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医学的診断の理解と医療との連携|IC・EBM・NBM
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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この単元は音声講義でも学べます第27講「医学的診断の理解、医療との連携」を聴く
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ケアマネ自身が診断や治療を行うわけではありませんが、医師がどのように診断・治療を進めるかを理解しておくと、利用者の自己決定の支援やケアプラン作成に役立ちます。試験では、インフォームド・コンセント(説明と同意)、EBMとNBMの違い、入退院時の医療連携が問われます。用語の取り違えに注意して整理しましょう。
ここだけ覚える
医学的診断は主訴・現病歴の聴取→既往歴・家族歴の確認→検査→診断確定→治療の流れで、診察・検査は身体的負担の小さいものから。検査も治療も「説明と同意」=インフォームド・コンセント(IC)が必要(検査でもICは“必要”=第28回)。治療法は本人が決定し、認知機能が低下していても代理人立会いで理解力に応じて説明・同意を得る。EBM=根拠に基づく医療(科学的根拠・ただし確率論で万能ではない)、NBM=物語りと対話に基づく医療でEBMを補完(科学的根拠の医療をNBMというのは誤り=第23回)。医療連携は入院前/入院時(入院時情報連携シート)/退院前(退院前カンファレンス)/退院時(サービス担当者会議・退院後の報告)。
医学的診断のプロセス
医師などの医療職は、患者(利用者)の主訴(主要な症状)と現病歴(主訴の経過)を聴き取ることから始め、既往歴(過去の病歴)や家族歴を確認したうえで必要な検査を判断し、検査を実施して診断を確定してから治療を開始します。診察や検査は、患者の身体的な負担が小さいものから行うのが原則ですが、患者や病状によっては負担の大きい検査が必要な場合もあります。
インフォームド・コンセント(説明と同意)
このプロセス全体で必要になるのがインフォームド・コンセントです。日本語では「説明と同意」を意味します。検査の前には必要な検査を説明して同意を得てから実施し、検査の結果と予後・治療内容を説明して同意を得たうえで治療を開始します。
- 治療には手術・薬物療法のほか、運動療法・食事療法などさまざまな方法がある。
- どの治療を選ぶかは、十分な説明を受けたうえで患者本人が決定する。
- 認知機能が低下している場合でも、家族など代理人の立会いのもと、本人の理解力に応じたわかりやすい言葉で説明し、同意を得る。
ひっかけ注意
「検査を行う際には、インフォームド・コンセントは不要である」は
×(第28回)。
検査においてもその必要性を説明し、
同意を得て検査をします。診断プロセスの図では「病歴聴取〜検査の説明」と「結果・予後・治療の説明」がICにあたります。
EBMとNBM
診断・治療の進め方には2つの考え方があります。以前は医師個人の医学的知識と経験に頼っていましたが、近年は科学的な根拠に基づいて行うEBMが基本になっています。
- EBM(Evidence Based Medicine)=根拠に基づく医療。医師個人の経験だけに頼らず、科学的な根拠に基づいて行う。ただし統計学的な確率論であり、すべての患者に有効とは限らない。
- NBM(Narrative Based Medicine)=物語りと対話に基づく医療。個々の人間の感じ方や考え方に耳を傾け、自己決定を促す。EBMを補完するアプローチ。
ひっかけ注意
「科学的な根拠に基づいた医療をNBMという」は
×(第23回)。記述は
EBMのことです。NBMは、個々の人間の感じ方や考え方に耳を傾けて自己決定を促す医療を指します。EBMとNBMの取り違えが頻出です。
医療との連携(入院前〜退院時)
近年は、医療と介護の連携にポイントをおいた運営基準等の改正が行われています。利用者の入院・退院時に、介護支援専門員に求められる医療連携の流れは次のとおりです。
- 入院前…サービス提供開始時に、利用者・家族に対し、入院した際には介護支援専門員の名前などを病院側に伝えるよう依頼しておく。
- 入院時…病院に利用者・家族の情報提供をする(入院時情報連携シート、本人の思いや希望、生活史、制度の利用状況など)。
- 退院前…病院主催の退院前カンファレンスに出席し、退院準備の進捗、医療処置や介護方法、退院時の対応などの打ち合わせ内容を退院・退所情報記録書などにまとめておく。
- 退院時…退院当日に利用者宅でサービス担当者会議を開くなどして情報を共有。退院後も利用者の状況を病院に報告する。
ポイント
入退院の各場面で「誰に・何を」するかが問われます。とくに
退院前=退院前カンファレンスへの出席、
入院時=入院時情報連携シートでの情報提供が狙われます(通院時の医療連携は別の単元)。
覚え方
- 診断=主訴・現病歴→既往歴・家族歴→検査→診断→治療(負担の小さいものから)
- IC=説明と同意(検査も治療も必要)/治療は本人が決定
- EBM=根拠に基づく医療/NBM=物語りと対話(EBMを補完)
- 連携=入院前・入院時(連携シート)・退院前(カンファレンス)・退院時(担当者会議・報告)
よくある質問
インフォームド・コンセントとは何ですか?
「説明と同意」のことです。医学的診断のプロセスでは、必要な検査を説明して同意を得てから検査を実施し、結果や予後・治療内容を説明して同意を得たうえで治療を開始します。検査の段階でも説明と同意が必要です。
検査のときもインフォームド・コンセントは必要ですか?
必要です。「検査を行う際にはインフォームド・コンセントは不要」という記述は誤り(第28回=×)で、検査においてもその必要性を説明し、同意を得て検査をします。
EBMとNBMの違いは何ですか?
EBM(根拠に基づく医療)は、医師個人の経験だけでなく科学的な根拠に基づいて行う医療です。ただし統計学的な確率論で、すべての患者に有効とは限りません。NBM(物語りと対話に基づく医療)は、個々の人の感じ方や考え方に耳を傾けて自己決定を促す医療で、EBMを補完します。「科学的根拠に基づく医療をNBMという」は誤り(第23回=×。それはEBM)です。
退院前カンファレンスとは何ですか?
病院主催で行われる、退院に向けた打ち合わせの場です。介護支援専門員も出席し、退院準備の進捗、医療処置や介護方法、退院時の対応などを確認して、退院・退所情報記録書などにまとめておきます。退院時には利用者宅でサービス担当者会議を開くなどして情報を共有します。
入院時には病院にどんな情報を提供しますか?
入院時情報連携シートなどを用いて、利用者・家族の情報を病院に提供します。本人の思いや希望、生活史、制度の利用状況などが含まれます。入院前には、入院した際にケアマネの名前などを病院側に伝えるよう、あらかじめ利用者・家族に依頼しておきます。
本記事は学習の補助を目的とした情報提供です。制度や医学的な内容は変わることがあります。最新の内容は必ずお手元の教科書・公式資料でご確認ください。本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。