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在宅医療管理|在宅自己注射・人工透析・経管栄養・在宅酸素療法ほか
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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在宅医療管理は、在宅で行われるさまざまな医療的な管理をまとめた単元です。項目が多く、在宅自己注射・悪性腫瘍疼痛管理・人工透析・在宅中心静脈栄養法・経管栄養法・在宅人工呼吸療法・在宅酸素療法・喀痰吸引・ストーマ・バルーンカテーテル・在宅自己導尿が含まれます。試験では各項目の留意点と、まぎらわしい数値や用語が問われます。過去問のひっかけを中心に整理しましょう。
ここだけ覚える
在宅自己注射…インスリンの低血糖=冷や汗・動悸・震え(高血糖ではない)。悪性腫瘍疼痛管理…トータルペイン、自動注入ポンプはトラブル時の対応を共有。人工透析…血液透析は施設・腹膜透析は在宅、シャント側で血圧測定や採血をしない。経管栄養法…注入時は上半身30度、胃ろうは定期的に回転させてバンパー埋没症候群を予防。人工呼吸…IPPV=気管切開/NPPV=マスク。在宅酸素療法…SpO2は95〜100%、火気から2m以上、流量は医師の指示範囲、上げすぎはCO2ナルコーシス。喀痰吸引…介護職も行える医療的ケア、気管カニューレ内部は無菌操作。在宅自己導尿…感染リスクはむしろ低い。
在宅自己注射(インスリン・低血糖)
在宅自己注射は、利用者または家族が、自分で、あるいは利用者に対して注射をするものです。糖尿病のインスリン、アナフィラキシー時のエピネフリン、血友病・肝炎・前立腺がん・骨粗鬆症などで行われ、最もよくみられるのがインスリン自己注射です。インスリンは血糖値を下げるため、過剰投与や食事を抜くと低血糖をまねきます。
- 低血糖=空腹感・冷や汗・動悸・震え・意識レベルの悪化。重症化で意識障害・昏睡。みられたら糖分を補給し、経口摂取が難しければすぐ医療職へ連絡。
- 発熱・食欲不振などのシックデイで食事量が少ないときの対処(用量を減らす・打たない等)を、あらかじめ医師に確認。
ひっかけ注意
「インスリンを自己注射している場合に、冷や汗・動悸・震えがみられたら
高血糖を疑う」は
×(第19回)。冷や汗・動悸・震えは
低血糖の症状です。
悪性腫瘍疼痛管理(トータルペイン・自動注入ポンプ)
末期がんによる痛みを緩和するのが悪性腫瘍疼痛管理です。痛みは身体的な側面だけでなく、精神的・社会的・スピリチュアルな側面もあり、これらを全体としてとらえるトータルペイン(全人的苦痛)の考え方が重要です。緩和には主に麻薬が使われ、副作用として吐き気・嘔吐・眠気・便秘などが生じます。基本は飲み薬で、経口摂取が難しくなると貼り薬・座薬・注射薬が用いられます。
ひっかけ注意
「疼痛管理などに
自動注入ポンプを用いる場合には、トラブル発生時の対応方法をあらかじめ関係者間で
共有しておく」は
○(第20回)。ポンプは気泡混入やバッテリー切れがあるため、利用者・介護者・支援者で対応を共有します。
人工透析(血液透析・腹膜透析・シャント)
腎機能の低下で老廃物の除去や水分の調節ができなくなった場合、人工透析の適用となります。血液を体外でろ過して戻す血液透析と、腹膜透析(自己腹膜灌流法)があり、血液透析は専門施設で行われることが多く、在宅ではもっぱら腹膜透析です。腹膜透析は通院が月1〜2回ですみ(血液透析は週2〜3回)、食事制限も緩いなど日常生活の制限が少なくなります。
- 血液透析では水分・塩分・リン・カリウムのとりすぎに注意。
- シャント(動脈と静脈をつないだ透析用の血管)への圧迫を避ける。
- 透析を受ける人は心筋梗塞・脳血管障害などの疾病リスクが高い。
ひっかけ注意
「人工透析を行っている場合には、
シャント側で血圧測定を行う」は
×(第22回再)。シャントを圧迫しないよう、シャント側での血圧測定・採血や、袖口のきつい服の着用などは避けます。
在宅中心静脈栄養法・経管栄養法(胃ろう)
在宅中心静脈栄養法は、栄養を口から摂れない場合に、高濃度栄養剤を点滴で中心静脈(心臓近くの太い静脈)に直接入れる方法です。カテーテルを体外に出す方法と皮下に埋め込むポート型があり、長期で消化吸収機能が低下するおそれがあります。一方、経管栄養法は胃や腸に直接栄養剤を注入する方法で、本来の消化吸収機能を活用するため中心静脈栄養法より優先されることが多いです。
- 経管栄養法の種類…経鼻胃管(鼻から胃へ・1か月めどに交換)、食道ろう・胃ろう・腸ろう(皮膚からろう孔を開けて注入。腸ろうは胃ろうが難しい場合)。
- 胃ろうは体外固定板(ボタン型/チューブ型)と胃内固定板(バルーン型/バンパー型)の組み合わせで4種類。
- 注入時は逆流・誤嚥予防のため上半身を30度以上起こす。注入速度が速すぎると下痢・嘔吐。
- 胃ろう・腸ろうはバンパー埋没症候群予防のため、定期的にカテーテルが回転するか確認。抜けるとろう孔がふさがるので速やかに医療職へ。
ひっかけ注意
「胃ろうを取り扱うときは、損傷防止のためカテーテルを
回転させないようにする」は
×(第20回)。胃ろうではカテーテルが胃粘膜に入り込む
バンパー埋没症候群を起こすことがあるため、
定期的に回転させて埋没を予防します。
在宅人工呼吸療法・在宅酸素療法(IPPV/NPPV・CO2ナルコーシス)
在宅人工呼吸療法は、呼吸機能が低下し酸素の取り込みと二酸化炭素の排出ができなくなった場合に、人工呼吸器で呼吸を補助します。気管切開して気管カニューレを挿入する侵襲的陽圧換気法(IPPV)と、マスクなどを使う非侵襲的陽圧換気法(NPPV)があります。トラブルは生命の危険に直結するため、予備電源やアンビューバッグ(手動式の人工呼吸器)を用意して習熟しておきます。
在宅酸素療法(HOT)は、低酸素血症のある人が鼻カニューレや酸素マスクで酸素を吸入し、ADLや予後の改善を図るものです。
- SpO2(動脈血酸素飽和度)=血中の酸素の割合。健康な人は95〜100%、パルスオキシメーターで測定。
- 高濃度酸素を扱うため機器は火気から2m以上離す。酸素流量は医師の指示範囲で。
- 酸素を吸いすぎると呼吸がかえって抑えられ意識障害を起こすCO2ナルコーシスに注意。流量をむやみに上げない。
ひっかけ注意
「IPPVによる人工呼吸は、
マスクを装着して行われる」は
×(第22回再)。IPPVは
気管切開して気管カニューレを挿入する方法で、マスクを使うのは
NPPVです。また「携帯用酸素ボンベに慣れれば、
ケアマネの判断で酸素流量を設定してよい」も
×(第26回)。流量設定は
医師の指示範囲で行います。
喀痰吸引・ストーマ・バルーンカテーテル・在宅自己導尿
喀痰吸引は、自力で痰を出せない場合などに口腔・鼻腔・気管カニューレからチューブを入れて痰を吸引する処置で、一定の研修を受ければ介護職も行える医療的ケアです。チューブは毎回洗浄・消毒(使い捨てが多い)し、気管カニューレ内部は無菌操作が必要です。介護職の吸引範囲は口腔・鼻腔で咽頭の手前まで、気管カニューレ内部までと決まっています。なお吸引器は医療機器で介護保険の給付対象にはなりません。
- ストーマ=人工的な排せつ口。消化管ストーマ=人工肛門、尿路ストーマ=人工膀胱。パウチ(採便・採尿パック)を装着。
- バルーンカテーテル(膀胱留置カテーテル)…尿は蓄尿バッグにためる。バッグが膀胱より高い位置だと尿が逆流し感染の危険。長期留置で尿路感染リスク増。
- 在宅自己導尿…自分で尿管にカテーテルを入れ排尿。バルーンカテーテルより感染リスクが低く、蓄尿バッグも不要。
ひっかけ注意
「在宅自己導尿は、膀胱内にカテーテルを留置するよりも
感染リスクが高い」は
×(第21回)。自己導尿用のカテーテルは使用後に洗浄でき、膀胱に菌が入っても導尿で排出できるため、感染リスクは
むしろ低いです。
覚え方
- 低血糖=冷や汗・動悸・震え(高血糖ではない)
- シャント側で血圧測定・採血をしない/自動注入ポンプは対応を共有
- 経管の注入は30度/胃ろうは“回転させて”埋没予防
- IPPV=気管切開・NPPV=マスク/酸素流量は医師・上げすぎはCO2ナルコーシス
- 喀痰吸引は医療的ケア(給付対象外)/自己導尿は感染リスク低
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在宅医療管理は項目が多く、数値や用語の取り違え(シャント側で測らない・胃ろうは回転させる・IPPVはマスクでない・自己導尿は低リスク)が狙われます。声と差し棒で要点を解説する講座なら、まぎらわしい区別が記憶に残りやすくなります。各単元は順次公開予定。まずは無料の第1講と一問一答からどうぞ。
第28講「在宅医療管理」を聴く ▶
一問一答で力だめし ▶
よくある質問
インスリン自己注射で低血糖になったらどうしますか?
低血糖では空腹感・冷や汗・動悸・震え・意識レベルの悪化が生じます。みられたら糖分を補給し、経口摂取が難しい場合はすぐに医療職に連絡します。冷や汗・動悸・震えを高血糖と取り違える出題(第19回=×)に注意してください。重症化すると意識障害や昏睡に至ります。
血液透析と腹膜透析の違いは何ですか?
血液透析は血液を体外に取り出してろ過し戻す方法で、専門施設で行われることが多く通院は週2〜3回です。腹膜透析(自己腹膜灌流法)は在宅で行われ、通院は月1〜2回ですみ、食事制限も緩いなど日常生活の制限が少なくなります。在宅ではもっぱら腹膜透析となります。
シャントがある人で注意することは何ですか?
シャント(動脈と静脈をつないだ透析用の血管)を圧迫しないことです。シャント側での血圧測定や採血、袖口のきつい服の着用などは避けます。「シャント側で血圧測定を行う」という記述は誤り(第22回再=×)です。血液透析の人は水分・塩分・リン・カリウムのとりすぎにも注意します。
胃ろうのカテーテルは回転させてよいのですか?
はい、定期的に回転させます。胃ろうではカテーテルが胃粘膜に入り込むバンパー埋没症候群を起こすことがあるため、定期的にカテーテルが回転するか確認し、埋没を予防します。「損傷防止のため回転させない」という記述は誤り(第20回=×)です。注入時は逆流・誤嚥予防のため上半身を30度以上起こします。
在宅酸素療法で酸素流量は誰が決めますか?
医師の指示範囲で行います。携帯用酸素ボンベに慣れても、ケアマネの判断で酸素流量を設定してはいけません(第26回=×)。酸素を吸いすぎると呼吸がかえって抑えられ意識障害を起こすCO2ナルコーシスの危険があるため、流量をむやみに上げないようにします。機器は火気から2m以上離します。
在宅自己導尿は感染リスクが高いのですか?
いいえ、むしろ低いです。自己導尿用のカテーテルは使用後に洗浄でき、膀胱に菌が入っても導尿によって菌を排出できるため、バルーンカテーテル(膀胱留置)に比べて感染リスクは低く、蓄尿バッグも不要です。「膀胱内に留置するより感染リスクが高い」という記述は誤り(第21回=×)です。
本記事は学習の補助を目的とした情報提供です。制度や医学的な内容は変わることがあります。最新の内容は必ずお手元の教科書・公式資料でご確認ください。本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。