保健医療サービス分野 > 第38講 食事の介護と口腔ケア|摂食・嚥下の5期・誤嚥予防・口腔ケア・義歯のまとめ/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
CH2 SEC13
第38講 食事の介護と口腔ケア
食べることは毎日の楽しみであり、生活の質を支える行為です。この講では「摂食・嚥下のしくみ」「食事介護の基本」「口腔の機能と口腔ケア」を、誤嚥を防ぐ視点で学びます。
- ①食べる意味と摂食・嚥下の5期(先行・準備・口腔・咽頭・食道)
- ②食事介護の基本(アセスメント・姿勢・食事形態・1回量)
- ③口腔の機能と口腔ケア(重要性・効果・方法・義歯)
- ④よく出る数字とひっかけ
第38講を始めましょう。テーマは、食事の介護と口腔ケアです。
食べることは毎日の楽しみであり、生活の質を支える行為です。この講では、摂食・嚥下のしくみ、食事介護の基本、口腔の機能と口腔ケアを、誤嚥を防ぐ視点で学びます。
今日のゴールは4つです。
1つめ、食べる意味と、摂食・嚥下の5期。先行・準備・口腔・咽頭・食道の5段階です。
2つめ、食事介護の基本。アセスメント、姿勢、食事形態、そして1回の量です。
3つめ、口腔の機能と口腔ケア。重要性、効果、方法、義歯まで押さえます。
4つめ、試験でよく出る数字とひっかけです。
食べる意味
口から食べる意味
口から食べることは、利用者のQOL向上や自己実現につながる行為です。「食べさせる」のではなく、本人の意欲と参加を引き出す支援を心がけます。
- 食事は毎日の楽しみ=生活の質(QOL)・自己実現につながる
- 本人が食事の場・買い物・調理に参画→生活機能の回復、社会参加の意欲が向上
- 支援の主役は本人。介護者が一方的に「食べさせる」のではない
まずは、口から食べる意味です。
食べることは毎日の楽しみであり、利用者のQOL、生活の質の向上や、自己実現につながる行為です。
高齢者自身が、他者との食事の場や、買い物、食事づくりに参加することを通じて、食事にかかわる生活機能の回復や、社会参加への意欲が高まるように支援します。
ポイントは、支援の主役はあくまで本人だということ。介護者が一方的に食べさせる、という発想ではありません。
摂食・嚥下
摂食と嚥下とは
- 摂食=食べ物を認識し、箸やスプーンで口腔内に取り入れる動作
- 嚥下=口の中の食べ物が唾液と混ざり咀嚼され、食塊となって食道へ送られる過程
- 摂食・嚥下は中枢神経と末梢神経により制御され、5つの段階に分けられる
次に、摂食と嚥下という言葉を整理します。
摂食とは、食べ物を認識して、箸やスプーンで口の中に取り入れる動作のことです。
嚥下とは、口の中に入った食べ物が、唾液と混ざって咀嚼され、飲み込みやすい食塊となって食道へ送られていく過程をいいます。
この食塊というのは、かみ砕かれて唾液と混ざり、飲み込みやすいかたまりになった食べ物のことです。
摂食・嚥下は、中枢神経と末梢神経によって制御されていて、次に見る5つの段階に分けられます。
先行期・準備期
摂食・嚥下の5期①
摂食・嚥下の5期を見ていきます。まずは前半の2つです。
1つめ、先行期、別名、認知期です。視覚、嗅覚、触覚などで、目の前の食べ物を認識し、一口で食べる量を決める段階です。
2つめ、準備期、別名、咀嚼期です。箸やスプーンで食べ物を口に取り入れ、歯、歯ぐき、あごの運動でかみ砕き、唾液と混ぜて食塊をつくります。
目で見て認識し、一口の量を決めるのは、先行、認知期。ここはあとで出てくるひっかけの伏線になります。
口腔期・咽頭期・食道期
摂食・嚥下の5期②
後半の3つです。
3つめ、口腔期。舌の運動によって、食塊を舌の前のほうから舌の根もと、そして咽頭、つまりのどへ送り込みます。動かすのは、舌です。
4つめ、咽頭期。食塊がのどに送られると同時に、一時的に呼吸を止めます。これを嚥下反射といい、食べ物が気道へ入るのを防いでいます。
5つめ、食道期。食塊が食道へ送られると、呼吸が再び始まります。食塊は、食道の蠕動運動によって、胃のほうへ送られていきます。
摂食・嚥下
嚥下障害と誤嚥
5期のどこかに障害があると、うまく飲み込めず、口腔内やのどに食べ物が残ります。これを嚥下障害といいます。
- 嚥下障害→誤嚥・窒息の原因に。さらに脱水・低栄養もまねく
- 口腔期は「舌の運動でのどへ送る」段階。視覚・触覚・嗅覚で認識するのは先行(認知)期
摂食・嚥下の5期、そのどこかに障害があると、うまく飲み込めず、口の中やのどに食べ物が残りやすくなります。食道への送り込みが遅れることもあります。
こうした状態を嚥下障害といいます。嚥下障害は、誤嚥や窒息の原因になり、さらに、脱水や低栄養をまねくこともあります。
ここでひっかけです。口腔期は、舌の運動で食塊をのどへ送り込む段階でした。視覚や触覚、嗅覚で認識して唾液が出るのは、口腔期ではなく、先行、認知期です。第23回の試験でも問われました。
食事介護の基本
食事介護①アセスメント
食事介護はアセスメントから。本人の心身機能だけでなく、嗜好・食生活・意欲・調理状況・介護者の状況まで、幅広く把握します。
- 身体機能(基礎疾患・服薬・アレルギー・摂食動作・自立度・視聴覚 ほか)/精神機能
- 嗜好・習慣・食生活、食への意欲、調理などの生活能力、活動・睡眠、介護者の状況
- 内容が多岐にわたるため、多職種が連携して行う(医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・管理栄養士・薬剤師ほか)
ここから食事介護の基本です。まずはアセスメント、状況の把握から始めます。
把握するのは、まず身体機能。基礎疾患や服薬の状況、アレルギー、治療上の食事の配慮、摂食の動作、自立度、目や耳の働きなどです。精神機能も見ます。
さらに、嗜好や習慣、食生活の状況、食べることへの意欲、調理などの生活能力、ふだんの活動性や睡眠、そして介護者の状況まで、幅広く把握します。
アセスメントの内容は多岐にわたります。そのため、医師、歯科医師、歯科衛生士、言語聴覚士、管理栄養士、薬剤師など、多くの職種が連携して行います。
食事介護の基本
食事介護②寝食分離
- できるだけ食堂で食事をするなど、寝床と食事の場を分ける
- 生活空間が広がり、日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)の向上につながる
2つめは、寝食分離です。
寝食分離とは、寝る場所と、食べる場所を分けることです。できるだけ食堂で食事をするなどして、寝床と食事の場を分けます。
こうすることで、生活する空間が広がり、日常生活動作、ADLや、生活の質、QOLの向上につながります。
食事介護の基本
食事介護③食事形態と1回量
- 咀嚼・嚥下機能の低下や義歯利用に応じて、小さく刻む・とろみ・ペースト状に工夫
- 1回に口に入れる量はティースプーン1杯程度。ゆっくり入れて誤嚥を防ぐ
3つめは、食事形態の工夫です。
咀嚼の機能や嚥下の機能が低下している場合、また義歯を使っている場合など、本人の状況に応じて、小さく刻む、とろみをつける、ペースト状にする、といった工夫をします。
そして、1回に口に入れる量は、ティースプーン1杯程度にして、ゆっくりと口に入れ、誤嚥を防ぎます。
ここはひっかけ。スプーンをできるだけ深く大きいものにして、1回量を多くし、食事の時間を短くする、という記述は誤りです。1回量を多くすると、むせやすく、誤嚥につながります。第27回で出ました。
食事介護の基本
食事介護④姿勢を整える
- 嚥下しやすい姿勢は誤嚥を防止:やや前かがみ・あごを引く
- いすに深く腰かけ、足底が床につく高さに調整。背もたれ・ひじかけで安定
- ベッド上で食べるときは上体を起こし、あごを引いた姿勢に
4つめは、姿勢です。食事のときの姿勢は、誤嚥の防止に直結し、食欲にも関係します。
基本は、やや前かがみで、あごを引くこと。あごが上がっていると、気道が開いて誤嚥しやすくなります。
いすには深く腰かけ、足の裏が床につく高さにいすを調整します。いすは、背もたれやひじかけのあるものを選び、安定性を確保します。
ベッドの上で食事をとる場合も、上体を起こして、あごを引いた姿勢にします。
食事介護の基本
食事介護⑤食事中〜食後
- 食事中:献立を説明し、同じ目線で介助。覚醒を確認し、本人のペースで
- 最初に水分で口腔内を湿らせると唾液が出て飲み込みやすい
- 食後は口腔ケアと体調確認。誤嚥防止のため食後30分〜1時間は座位を保つ
5つめは、食事中から食後の支援です。
食事中は、献立を説明し、立ったままではなく、同じ目線で介助します。覚醒の状態を確認し、本人のペースに合わせて介助することが大切です。
コツとして、最初に水分で口の中を湿らせると、唾液の分泌が促されて、飲み込みやすくなります。
食後は、口のまわりや手を清潔にし、体調を確認して、歯みがきやうがいなどの口腔ケアを行います。そして、誤嚥を防ぐため、食後30分から1時間くらいは、座った姿勢を保ちます。
なお、認知症の高齢者には、声かけや見守りで食事を促すことも、大切な支援です。
口腔ケア
口腔の機能と唾液腺
口腔とは、口の中から、のどまでの部分。歯・舌・唾液腺で構成され、咀嚼・嚥下のほか、発音や呼吸、表情づくりにも関わります。
- 口腔の機能:①咀嚼・嚥下 ②発音 ③呼吸 ④表情・感情表現 ⑤かみ合わせで平衡感覚を保つ
- 唾液腺=大唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)と小唾液腺に分かれ、唾液を分泌
ここから口腔ケアです。まず、口腔そのものについて。
口腔とは、口の中から、のどまでの部分をいいます。歯、舌、唾液腺といった器官で構成されています。
口腔の機能は5つ。食べ物を咀嚼・嚥下する、発音する、呼吸する、表情をつくって感情を表現する、そして歯のかみ合わせを安定させて平衡感覚を保つ、です。
唾液を出すのが唾液腺です。大唾液腺、これは耳下腺・顎下腺・舌下腺からなります。それと、小唾液腺に分けられます。
なお、唾液の分泌を促すために唾液腺を刺激することを、唾液腺マッサージといいます。
口腔ケア
口腔ケアの重要性
- 口腔内には唾液による自浄作用・殺菌作用。だが加齢で唾液が減り、自浄作用が低下
- 歯ぐきが下がり隙間が広がる→食べかす・歯垢がたまりやすい。だから口腔ケアが重要
- とくに総義歯・経管栄養(口から食べない)・唾液を抑える薬の人は、重要性がさらに増す
口腔ケアは、なぜ大切なのでしょうか。
もともと口の中は、唾液による自浄作用や殺菌作用が働いています。ところが、高齢になるにしたがって唾液の分泌量が減り、この自浄作用が低下します。
さらに、歯ぐきが下がって歯と歯の隙間も大きくなるため、食べ物や歯垢がたまりやすくなります。だからこそ、高齢者の口腔ケアは重要なのです。
とくに、総入れ歯の場合、経管栄養で口から食べていない場合、唾液の分泌を抑える薬を飲んでいる場合は、自浄作用が働きにくく、口腔ケアの重要性がさらに大きくなります。
口腔ケア
口腔ケアの効果
- 虫歯・歯周病・口臭・粘膜疾患の予防、味覚を正常に保つ、唾液分泌を促す
- 誤嚥性肺炎の予防、オーラルフレイルの予防、口腔・嚥下機能の維持・向上、発音改善、生活リズムを整える
口腔ケアには、たくさんの効果があります。
虫歯や歯周病の予防、口臭の予防、粘膜の病気の予防や改善、味覚を正常に保つこと、唾液の分泌を促すこと。
そして、試験でとくに大切なのが、誤嚥性肺炎の予防と、オーラルフレイルの予防です。ほかに、口腔機能や嚥下機能の維持・向上、発音をよくする、生活リズムを整える、などの効果もあります。
オーラルフレイルとは、口の働きの軽微な低下や、食の偏りなどを含む、身体の衰え、フレイルのひとつです。
口腔ケア
口腔ケアの方法
口腔ケアの方法は、大きく3つあります。ブラッシング、うがい、清拭です。
1つめ、ブラッシング。歯ブラシを使ってケアする方法です。できるだけ洗面所で行いますが、離床や移動が難しい場合は、ベッドの上で行います。
2つめ、うがい。口をすすいでうがいをすることで、食べ物のかすを取り除き、口臭を防ぎます。
3つめ、清拭。ブラッシングやうがいが難しい場合や、口の中に炎症などがある場合に行います。スポンジブラシや、箸にガーゼを巻きつけたもので、汚れを拭き取ります。
口腔ケア
義歯のケアと片麻痺の注意
- 片麻痺がある人は麻痺側を上にして口腔ケア→誤嚥を防ぐ
- 義歯は食後に外してケア。ブラシで流水下で洗う(必ず外して洗浄)
- 着脱は下あごから外し、上あごから入れる。部分義歯は金具で口腔内を傷つけない
- 夜間は外した義歯を、きれいな水(または義歯洗浄剤入りの水)に漬けておく
最後に、義歯のケアと、片麻痺がある場合の注意です。
寝たきりで片麻痺がある人の場合は、麻痺している側を上にして口腔ケアを行い、誤嚥を防ぎます。
義歯を使っている場合は、食後に義歯を外して口腔ケアを行います。外した義歯は、ブラシを使って、流水の下で洗います。口腔ケアのときは、義歯を必ず外して洗うのがポイントです。
義歯の着脱は、下あごから外して、上あごから入れるのが一般的です。部分義歯を外すときは、金具で口の中を傷つけないよう注意します。
なお、夜間は、外した義歯を、きれいな水、あるいは義歯洗浄剤を加えた水の中に漬けておきます。
おつかれさまでした
第38講 まとめ
- 摂食・嚥下は5期(先行・準備・口腔・咽頭・食道)/口腔期は舌で送る
- 1回量はティースプーン1杯・やや前かがみであごを引く・食後は30分〜1時間座位
- 義歯は外して流水で洗う・下あご外し上あご入れ/効果は誤嚥性肺炎予防
第38講のまとめです。
摂食・嚥下は5期。先行、準備、口腔、咽頭、食道の順です。口腔期は、舌の運動で食塊をのどへ送る段階。視覚で認識するのは先行、認知期でした。
1回に口に入れる量はティースプーン1杯。姿勢はやや前かがみで、あごを引く。そして食後は30分から1時間、座位を保ちます。
義歯は必ず外して、流水で洗う。着脱は、下あごから外して、上あごから入れる。口腔ケアの効果として、誤嚥性肺炎の予防も忘れずに。
おつかれさまでした。読んで復習したい人は、下の解説記事もどうぞ。
この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
摂食とは、食べ物を認識し、箸やスプーンで口腔内に取り入れる動作である。
答えと解説
◯ ○。摂食は食べ物を認識して口に取り入れる動作。口の中で唾液と混ざり咀嚼され、食塊となって食道へ送られる過程が嚥下。
摂食・嚥下は、口腔期→咽頭期→食道期→準備期→先行期の順に進む。
答えと解説
✕ ×(順番が誤り)。正しくは先行(認知)期→準備(咀嚼)期→口腔期→咽頭期→食道期の順。
摂食・嚥下プロセスの口腔期では、視覚・触覚・嗅覚の認知により無条件反射で唾液が分泌される。
答えと解説
✕ ×(第23回問31)。それは先行(認知)期の説明。口腔期は舌の運動で食塊を咽頭へ送り込む段階。
咽頭期では、一時的に呼吸を止めることで、食べ物が気道に入るのを防いでいる。
答えと解説
◯ ○。咽頭期は嚥下反射により一時的に呼吸を止め、食塊が気道へ入るのを防ぐ。
嚥下障害は、誤嚥や窒息の原因となるほか、脱水や低栄養をまねくことがある。
答えと解説
◯ ○。5期のいずれかに障害があるとうまく飲み込めず、誤嚥・窒息のほか脱水・低栄養にもつながる。
食事介護のアセスメントは、介護支援専門員が単独で行うことが原則である。
答えと解説
✕ ×(多職種連携が原則)。内容が多岐にわたるため、医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・管理栄養士・薬剤師などが連携して行う。
寝食分離は、生活空間が広がり、ADLやQOLの向上につながる。
答えと解説
◯ ○。寝る場所と食べる場所を分け、できるだけ食堂で食べるなどで離床が進み、ADL・QOLの向上につながる。
スプーンはできるだけ深く大きいものとし、1回量を多くして食事の所要時間を短くするとよい。
答えと解説
✕ ×(第27回問32)。1回量を多くするとむせやすく誤嚥につながる。1回量はティースプーン1杯程度にしてゆっくり入れる。
誤嚥しやすい人の食事では、あごを引き、やや前かがみの姿勢にするとよい。
答えと解説
◯ ○。あごを引きやや前かがみが基本。いすに深く腰かけ足底を床につけ、ベッド上でも上体を起こしてあごを引く。
誤嚥防止のため、食後はすぐに臥床して安静を保つのがよい。
答えと解説
✕ ×(すぐの臥床は不可)。誤嚥防止のため、食後30分〜1時間くらいは座位を保つ。
高齢者では唾液の分泌量が減り、う蝕(虫歯)や歯周病が起こりやすい。
答えと解説
◯ ○(第27回問28)。加齢で唾液が減り自浄作用が低下するため。総義歯・経管栄養・唾液を抑える薬の人はとくに口腔ケアが重要。
口腔内を清掃する際は、義歯は外さずに行う。
答えと解説
✕ ×(第28回問27)。義歯に付着した歯垢は細菌の温床になるため、口腔ケアの際は必ず外して流水で洗浄する。
五肢複択
摂食・嚥下と誤嚥予防について、正しいものを2つ選べ。
- 口腔期は、舌の運動によって食塊を咽頭へ送り込む段階である。
- 準備(咀嚼)期では、視覚や嗅覚で食べ物を認識し、一口の量を決める。
- 1回に口に入れる量は、ティースプーン1杯程度を目安にする。
- 食事の際は、あごを上げてのどをまっすぐに伸ばした姿勢が望ましい。
- 食後は誤嚥防止のため、ただちに臥床して休む。
答えと解説
正解:1・3
1 正しい。口腔期は舌の運動で食塊を咽頭(のど)へ送り込む段階。
2 誤り。視覚や嗅覚で認識し一口量を決めるのは先行(認知)期。準備(咀嚼)期はかみ砕いて食塊をつくる段階。
3 正しい。1回量はティースプーン1杯程度を目安に、ゆっくり入れて誤嚥を防ぐ。
4 誤り。あごを上げると気道が開いて誤嚥しやすい。やや前かがみであごを引くのが基本。
5 誤り。誤嚥防止のため、食後30分〜1時間くらいは座位を保つ。
高齢者の口腔ケアについて、正しいものを2つ選べ。
- 口腔ケアの効果として、誤嚥性肺炎の予防が挙げられる。
- 経管栄養で口から食事をとっていない人には、口腔ケアは不要である。
- 義歯の着脱は、上あごから外し、下あごから入れるのが一般的である。
- 寝たきりで片麻痺がある人の口腔ケアは、麻痺側を上にして行う。
- ブラッシングやうがいが難しい場合でも、清拭は行わない。
答えと解説
正解:1・4
1 正しい。口腔ケアは誤嚥性肺炎やオーラルフレイルの予防に有効。
2 誤り。経管栄養で口から食べない人は唾液による自浄作用が働きにくく、口腔ケアの重要性はむしろ増す。
3 誤り。着脱は下あごから外し、上あごから入れるのが一般的。記述は上下が逆。
4 正しい。片麻痺がある人は麻痺側を上にして口腔ケアを行い、誤嚥を防ぐ。
5 誤り。ブラッシングやうがいが難しい場合や口内に炎症がある場合は、スポンジブラシやガーゼで清拭を行う。