢者向け住宅等)。
- インフォーマルサポート:家族など(単身・同居だけでなく別居の子ども・親戚なども社会資源的な機能を把握)/ボランティア活動(訪問・配食・見守り・ごみ出し等)/自治会、民生委員・児童委員の活動(見守り・サロン活動等)。
- 介護支援専門員には、本人の能力・資産・意欲といった内的資源の活用や、フォーマルサービスとインフォーマルサポートの連携も求められる。活用にあたっては要介護者本人および家族との協働が求められる。
過去問(第11回-問58):「要介護者の別居中の子どもや親戚、近隣等の資源は、インフォーマルサポートには含まれない」=×。含まれる(ただし個々の要介護者の状況によりその機能は異なる)。
よくある質問(FAQ)
フォーマルサービスとインフォーマルサポートの違いは何ですか?
提供主体による分類です。フォーマル分野は行政・社会福祉法人・医療法人・企業・NPO法人などで、公正性・専門性が高く安定供給が可能な一方、画一的になりやすいのが特徴。インフォーマル分野は地域の団体・組織、友人、近隣、親戚、家族などで、柔軟な対応が可能な一方、専門性が低く供給が不安定です。第16回試験では「インフォーマルサポートは画一的だが安定供給が可能」=×(それはフォーマルの特徴)が出題されました。長所と短所を入れ替える問題が定番です。
NPO法人はフォーマルとインフォーマルのどちらですか?
一概には決まりません。フォーマルとインフォーマルの境界線ははっきり引けるものばかりではなく、社会福祉法人やNPO法人、地域の団体・組織などは、介護保険制度に基づくサービスを提供する場合はフォーマル、制度に基づかないサービスを提供する場合はインフォーマルに分類されます。「誰がやるか」だけでなく「制度に基づくかどうか」で見るのがポイントです。
地域ケア会議とサービス担当者会議はどう違いますか?
対象の広さが違います。地域ケア会議は、地域内の専門機関や専門職、民生委員や町会関係者などが集まり、情報交換や多職種・多機関連携を図る「地域全体」の会議。ネットワーク会議は、専門職に加えて地域住民や事業者が集まり、地域内の福祉課題の検討を行います。これに対してサービス担当者会議は、特定の利用者の支援にかかわる関係者が集まり、情報や支援方針の共有、連携やチームワークの促進を図る「個別ケース」の会議です。「特定の利用者」という語があればサービス担当者会議、と判別できます。
社会資源の調整はなぜケアマネジメントの役割なのですか?
フォーマルサービスもインフォーマルサポートも、それぞれサービスの提供はしますが、それらを利用者の立場で効率的に調整する機能はもっていないためです。とくにフォーマル分野とインフォーマル分野の間の調整は難しく、支援ネットワークの構築にあたり社会資源間の調整をしていくことがケアマネジメントに求められる役割であり、介護保険制度にケアマネジメントが導入された理由ともいえます。既存の社会資源でニーズが充足されない場合には、新たな社会資源の開発も視野に入れる必要があります。
別居している家族も社会資源に含まれますか?
含まれます。介護支援専門員が活用するインフォーマルサポートとしての「家族など」には、単身・同居の場合だけでなく、別居の子どもや親戚なども含めて、その社会資源的な機能を把握することとされています。第11回試験では「別居中の子どもや親戚、近隣等の資源はインフォーマルサポートには含まれない」=×が出題されました。ただし、個々の要介護者の状況によりその機能は異なります。あわせて、利用者自身の能力・資産・意欲といった内的資源の活用も介護支援専門員に求められています。
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