介護支援分野 第3講 社会保障と社会保険/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
第3講 はじめに
前回の続きから
前回、介護保険は 社会保険方式 でできている、と学びました。
今回は一歩引いて、その 「社会保険」「社会保障」全体 を見渡し、介護保険がどこに位置するのかを確かめます。
第3講を始めましょう。
前回、介護保険は社会保険方式でできている、と学びましたね。
今回は一歩引いて、社会保障や社会保険の全体像を見て、介護保険がその中のどこにあるのかを確かめます。
第3講 はじめに
この講のゴール
- 社会保障とは何かがわかる
- 社会保障の 4つの柱 を覚える
- 社会保険は5種類 あることを知る
- 介護保険の 位置づけ と保険の基本用語をつかむ
今日のゴールは4つです。
まず、社会保障とは何か。
次に、社会保障の4つの柱。
そして、社会保険は5種類あること。
最後に、介護保険の位置づけと、保険の基本用語です。
まずは大きな枠から
社会保障とは?
社会保障とは、国民が安心して暮らせるように、国や社会が生活を支える公的な仕組み のことです。
- 病気・老齢・要介護・失業・貧困など、人生のリスクに備える
- 日本国憲法第25条の 「健康で文化的な最低限度の生活」 を支える
まずは大きな枠から。社会保障とは何でしょう。
国民が安心して暮らせるように、国や社会が生活を支える公的な仕組みのことです。
病気、老い、要介護、失業、貧困。こうした人生のリスクに、社会みんなで備えます。
憲法25条の、健康で文化的な最低限度の生活。これを支えるのが社会保障です。
最重要・暗記ポイント
社会保障の4つの柱
ここは暗記ポイント。社会保障は、大きく4つの柱でできています。
1つ目が社会保険。保険のしくみでリスクに備えます。
2つ目が公的扶助。生活に困った人を助ける、生活保護などです。
3つ目が社会福祉。高齢者や障害者、子どもへの支援。
4つ目が公衆衛生。健康づくりや予防です。
保険・扶助・福祉・衛生、と覚えましょう。介護保険は、1つ目の社会保険の仲間です。
4本柱の1つ目を深掘り
社会保険とは?
社会保険は、みんなで保険料を出し合い、決まったリスクが起きたときに給付を受ける 仕組みです。
- 一人では支えきれないリスクを、みんなで分け合う(共同連帯)
- 税で行う扶助と違い、保険料を払うことで権利として 使える
4本柱の1つ目、社会保険を深掘りします。
みんなで保険料を出し合い、決まったリスクが起きたときに給付を受ける仕組みです。
一人では支えきれないリスクを、みんなで分け合う。前回出てきた共同連帯ですね。
税で行う扶助と違って、保険料を払うことで、権利として使えるのが特徴です。
これも暗記ポイント
社会保険は5種類
- 医療保険:病気・けが
- 年金保険:老齢・障害・死亡
- 介護保険:要介護状態
- 雇用保険:失業
- 労災保険:仕事中のけが・病気
日本の社会保険は、全部で5種類あります。
1つ目、医療保険。病気やけがに備えます。
2つ目、年金保険。老齢や障害、死亡に備えます。
3つ目、介護保険。要介護状態に備えます。
4つ目、雇用保険。失業に備えます。
5つ目、労災保険。仕事中のけがや病気に備えます。
医療・年金・介護・雇用・労災。この5つ、リズムで覚えましょう。
全体の中の位置づけ
介護保険はどこにある?
社会保障
国が生活を支える仕組み(4本柱)
↳ 社会保険
4本柱の1つ。5種類ある
では、介護保険はどこにあるのか。整理しましょう。
一番大きな枠が、社会保障。国が生活を支える仕組みで、4本柱がありました。
その柱の1つが、社会保険。5種類ありましたね。
介護保険は、その社会保険の中の1つ。社会保障、社会保険、介護保険、という入れ子の関係です。
財源のちがい
社会保険方式と税方式
社会保険方式
払った人が権利として給付を受ける。介護保険はこちら。
税方式
税を財源に、行政が給付。生活保護などはこちら。
お金の出どころ、財源のちがいも見ておきましょう。
社会保険方式は、保険料が中心。払った人が権利として給付を受けます。介護保険はこちらです。
税方式は、税が中心。生活保護などがこれにあたります。
介護保険は社会保険方式ですが、保険料だけでなく公費、つまり税も組み合わせています。くわしくは後の講で。
これから何度も出てきます
保険の基本用語
- 保険者:制度を運営する人。介護保険では 市町村
- 被保険者:加入して保険料を払う人
- 保険料:被保険者が払うお金
- 保険給付:受けられるサービスや金銭
保険の基本用語です。これから何度も出てくるので、ここで覚えましょう。
保険者は、制度を運営する人。介護保険では市町村です。
被保険者は、加入して保険料を払う人。
保険料は、被保険者が払うお金。
保険給付は、受けられるサービスやお金のことです。
とくに、介護保険の保険者は市町村。ここは必ず問われます。覚えておいてください。
得点に直結
試験のツボ
- 社会保障の 4本柱(保険・扶助・福祉・衛生)
- 社会保険は 5種類(医療・年金・介護・雇用・労災)
- 介護保険は 社会保険の1つ・社会保険方式
- 介護保険の 保険者は市町村
試験のツボを整理します。
社会保障の4本柱、保険・扶助・福祉・衛生。
社会保険は5種類、医療・年金・介護・雇用・労災。
介護保険は社会保険の1つで、社会保険方式。
そして、介護保険の保険者は市町村。
4本柱、社会保険5種、保険者は市町村。この3つを最優先で覚えましょう。
第3講 おつかれさまでした
まとめ & 次回予告
- 社会保障=国が生活を支える仕組み(4本柱)
- 社会保険は 5種類
- 介護保険は 社会保険の1つ・社会保険方式
- 介護保険の 保険者は市町村
おつかれさまでした。第3講のまとめです。
社会保障は、国が生活を支える仕組みで、4本柱。
社会保険は5種類。
介護保険は、その社会保険の1つで、社会保険方式。
そして、保険者は市町村。
次回は第4講、介護保険制度の改正と実施状況。制度がどう変わってきたかを学びます。
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もっと深く学びたい人へ
この講はここまで。理解を定着させるために、次のアクションへどうぞ。
最後に、もっと学びたい人へのご案内です。
独学が不安なら、講座やテキストを併用すると効率的ですよ。自分に合うものを選んでみてください。
この講の一問一答(◯×9問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
社会保障は、社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生の4つの柱からなる。
答えと解説
◯ 正しい。「保険・扶助・福祉・衛生」と覚えましょう。
日本の社会保険は5種類ある。
答えと解説
◯ 正しい。医療・年金・介護・雇用・労災の5つです。
介護保険は、社会保険の一つである。
答えと解説
◯ 正しい。社会保障 > 社会保険 > 介護保険、の関係です。
生活保護は、社会保険に含まれる。
答えと解説
✕ 生活保護は「公的扶助」(税方式)です。
介護保険の保険者は国である。
答えと解説
✕ 保険者は「市町村(と特別区)」です。頻出。
被保険者とは、制度を運営する者のことである。
答えと解説
✕ 運営は「保険者」。被保険者は加入して保険料を払う人です。
社会保険は、保険料を中心とした財源で運営される。
答えと解説
◯ 正しい。税方式の公的扶助と対比されます。
公的扶助の代表例は生活保護である。
答えと解説
◯ 正しい。税を財源に、生活に困った人を支えます。
雇用保険・労災保険は、社会保険に含まれない。
答えと解説
✕ どちらも社会保険です(医療・年金・介護・雇用・労災の5種)。
五肢複択
社会保障・社会保険について、正しいものを2つ選べ。
- 社会保障は社会保険・公的扶助・社会福祉・公衆衛生の4部門からなる。
- 日本の社会保険は3種類である。
- 介護保険は社会保険の一つである。
- 生活保護は社会保険に含まれる。
- 社会保険は税のみを財源とする。
答えと解説
正解:1・3
1 正しい。
2 誤り。5種類(医療・年金・介護・雇用・労災)。
3 正しい。
4 誤り。生活保護は公的扶助。
5 誤り。保険料が中心。
介護保険の位置づけ・用語について、正しいものを2つ選べ。
- 介護保険の保険者は市町村である。
- 被保険者とは制度を運営する者である。
- 雇用保険・労災保険は社会保険である。
- 介護保険の保険者は国である。
- 公的扶助の代表例は雇用保険である。
答えと解説
正解:1・3
1 正しい(特別区を含む)。
2 誤り。運営は保険者。被保険者は加入者。
3 正しい。
4 誤り。保険者は市町村。
5 誤り。公的扶助の代表は生活保護。