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訪問リハビリテーション|サービス内容と基準のまとめ

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保健医療サービス分野 > 第44講 訪問リハビリテーション|サービス内容と基準のまとめ/全文

この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。

CH2 SEC19

第44講 訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が居宅を訪問して行う維持的リハビリテーションです。この講では「概要」「内容」「事業の基準」「介護報酬」「介護予防訪問リハビリ」を学びます。

第44講を始めましょう。テーマは、訪問リハビリテーションと、介護予防訪問リハビリテーションです。

訪問リハビリテーションは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が居宅を訪問して行う、維持的なリハビリテーションです。この講では、概要、内容、事業の基準、介護報酬、そして介護予防訪問リハビリを学びます。

今日のゴールは大きく6つです。

1つめと2つめは、概要とサービス内容。

3つめは、実施の留意点。医師の指示、計画、報告です。

4つめは事業の基準とリハビリテーション会議、5つめは介護報酬。

そして6つめが、介護予防訪問リハビリテーションです。

誰が・何のために

訪問リハビリの概要

医学的管理のもと、PT・OT・STが居宅を訪問。通院が困難な利用者の生活機能の維持・向上を図る維持的リハビリテーションです。

まず、訪問リハビリテーションの概要です。

訪問リハビリは、医学的管理のもとで、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が居宅を訪問し、通院が困難な利用者の生活機能の維持、もしくは向上を図ることを目的に提供されます。

提供する職種は、理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士STです。

可能な限り居宅で、能力に応じて自立した生活を営めるようにする、維持的なリハビリテーションを担います。

概要

訪問リハビリの目的(具体例)

訪問リハビリが目的とすることを、もう少し具体的に見ます。

廃用症候群の予防と改善、そして基本的な動作能力の維持・改善。

ADL、日常生活動作と、IADL、手段的日常生活動作の維持・回復。

対人交流や社会参加の維持・拡大、そして介護負担の軽減。

さらに、訪問介護事業所などに対する自立支援技術の助言・指導や、福祉用具・住宅改修といった生活環境整備の助言・指導も行います。この事業所への助言指導は、過去問でも問われました。

訪問リハビリの内容

サービスの内容

実際のサービス内容です。

立ち上がりや歩行などの基本動作の訓練。関節可動域訓練など、関節の変形・拘縮や筋力低下の予防・改善。

トイレ動作、入浴動作、着替えなどのADLの訓練。

飲み込み改善の訓練や食事内容の指導、体位変換・介助方法の指導、そして福祉用具・住宅改修の提案・指導なども行います。

計画と報告

実施の留意点

開始医師の指示に基づき、医師・PT・OT・STが評価→訪問リハビリ計画を作成(居宅サービス計画があればそれに沿う)→本人・家族に説明し同意
実施実施状況と評価を速やかに診療記録に作成し、医師に報告
一体化OK訪問リハと通所リハを同じ事業者が提供する場合、計画作成・記録は一体的に行ってよい

実施の留意点です。

訪問リハビリは、医師の指示に基づいて、医師・PT・OT・STが利用者の障害などの評価を行い、訪問リハビリテーション計画を作成します。すでに居宅サービス計画がある場合は、それに沿って作成し、利用者と家族に説明して同意を得ます。

サービスの実施にあたっては、医師の指示と計画書に基づき、実施状況と評価について速やかに診療記録を作成し、医師に報告します。

なお、訪問リハビリと通所リハビリを同じ事業者が提供する場合は、計画の作成や実施状況の記録などは、一体的に行ってよいとされています。

事業の基準

事業の基準(事業者・人員)

事業の基準です。まず、どこが事業者になれるか。

訪問リハビリの事業者は、都道府県知事の指定を受けた、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院です。訪問看護のように専用のステーションがあるわけではありません。

人員基準では、医師を常勤専任で1人以上置きます。ただし、併設されている病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院の常勤医師との兼務は差し支えないとされています。

そして、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を1人以上置きます。こちらは常勤・非常勤の規定はありません。

事業の基準

運営基準・リハビリテーション会議

運営基準では、リハビリテーション会議がポイントです。

リハビリテーション会議を開催して、利用者の状況などの情報を、会議の構成員と共有するよう努めます。

また、リハビリを受けていた医療機関から退院した利用者の計画を作成するときは、その利用者のリハビリの情報を把握しなければなりません。

リハビリテーション会議は、関係者間で内容を話し合うとともに、医師が利用者や家族に内容を説明する会議です。2018年、平成30年度の改定で、医師の参加についてテレビ電話などを活用してもよいことになりました。

介護報酬

訪問リハビリの介護報酬

20分=1回/週6回20分以上で1回・上限は週6回

訪問リハビリの介護報酬です。数字を押さえましょう。

基本サービス費は、20分以上サービスを行った場合を1回として、回ごとに算定します。

40分連続してサービスを行った場合は、2回として算定できます。そして、算定の上限は週に6回です。

報酬は、事業所が病院・診療所であっても、介護老人保健施設であっても、差はありません。

介護報酬・注意点

特別指示書とステーションのPT等

14日間特別指示書が出た場合に医療保険から給付される期間

介護報酬に関する注意点を2つ。

1つめ。利用者の急性増悪などで、主治医から特別指示書が出た場合は、指示の日から14日間は医療保険からの給付となり、訪問リハビリテーション費は算定されません。ここは訪問看護と同じ扱いです。

2つめ。訪問看護ステーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問して提供するサービスは、訪問リハビリではなく、訪問看護に分類されます。この場合、リハビリテーション費は算定されません。混同しやすいので注意しましょう。

介護予防

介護予防訪問リハビリテーション

要支援者に提供されるサービス。内容・人員基準・報酬の算定は訪問リハビリと同じです。

最後に、介護予防訪問リハビリテーションです。

これは要支援者に提供されるサービスで、内容や人員基準、介護報酬の算定などは訪問リハビリと同じです。

実施では、介護予防訪問リハビリ計画の作成、診療記録の作成と医師への報告を行います。

そして、提供期間中に少なくとも1回、モニタリングを行います。

ここが過去問のポイント。モニタリングの結果は、特に問題がない場合でも、指定介護予防支援事業者に報告しなければなりません。問題がなければ報告不要、というのは誤りです。

おつかれさまでした

第44講 まとめ

第44講のまとめです。ひっかけを中心に整理します。

提供するのはPT・OT・ST。事業者は病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院で、専用のステーションはありません。

報酬は、20分で1回、40分連続で2回、上限は週6回。病院と老健で差はありません。特別指示書が出たら14日間は医療保険でした。

訪問看護ステーションのPT等が行うのは訪問看護扱い。介護予防訪問リハビリは要支援者が対象で、モニタリング結果は問題がなくても報告が必要でした。

おつかれさまでした。読んで復習したい人は、下の解説記事もどうぞ。

この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)

すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →

  1. 訪問リハビリテーションは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が居宅を訪問して提供する。

    答えと解説

     ○。医学的管理のもと、PT・OT・STが居宅を訪問して行う維持的リハビリテーション。

  2. 訪問リハビリテーションは、通院が困難な利用者の生活機能の維持・向上を図る維持的リハビリである。

    答えと解説

     ○。可能な限り居宅で、能力に応じ自立した生活を営めるようにすることを目的とする。

  3. 訪問介護事業所等に対する自立支援技術の助言・指導は、訪問リハビリのサービスの一つである。

    答えと解説

     ○(第24回問42)。事業所への助言・指導や生活環境整備の助言・指導も目的に含まれる。

  4. 訪問リハビリテーションは、訪問看護ステーションから提供される。

    答えと解説

     ×(病院・診療所・老健・介護医療院)。事業者にステーションは含まれない。

  5. 訪問リハビリの事業者には、病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院がある。

    答えと解説

     ○(第14回問29関連)。都道府県知事の指定を受けたこれらが事業者となる。

  6. 訪問リハビリは、医師の指示がなくても理学療法士等の判断で開始できる。

    答えと解説

     ×(医師の指示が必要)。医師の指示に基づいて評価・計画作成を行い、開始される。

  7. 訪問リハビリと通所リハビリを同じ事業者が提供する場合、計画作成や記録は一体的に行ってよい。

    答えと解説

     ○。同一事業者が両方を提供する場合、計画の作成や記録は一体的に行ってよいとされる。

  8. 訪問リハビリの基本サービス費は、20分以上行った場合を1回とし、上限は週6回である。

    答えと解説

     ○。20分以上で1回、40分連続なら2回算定可、上限は週6回。

  9. 訪問リハビリの介護報酬は、事業所が病院・診療所か介護老人保健施設かによって差が設けられている。

    答えと解説

     ×(差はない)。事業所が病院・診療所でも介護老人保健施設でも差はない。

  10. 訪問看護ステーションの理学療法士等が訪問して提供するサービスは、訪問看護に分類される。

    答えと解説

     ○。ステーションのPT・OT・STが訪問して行うサービスは訪問看護に分類され、リハビリ費は算定されない。

  11. 介護予防訪問リハビリテーションは、要介護者に提供されるサービスである。

    答えと解説

     ×(要支援者)。介護予防訪問リハビリは要支援者に提供される。

  12. 介護予防訪問リハビリでは、モニタリングの結果に問題がなければ、指定介護予防支援事業者への報告はしなくてよい。

    答えと解説

     ×(報告が必要)。第12回問44。問題がなくても指定介護予防支援事業者に報告しなければならない。

五肢複択

  1. 訪問リハビリテーションについて、正しいものを2つ選べ。

    • 訪問リハビリは、医学的管理のもと理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が居宅を訪問して行う。
    • 訪問リハビリの事業者には、指定を受けた訪問看護ステーションが含まれる。
    • 訪問リハビリには、飲み込み改善の訓練や住宅改修の提案・指導が含まれる。
    • 訪問リハビリは、医師の指示がなくても開始できる。
    • 訪問リハビリは、急性期の集中的な機能回復のみを目的とする。
    答えと解説

    正解:1・3

    1 正しい。訪問リハビリは医学的管理のもと、PT・OT・STが居宅を訪問して行う維持的リハビリ。

    2 誤り。事業者は病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院。訪問看護ステーションは含まれない。

    3 正しい。飲み込み改善の訓練・食事内容の指導や、福祉用具・住宅改修の提案・指導も含む。

    4 誤り。訪問リハビリは医師の指示に基づいて評価・計画作成を行い、開始される。

    5 誤り。訪問リハビリは、生活機能の維持・向上を図る維持的リハビリテーションである。

  2. 訪問リハビリの報酬・運営・介護予防訪問リハビリについて、正しいものを2つ選べ。

    • 基本サービス費は20分以上を1回とし、40分連続なら2回、上限は週6回である。
    • 訪問リハビリの介護報酬は、事業所が病院か介護老人保健施設かで大きく異なる。
    • 介護予防訪問リハビリでは、モニタリング結果を問題がなくても指定介護予防支援事業者へ報告する。
    • リハビリテーション会議への医師の参加は、対面でなければ認められない。
    • 特別指示書が出た場合、指示日から14日間は介護保険から給付される。
    答えと解説

    正解:1・3

    1 正しい。基本サービス費は20分以上を1回、40分連続で2回、上限は週6回。

    2 誤り。報酬は、事業所が病院・診療所でも介護老人保健施設でも差はない。

    3 正しい。介護予防訪問リハビリのモニタリング結果は、問題がなくても指定介護予防支援事業者へ報告する。

    4 誤り。2018年度改定で、リハビリテーション会議への医師の参加はテレビ電話等を活用してもよいことになった。

    5 誤り。特別指示書が出た場合は、指示日から14日間は医療保険からの給付で、訪問リハビリ費は算定されない。

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