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介護老人保健施設(老健)とは|特養との違い・人員基準・介護報酬をわかりやすく

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保健医療サービス分野 > 第50講 介護老人保健施設(老健)とは|特養との違い・人員基準・介護報酬をわかりやすく/全文

この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。

CH2 SEC25

第50講 介護老人保健施設

介護老人保健施設(通称老健(ろうけん))は、医学的管理のもとで介護やリハビリを行い、在宅復帰・在宅療養支援を担う介護保険施設です。この講では「特徴と類型」「サービスの内容」「施設・人員・運営の基準」「介護報酬」を学びます。

第50講を始めましょう。テーマは、介護老人保健施設です。

介護老人保健施設は、通称、老健、ろうけんと呼ばれ、医学的管理のもとで介護やリハビリを行い、在宅復帰・在宅療養支援を担う介護保険施設です。この講では、特徴と類型、サービスの内容、施設・人員・運営の基準、介護報酬を学びます。

今日のゴールは大きく4つです。

1つめ、老健の特徴と類型。在宅復帰支援を担うこと、管理者が原則医師であることがポイント。

2つめ、サービスの内容。医療・リハビリ・生活の3本柱。

3つめは施設・人員・運営の基準。協力病院や栄養・口腔などです。

そして4つめが、介護報酬。5分類・1日あたりがポイントです。

在宅復帰・原則医師

老健の特徴

老健は、医学的に適切な介護やリハビリを行い、自立支援・在宅復帰・在宅療養支援を担う介護保険施設です。

まず、老健の特徴です。

介護老人保健施設は、医学的に適切な介護やリハビリテーションを行うことで、利用者の自立支援、在宅復帰、在宅療養支援を担う介護保険施設です。

他の施設サービスと異なり、直接、医療を提供する点が特徴です。

また、管理者は原則として医師とされ、開設者も制限されています。

2017年、平成29年の介護保険法改正により、老健の役割が、在宅復帰・在宅療養支援であることが、より明確にされました。

要支援者は不可

対象者

入所の対象となるのは、病状が安定し、入院治療の必要がない要介護者です。

対象者です。

入所の対象となるのは、病状が安定し、入院治療の必要がない要介護者です。

主としてリハビリテーションにより、心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要な者です。

そして、要支援者は利用できません。在宅復帰をめざす要介護者の施設、と覚えましょう。

サテライト・併設・分館

類型①従来型・小規模

100床程度の従来型が一般的ですが、次のような小規模な形態も認められています。

老健の類型です。100床程度の従来型が一般的ですが、次のような小規模な形態も認められています。

1つめ、小規模、いわゆるサテライト型。本体施設と別の場所で運営される小規模な老健で、定員は29人以下。本体施設と密接に連携して運営します。

2つめ、医療機関併設型。病院・診療所・介護医療院などに併設される小規模な老健で、定員は29人以下です。

3つめ、分館型。過疎地域などに限って認められ、本体施設と一体的に運営します。さらに、療養病床を老健に転換した、療養型老人保健施設もあります。

1ユニット10人以下

類型②ユニット型

少人数の家庭的な環境を提供するユニット型もあります。

過去問(第25回問45)ユニット型の定員はおおむね10人以下を原則・15人を超えない。数字が問われる。

類型の続き、ユニット型です。少人数の家庭的な環境を提供します。

施設全体を、少数の個室と共同生活室を備えたユニットに分け、ユニットごとに職員を配置します。

1つのユニットの定員は、おおむね10人以下を原則とし、15人を超えないこととされています。第25回問45で問われました。

部屋のかたちには、4人部屋などの多床型と、個室と共同生活室からなるユニット型があります。

検査・投薬・処置

サービス①必要な医療

老健のサービスは、施設の目的に沿って次のようになります。まず必要な医療の提供

老健のサービス内容です。施設の目的に沿って、大きく3つあります。まず、必要な医療の提供。

医学的管理を目的とした、療養に必要な検査・投薬・処置などを行います。

病状などで必要な場合には、協力病院への入院や、他の医療機関への往診を求めます。

維持期リハ+2サービス

サービス②リハ・③生活

続いて、リハビリと生活サービスです。

2つめ、リハビリテーション。理学療法士・作業療法士などが配置され、医学的管理のもとで、維持期のリハビリを計画的に行います。

3つめ、看護・介護その他のサービス。看護職員・介護職員による入浴や排せつなどの世話、レクリエーションや季節行事など、生活施設としての過ごしやすい配慮がされます。

また、老健は、通所リハビリテーション、デイケアと、短期入所療養介護も提供できます。この2つのサービスについては、指定事業所としての申請は不要です。

療養室4人・8㎡

施設・設備基準

療養室・機能訓練室・談話室・浴室・食堂・レクリエーションルーム・洗面所・便所などを設けます。

施設・設備の基準です。

療養室・機能訓練室・談話室・浴室・食堂・レクリエーションルーム・洗面所・便所などを設けることが示されています。

療養室は、定員4人以下、1人あたりの床面積は8平方メートル以上とされています。この4人と8平方メートルが問われます。

そのほか、療養室に設けてはならないことや、ナースコールを設けることなども規定されています。

医師は入所者÷100

人員基準①医師・看護介護

覚え方看護+介護=入所者÷3。内訳は看護2:介護5(7分の2と7分の5)。

人員基準です。まず、医師と看護・介護職員。

医師は、入所者数を100で除した以上の数を、常勤換算で置きます。入所者が100人未満でも、常勤で1人は必要です。

看護職員と介護職員は、合わせて入所者数を3で除した以上の数を置きます。このうち、看護職員が7分の2程度、介護職員が7分の5程度です。

覚え方。看護と介護を合わせて入所者数の3分の1。その内訳は、看護2に対して介護5、つまり7分の2と7分の5です。

PT/OT/STのいずれか

人員基準②リハ職・管理者

過去問(第26回問44)PT・OT・STのいずれかを置く(3職種すべてではない)。

人員基準の続き、リハビリ職と管理者です。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、このうちのいずれかを、入所者数を100で除した以上の数、常勤換算で置きます。3職種すべてではなく、いずれかでよい点に注意です。第26回問44で問われました。

そのほか、支援相談員を1人以上、管理栄養士を定員100以上の施設では常勤で1人以上、介護支援専門員を入所者100またはその端数を増すごとに1人、常勤専従で置きます。

そして管理者は、原則として医師です。常勤専従で、支障がなければ兼務もできます。

協力病院は必置

運営基準①協力病院ほか

過去問(第21回問45)「医療法人が設置する老健は協力病院を定める必要がない」→×。協力病院は必置

運営基準です。まず、協力病院など。

老健は、協力病院を定めなければなりません。これは義務です。一方、協力歯科医療機関は、定めるように努める、努力義務です。ここが問われます。

入退所については、入所申込者が定員数を超えている場合、必要性の高い申込者を優先します。

サービス提供の拒否は原則禁止です。サービス開始時には、重要事項を説明し、文書を交付して同意を得ます。また、感染症などの予防のための委員会を、おおむね3か月に1回以上開催します。

第21回問45。医療法人が設置する老健では協力病院を定める必要がない、という誤りが問われました。協力病院は必ず定めるので、答えはバツです。

栄養・口腔・非常災害

運営基準②計画・栄養・口腔ほか

運営基準の続きです。

サービス提供計画を作成します。アセスメント、プランニング、モニタリングなどを行います。

また、栄養管理と口腔衛生の管理を、各入所者の状態に応じて、計画的に行います。

そのほか、地域住民やボランティア、市町村との連携、そして非常災害対策があります。非常災害対策では、具体的な計画の立案や訓練を行い、訓練には地域住民の参加が得られるよう連携に努めます。

5分類・1日あたり

介護報酬

基本サービス費は、在宅復帰・在宅療養支援の機能に応じて5分類に区分され、1日あたりの額が決められています。

注意金額はYMYL。最新は教科書・公式で確認を。

介護報酬です。

基本サービス費は、在宅復帰・在宅療養支援の機能に応じて、5つの分類に区分され、1日あたりの額が決められています。

5分類は、超強化型・在宅強化型・加算型・基本型・その他型です。在宅復帰の機能が高いほど手厚い報酬になります。

また、入所者が外泊した場合、基本サービス費に代えて、外泊の初日と最終日を除いて、月に6日まで外泊時費用を算定できます。

金額や区分の要件は改定で変わりうるので、最新は教科書や公式で確認してください。

老健の立ち位置

他施設との違い(整理)

他の施設との違いを整理します。

特別養護老人ホーム、いわゆる特養は、生活の場で、原則要介護3以上。それに対して老健は、在宅復帰をめざす、医療とリハビリの場です。

介護医療院は、長期療養と生活の場。老健は、直接医療を提供し、管理者が原則医師である点が特徴です。

老健は要介護者のみが対象で、要支援者は使えません。通所リハと短期入所療養介護も担います。

おつかれさまでした

第50講 まとめ

第50講のまとめです。ひっかけを中心に整理します。

老健は、在宅復帰・在宅療養支援を担う施設。直接医療を提供し、管理者は原則医師です。2017年の改正で役割が明確化されました。要支援者は使えません。

ユニット型は、おおむね10人以下を原則とし、15人を超えない。第25回問45です。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、いずれかを置けばよい。第26回問44です。療養室は4人以下、1人8平方メートル以上でした。

協力病院は必ず定め、協力歯科医療機関は努力義務。第21回問45です。報酬は5分類で1日あたり。外泊時費用は月6日まで。通所リハと短期入所療養介護も提供できました。

おつかれさまでした。読んで復習したい人は、下の解説記事もどうぞ。

この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)

すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →

  1. 介護老人保健施設は、在宅復帰・在宅療養支援を担う介護保険施設である。

    答えと解説

     ○。医学的管理のもとで介護やリハビリを行い、在宅復帰・在宅療養支援を担う。

  2. 介護老人保健施設の管理者は、原則として医師でなければならない。

    答えと解説

     ○。老健は直接医療を提供する施設で、管理者は原則として医師。

  3. 要支援者は、介護老人保健施設に入所することができる。

    答えと解説

     ×(対象は病状が安定した要介護者で、要支援者は利用できない)。

  4. サテライト型の小規模介護老人保健施設の定員は、29人以下である。

    答えと解説

     ○。本体施設と別の場所で運営される小規模老健で、定員は29人以下。

  5. 介護老人保健施設のユニット型では、1ユニットの定員はおおむね10人以下を原則とし、15人を超えないものとされている。

    答えと解説

     ○。ユニット型の定員はおおむね10人以下を原則とし、15人を超えない(第25回問45)。

  6. 介護老人保健施設は、通所リハビリテーションと短期入所療養介護を提供することができる。

    答えと解説

     ○。この2つも提供でき、指定事業所としての申請は不要。

  7. 介護老人保健施設の療養室は、入所者1人あたりの床面積を8㎡以上とする。

    答えと解説

     ○。療養室は定員4人以下、1人あたりの床面積8㎡以上。

  8. 介護老人保健施設には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のすべてを置かなければならない。

    答えと解説

     ×(いずれかを入所者数÷100以上(常勤換算)置けばよい。第26回問44)。

  9. 医療法人が設置する介護老人保健施設では、協力病院を定める必要がない。

    答えと解説

     ×(協力病院は必ず定める。協力歯科医療機関は努力義務。第21回問45)。

  10. 介護老人保健施設の基本サービス費は、5分類に区分され、1日あたりの額で設定されている。

    答えと解説

     ○。超強化型・在宅強化型・加算型・基本型・その他型の5分類で、1日あたり。

  11. 介護老人保健施設では、入所者が外泊した場合、外泊時費用を月10日まで算定できる。

    答えと解説

     ×(外泊時費用は、初日・最終日を除いて月6日まで算定できる)。

  12. 介護老人保健施設は、直接医療を提供しない施設である。

    答えと解説

     ×(他の施設サービスと異なり、直接医療を提供する点が特徴)。

五肢複択

  1. 介護老人保健施設について、正しいものを2つ選べ。

    • 在宅復帰・在宅療養支援を担う介護保険施設である
    • 管理者は、原則として医師である
    • 要支援者も入所することができる
    • 直接医療は提供しない施設である
    • 生活の場であり、原則として要介護3以上を対象とする
    答えと解説

    正解:1・2

    1 正しい。医療とリハで在宅復帰を担う。

    2 正しい。管理者は原則として医師。

    3 誤り。対象は要介護者で、要支援者は利用できない。

    4 誤り。老健は直接医療を提供する点が特徴。

    5 誤り。生活の場で原則要介護3以上は特別養護老人ホーム(特養)。

  2. 介護老人保健施設の基準・介護報酬について、正しいものを2つ選べ。

    • 療養室は、定員4人以下、1人あたりの床面積8㎡以上とする
    • 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のいずれかを置けばよい
    • 協力病院を定める必要はない
    • 基本サービス費は、月単位で設定される
    • ユニット型の1ユニットの定員は、おおむね30人以下である
    答えと解説

    正解:1・2

    1 正しい。療養室は定員4人以下・1人8㎡以上。

    2 正しい。PT・OT・STはいずれかを入所者数÷100以上置けばよい(第26回問44)。

    3 誤り。協力病院は必ず定めなければならない(第21回問45)。

    4 誤り。基本サービス費は5分類・1日あたりで設定される。

    5 誤り。ユニット型の定員はおおむね10人以下を原則とし、15人を超えない。

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