保健医療サービス分野 > 第32講 感染症の予防|標準予防策・感染経路(接触・飛沫・空気)・ノロ・ワクチンのまとめ/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
CH2 SEC7
第32講 感染症の予防
抵抗力の落ちた高齢者は感染症にかかりやすく、施設では集団感染も起こります。この講では、感染が成り立つしくみから、正しい予防策を理解します。
- 感染の3要素と、予防の3本柱(とくに介護は感染経路の遮断)
- 標準予防策(スタンダードプリコーション)=すべての人を感染源とみなす
- 感染経路別(接触・飛沫・空気)の対策と、ノロウイルスの扱い
- 高齢者・施設に多い感染症(呼吸器・尿路・敗血症/インフル・ノロ・疥癬・結核ほか)
第32講を始めましょう。テーマは、感染症の予防です。
抵抗力の落ちた高齢者は、感染症にかかりやすく、施設では集団感染も起こります。この講では、感染が成り立つしくみから理解して、正しい予防策につなげます。
まず、感染の3要素と、予防の3本柱。とくに介護では、感染経路の遮断が大切になります。
次に、標準予防策、スタンダードプリコーション。すべての人を感染源とみなす、という考え方です。
そして、感染経路別、接触・飛沫・空気の対策と、よく出るノロウイルスの扱い。
最後に、高齢者や施設に多い感染症、呼吸器、尿路、敗血症、そしてインフルエンザ、ノロ、疥癬、結核などを見ていきます。それでは始めましょう。
感染症の基礎
感染のしくみ(3要素と予防3本柱)
感染症は、病原体が体に侵入して障害を起こすこと。成立には3つの要素が必要で、どれか1つを断てば防げます。
- 感染の3要素=①感染源(病原体)/②感染経路/③宿主(感染するヒト・動物)
- 感染源がなければ、また経路がなければ、感染症は生じない
- 予防の3本柱=①感染源の排除/②感染経路の遮断/③宿主の抵抗力の向上
- 介護では、とくに感染経路の遮断を意識する
まず、感染のしくみから。感染症とは、病原体が体に侵入して、細胞を障害し、機能障害を起こすことです。
感染が成立するには、3つの要素が必要です。1つめ、感染源。細菌やウイルスなどの病原体です。2つめ、感染経路。3つめ、宿主。病原体が侵入して感染症を起こす、ヒトや動物のことです。
逆にいえば、感染源がなければ、感染症は生じません。感染源があっても、それを運ぶ経路がなければ、生じません。
だから、予防の3本柱はこうなります。1つめ、感染源の排除。2つめ、感染経路の遮断。3つめ、宿主の抵抗力の向上です。
このうち、介護にたずさわる場合は、とくに、感染経路の遮断を意識する必要があります。
3対3で覚えましょう。3要素、源・経路・宿主に、予防の3本柱、排除・遮断・抵抗力が、一対一で対応します。どれか1つを断てば、感染の連鎖が切れる。これが基本の考え方です。
感染症の基礎
標準予防策①(考え方)
感染経路を断つ基本が標準予防策(スタンダードプリコーション)。ポイントは「感染症があるかどうかに関係なく」という点です。
- 感染症の有無にかかわらず、すべての人の…
- 血液・体液(汗を除く)・分泌物・排せつ物・傷のある皮膚などを感染源とみなす
- そのうえで予防策を講じる、という考え方
- =「感染症の人にだけ行う特別な対応」ではない(ここがひっかけ)
感染経路を断つ、基本の対策が、標準予防策。スタンダードプリコーションです。
最大のポイントは、感染症があるかどうかに、関係なく、ということ。
すべての人の、血液、汗を除く体液、分泌物、排せつ物、傷のある皮膚などを、感染源とみなします。
そのうえで、予防策を講じる。これが標準予防策の考え方です。
ここがひっかけです。標準予防策は、感染症の人にだけ行う、特別な対応ではありません。すべての人が対象です。
過去問。感染症にかかった人に対する特別な対応を、標準予防策と呼ぶ、は誤り。正しくは、感染症の有無に関係なく、すべての人を感染源とみなして、予防策を講じることです。よく出ます。
感染症の基礎
標準予防策②(具体的な中身)
標準予防策の具体的な中身です。手指衛生を中心に、防護具・器具・環境まで幅広く含みます。
- 手指衛生=適切な手洗い・手指消毒(基本中の基本)
- 防護用具=使い捨て手袋・マスク・エプロン・ガウン・ゴーグルの着用
- 鋭利な器具の取り扱い(針刺し事故の防止)・使用機材や廃棄物の適切な管理
- 環境整備(清掃・床や壁も汚染環境ととらえる)・必要時は隔離
標準予防策の、具体的な中身を見ます。
中心は、手指衛生。適切な手洗いと、手指消毒です。これが基本中の基本。
次に、防護用具の着用。使い捨ての手袋、マスク、エプロンやガウン、ゴーグルなどです。
そして、鋭利な器具の適切な取り扱い。針刺し事故を防ぎます。あわせて、使用した機材や廃棄物の、適切な管理も含まれます。
さらに、環境の整備。清掃を行い、床や壁も汚染された環境ととらえます。そして、必要な場合は、患者さんを隔離します。
手洗いのコツ。洗い忘れやすいのは、指先、指の間、親指、そして手首です。ここを意識して洗うことが、もっとも基本の感染対策になります。
感染症の基礎
感染経路別の対策(接触・飛沫・空気)
病原体がどう運ばれるかで、対策が変わります。接触・飛沫・空気の3経路と、代表的な感染症をセットで覚えます。
- 接触感染=ノロウイルス・腸管出血性大腸菌・疥癬など。対策=手指衛生・防護具
- 飛沫感染=インフルエンザ・新型コロナ・おたふくかぜ・風疹など。対策=マスク
- 空気感染=結核・水痘・麻疹。対策=高性能マスク+個室管理
- 飛沫感染する疾患が、接触でも感染することがある(経路は重なりうる)
次は、感染経路別の対策です。病原体が、どう運ばれるかで、対策が変わります。
1つめ、接触感染。ノロウイルス感染症、腸管出血性大腸菌感染症、疥癬などです。対策は、手指衛生と、接触が予想される場合の防護具の着用。
2つめ、飛沫感染。インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、おたふくかぜ、風疹など。せきやくしゃみのしぶきでうつります。対策は、マスクの着用です。
3つめ、空気感染。結核、水痘、麻疹の3つ。対策は、高性能マスクの着用と、個室管理です。
なお、飛沫感染する疾患が、接触によって感染することもあります。経路は、重なりうる、と理解しておきましょう。
空気感染の3つ、結核、水痘、麻疹は、空気中をただよう小さな粒子でうつるため、ふつうのマスクでは不十分です。だから、高性能マスクと個室管理が必要になる、と覚えましょう。
感染症の基礎
ノロウイルスの扱い(消毒の注意)
頻出のノロウイルス。消毒薬の選び方と、便・吐物の処理がねらわれます。「アルコールでよい」は誤りです。
- ノロは接触感染が基本だが、便や吐物から飛沫感染・二次感染もある
- 便・吐物の処理はマスク・手袋が必須(+エプロンで飛沫を防ぐ)
- ノロにはアルコールが効きにくい→嘔吐物の処理は次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)
- 冬場にカキなどの食中毒で感染性胃腸炎を起こし、集団感染しやすい(嘔吐・下痢・発熱)
感染症の基礎の最後に、頻出のノロウイルスを、しっかり扱います。
ノロウイルスは、接触感染が基本です。ただし、便や吐物からは、飛沫感染や、二次感染も起こります。
だから、便や吐物の処理には、マスクと手袋が必須です。あわせて、エプロンを着けて、飛沫が体につかないようにします。
ここが最重要。ノロウイルスには、アルコールが効きにくいのです。だから、嘔吐物の処理には、次亜塩素酸ナトリウム、塩素系の消毒剤を使います。アルコールではありません。
ノロは、冬場に、カキなどの食中毒で、感染性胃腸炎を起こします。集団感染しやすく、嘔吐、下痢、発熱がみられます。
過去問。ノロ感染者の便の処理に、マスクや手袋は不要で、処理後にアルコールで手指を拭く、は誤り。マスクと手袋は必須、そして消毒は次亜塩素酸ナトリウム。両方セットで覚えましょう。
高齢者に多い感染症
呼吸器感染症
ここからは高齢者に多い感染症。まずは呼吸器感染症=肺炎(誤嚥性を含む)・気管支炎・肺結核などです。
- 症状=せき・痰・呼吸困難・発熱・頻脈。せん妄が現れることも
- 高齢者では予後があまりよくないケースも少なくない
- 治療・ケア=せき・痰を鎮める、喀痰吸引・酸素吸入などの処置
- インフルエンザ・肺炎球菌ワクチンが、重症化を防ぐ意味で有効(次スライドで詳しく)
ここからは、高齢者に多い感染症です。まずは、呼吸器感染症。肺炎、誤嚥性肺炎を含みます、それに気管支炎、肺結核などです。
症状は、せき、痰、呼吸困難、発熱、脈が速くなる頻脈。そして、せん妄が現れることもあります。
高齢者では、予後があまりよくないケースも、少なくありません。
治療やケアは、せきや痰を鎮めること、そして、痰の吸引である喀痰吸引や、酸素吸入などの処置です。
そして、インフルエンザワクチンや、肺炎球菌ワクチンが、重症化を防ぐ意味で有効です。これは大切なので、次のスライドで詳しく扱います。
第30講とつながります。誤嚥性肺炎は、口腔ケアで予防、でしたね。呼吸器感染症は、ワクチンと口腔ケアの両輪で、発症と重症化を防ぐ、と整理しましょう。
高齢者に多い感染症
ワクチン(インフルエンザ・肺炎球菌)
ワクチンは接種のタイミングがよく問われます。インフルは毎年、肺炎球菌は65歳の年に1回、と区別します。
- インフルエンザワクチン=毎年接種が推奨。定期接種の対象は65歳以上
- 肺炎球菌ワクチン=2014年から65歳以上の定期接種。機会は65歳の年に1回のみ(毎年対象者が変わる)
- 満60〜64歳でも、心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能の障害(身障者手帳1級相当)があれば対象
- 重症化を防ぐのが目的。呼吸器感染症の予防の柱
呼吸器感染症の予防で大切な、2つのワクチンです。接種のタイミングが、よく問われます。
1つめ、インフルエンザワクチン。これは、毎年、接種することが推奨されています。定期接種の対象者は、65歳以上の高齢者です。
2つめ、肺炎球菌ワクチン。2014年から、65歳以上の定期接種ワクチンになりました。ただし、定期接種の機会は、65歳の年に、1回のみ。毎年、対象者が異なります。
なお、満60歳から64歳でも、心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能の障害があり、身体障害者手帳1級相当の人は、接種の対象になります。
いずれも、目的は重症化を防ぐこと。呼吸器感染症の予防の柱です。
過去問。高齢者には、肺炎球菌ワクチンの接種を、毎年1回受けることが推奨されている、は誤り。毎年なのは、インフルエンザのほう。肺炎球菌は、65歳の年に1回のみ。ここを取り違えないように。
高齢者に多い感染症
尿路感染症
膀胱炎・腎盂炎など、尿の通り道に起こる感染症。実は高齢者でもっとも多い感染症です。
- 尿路感染症(膀胱炎・腎盂炎など)=高齢者でもっとも多い感染症
- 症状=排尿時の痛み・発熱など
- 重症化すると腎不全・敗血症性ショックに至ることも
- 治療=原因に対応した適切な抗生物質。抵抗力が落ちるとMRSAなどにも注意
次は、尿路感染症です。
膀胱炎や腎盂炎など、尿の通り道に起こる感染症で、実は、高齢者でもっとも多い感染症です。
症状は、排尿時の痛みや、発熱などです。
重症化すると、腎不全や、敗血症性ショックに至ることもあります。
治療は、原因に応じた適切な抗生物質で行います。なお、抵抗力が落ちると、MRSAなどにも注意が必要です。
この尿路感染症は、高齢者では、次に学ぶ敗血症の、最大のきっかけになります。ありふれているけれど、こじらせると怖い。そう理解しておきましょう。
高齢者に多い感染症
褥瘡感染・敗血症
床ずれ(褥瘡)も感染の入口になり、最悪の場合は敗血症に。敗血症は血液に細菌が入って増える、命に関わる状態です。
- 褥瘡で壊死した組織は感染の温床→敗血症の原因に。予防が第一、発症時は抗生物質・切開排膿
- 敗血症=血液中に細菌が侵入・増殖している状態
- 高齢者では尿路感染症から起こることが多い(胆道感染・褥瘡感染も)
- 症状=高熱・悪寒・ショック・乏尿・呼吸困難。ただし高齢者では発熱がみられないことも
次は、褥瘡感染と、敗血症です。
床ずれ、褥瘡で壊死した組織は、感染の温床になります。そこからの感染が、敗血症の原因になることもあります。だから予防が第一で、発症したら、抗生物質の全身投与や、切開して膿を出す切開排膿を行います。
敗血症とは、血液の中に細菌が侵入して、増殖している状態をいいます。命に関わる、重い状態です。
高齢者では、尿路感染症から引き起こされる場合が多く、胆道からの感染や、褥瘡感染も、少なくありません。
症状は、高熱、悪寒、ショック状態、尿が減る乏尿、呼吸困難など。ただし、高齢者では、発熱がみられないこともあるので、注意が必要です。
高齢者のサインを覚えましょう。敗血症でも、高齢者は熱が出ないことがあります。だから、なんとなく元気がない、血圧が低い、尿が出ない、といった変化に、早く気づくことが大切です。ショックや意識障害、呼吸困難があれば、救急処置です。
施設の感染対策
施設で多い感染症①(インフル・ノロ)
抵抗力の少ない高齢者が集団で暮らす施設は、感染症が広がりやすい。集団感染しやすい代表が、インフルエンザとノロウイルスです。
- 施設で集団感染しやすい代表=インフルエンザ・ノロウイルス・疥癬・結核など
- インフルエンザ=冬場に集団感染(高熱・せき・のどの痛み・頭痛)。予防=ワクチン接種
- ノロウイルス=冬場にカキなどの食中毒で胃腸炎(嘔吐・下痢・発熱)。食材を十分加熱
- ノロの排せつ物・嘔吐物は次亜塩素酸ナトリウムで消毒(再確認)
ここからは、施設で多くみられる感染症と、その対策です。
抵抗力の少ない高齢者が、集団で暮らす施設では、感染症が広がりやすくなります。集団感染しやすい代表が、インフルエンザ、ノロウイルス、疥癬、結核などです。
まず、インフルエンザ。冬場に集団感染しやすく、高熱、せき、のどの痛み、頭痛などが出ます。予防は、ワクチンの接種です。
次に、ノロウイルス感染症。冬場に、カキなどの食中毒で、感染性胃腸炎を起こします。嘔吐、下痢、発熱が出ます。予防は、食材を十分に加熱することです。
そして、これも再確認。ノロの感染者の排せつ物や、嘔吐物は、次亜塩素酸ナトリウムで消毒します。アルコールではありません。
季節で覚えましょう。インフルエンザも、ノロも、冬場に集団感染。だから施設では、冬の時期にとくに、手指衛生、加熱、消毒を徹底する、と結びつけます。
施設の感染対策
施設で多い感染症②(疥癬・結核・MRSA・緑膿菌)
残りの施設感染症。とくに疥癬の対応(洗濯・入浴の順番)と、MRSA・緑膿菌の予防が問われます。
- 疥癬=ガウン・手袋。衣類や寝具は他の人と別にして毎日洗濯し乾燥機。入浴は最後の順番に
- 結核=空気感染。BCGワクチン・換気・マスクの着用
- MRSA感染症=免疫の落ちた高齢者などが発症。予防=手洗い・うがいの徹底、マスク・手袋
- 緑膿菌感染症=免疫の落ちた人に感染。予防=手洗い徹底・医療器具の消毒・感染者や保菌者の個室管理
施設の感染症の2枚目です。残りをまとめます。
まず、疥癬。施設での対応は、ガウンと手袋の着用。そして、衣類や寝具は、他の利用者とは別にして、毎日洗濯し、乾燥機にかけます。さらに、入浴の順番は、最後にします。この3点が大切です。
結核は、空気感染です。予防は、ビーシージーワクチンの接種、換気、そして、マスクの着用です。
MRSA感染症は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌による感染で、免疫の落ちた高齢者などが発症しやすい。予防は、手洗い・うがいの徹底と、マスク・手袋の着用です。
緑膿菌感染症は、免疫の落ちた人に感染しやすく、呼吸器や尿路の感染症、敗血症などを起こします。予防は、手洗いの徹底、医療器具の適切な消毒、そして、感染者や保菌者の個室管理です。
疥癬の3点セットを、第30講と合わせて覚えましょう。施設対応は、手袋とガウン、寝具を別にして毎日洗濯、入浴は最後。さらに、感染力の強いノルウェー疥癬では、個室管理もします。
おつかれさまでした
第32講 まとめ
おつかれさまでした。感染対策は、「経路を断つ」+「すべての人を感染源とみなす」が核。数字とひっかけで総整理しましょう。
- 標準予防策=感染症の有無に関係なくすべての人が対象(罹患者だけ、は誤り)
- 経路=接触・飛沫・空気(結核・水痘・麻疹=空気感染)/ノロは次亜塩素酸ナトリウム
- ワクチン=インフルは毎年・肺炎球菌は65歳の年に1回(毎年1回は誤り)
- 高齢者最多=尿路感染症/そこから敗血症(高齢者は発熱しないことも)
おつかれさまでした。第32講のまとめです。感染対策は、経路を断つこと、そして、すべての人を感染源とみなすこと。この2つが核でした。
まず、標準予防策。感染症の有無に関係なく、すべての人が対象。感染した人にだけ行う、は誤りでしたね。
次に、経路。接触、飛沫、空気の3つ。とくに、結核、水痘、麻疹は空気感染。そして、ノロウイルスの消毒は、次亜塩素酸ナトリウム。
ワクチンは、インフルエンザは毎年、肺炎球菌は65歳の年に1回。肺炎球菌を毎年1回、は誤りです。
そして、高齢者でもっとも多いのは尿路感染症。そこから敗血症につながり、高齢者では発熱しないこともある。これらを確実に押さえましょう。
下の解説記事で、もう一度整理しておきましょう。次回もお楽しみに。
この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
感染症が成立するには、感染源・感染経路・宿主の3つが必要である。
答えと解説
◯ ○。どれか1つを断てば感染の連鎖が切れる(予防の3本柱=排除・遮断・抵抗力の向上)。
標準予防策(スタンダードプリコーション)は、感染症にかかった人にのみ行う対応である。
答えと解説
✕ ×(第19回類問)。感染症の有無に関係なく、すべての人を感染源とみなして予防策を講じる。
結核・水痘・麻疹は、空気感染する感染症である。
答えと解説
◯ ○。高性能マスクの着用と個室管理が必要。飛沫感染はマスク、接触感染は手指衛生・防護具。
ノロウイルス感染者の便の処理では、マスクや手袋を着用する必要はない。
答えと解説
✕ ×(第15回類問)。マスク・手袋は必須。消毒は次亜塩素酸ナトリウム(アルコールは効きにくい)。
ノロウイルスの嘔吐物の消毒には、消毒用アルコールがもっとも有効である。
答えと解説
✕ ×。ノロにはアルコールが効きにくく、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系)を用いる。
インフルエンザワクチンは、毎年接種することが推奨されている。
答えと解説
◯ ○。定期接種の対象は65歳以上。肺炎球菌は65歳の年に1回のみ。
高齢者には、肺炎球菌ワクチンの接種を毎年1回受けることが推奨されている。
答えと解説
✕ ×(第27回類問)。定期接種の機会は65歳の年に1回のみで、毎年対象者が異なる。
高齢者にもっとも多くみられる感染症は、尿路感染症である。
答えと解説
◯ ○。膀胱炎・腎盂炎など。重症化で腎不全・敗血症性ショックに至ることも。
敗血症では、高齢者でも必ず高熱がみられる。
答えと解説
✕ ×。高齢者では発熱がみられないこともある。ショック・意識障害・呼吸困難は救急処置。
疥癬の利用者の入浴は、他の利用者より先に行う。
答えと解説
✕ ×。入浴の順番は最後にする。衣類・寝具は別にして毎日洗濯し乾燥機にかける。
手洗いでは、指先・指の間・親指・手首を洗い忘れないことが基本である。
答えと解説
◯ ○。手指衛生は標準予防策の中心。
介護では、感染対策として、とくに感染経路の遮断を意識する。
答えと解説
◯ ○。予防の3本柱のうち、介護では経路の遮断が要となる。
五肢複択
感染経路と感染症の組合せとして、適切なものを2つ選べ。
- 空気感染 ― 結核・水痘・麻疹
- 飛沫感染 ― 疥癬・腸管出血性大腸菌
- 接触感染 ― ノロウイルス・疥癬
- 飛沫感染 ― 結核・麻疹
- 空気感染 ― インフルエンザ・風疹
答えと解説
正解:1・3
1 正しい。空気感染は高性能マスク+個室管理。
2 誤り。疥癬・腸管出血性大腸菌は接触感染。
3 正しい。接触感染は手指衛生・防護具で対応する。
4 誤り。結核・麻疹は空気感染。
5 誤り。インフルエンザ・風疹は飛沫感染。
感染症の予防について、適切なものを2つ選べ。
- 標準予防策は、感染症の有無にかかわらずすべての人を感染源とみなす
- ノロウイルスの嘔吐物は、消毒用アルコールで消毒する
- 肺炎球菌ワクチンは、毎年1回の接種が推奨されている
- 高齢者にもっとも多い感染症は、尿路感染症である
- 疥癬の利用者の入浴は、他の利用者より先に済ませる
答えと解説
正解:1・4
1 正しい。罹患者だけに行う対応ではない。
2 誤り。ノロにはアルコールが効きにくく、次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
3 誤り。毎年1回はインフルエンザ。肺炎球菌は65歳の年に1回のみ。
4 正しい。膀胱炎・腎盂炎など。
5 誤り。入浴の順番は最後にする。