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保健医療サービス分野 > 第51講

介護医療院とは|I型・II型療養床・老健や特養との違いをわかりやすく

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保健医療サービス分野 > 第51講 介護医療院とは|I型・II型療養床・老健や特養との違いをわかりやすく/全文

この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。

CH2 SEC26

第51講 介護医療院

介護医療院は、長期療養のための医療日常生活上の世話(介護)を一体的に提供する介護保険施設です。2018年に新設され、廃止された介護療養型医療施設の受け皿になりました。この講では「特徴と形態」「サービスの内容」「施設・人員の基準」「介護報酬」を学びます。

第51講を始めましょう。テーマは、介護医療院です。

介護医療院は、長期療養のための医療と、日常生活上の世話、つまり介護を、一体的に提供する介護保険施設です。2018年に新設され、廃止された介護療養型医療施設の受け皿になりました。この講では、特徴と形態、サービスの内容、施設・人員の基準、介護報酬を学びます。

今日のゴールは大きく4つです。

1つめ、特徴と位置づけ。医療と生活の両方を担い、介護保険施設であり医療提供施設でもある点。

2つめ、対象と形態。I型・II型の療養床と、4つの形態。

3つめは、サービスの内容と、施設・人員の基準。

そして4つめが、介護報酬。類型別・1日あたりがポイントです。

2017創設・2018新設

介護医療院の特徴

介護医療院は、2017(平成29)年の介護保険法改正により、2018(平成30)年4月から新設された介護保険施設です。

まず、介護医療院の特徴です。

介護医療院は、2017年、平成29年の介護保険法改正により、2018年、平成30年の4月から新設された介護保険施設です。

2024年、令和6年3月末で廃止された、介護療養型医療施設の、新たな転換先として創設されました。

住まいと生活を医療が支える、新たなモデルです。医療機能に加えて、生活施設としての機能も備えている点が特徴です。

介護保険施設+医療提供施設

位置づけと開設

位置づけと開設です。

介護医療院は、介護保険法上の介護保険施設であるとともに、医療法上は医療提供施設に位置づけられます。介護と医療、両方の性格をもつ点が特徴です。

開設できるのは、地方公共団体・医療法人・社会福祉法人などの、非営利法人等です。

開設の際には、都道府県知事の許可を受けなければなりません。この許可は、6年ごとに更新が必要です。

長期療養の要介護者

対象とI型・II型療養床

入所対象は、主として長期にわたり療養が必要な要介護者です。療養床は2種類。

過去問(第21回問44)「重篤な身体疾患を有する者等のI型療養床と、それ以外のII型療養床がある」→

対象と療養床です。

入所の対象は、主として長期にわたり療養が必要である要介護者です。療養床は2種類あります。

1つめ、I型療養床。重篤な身体疾患を有する者や、身体合併症のある認知症高齢者などが対象です。介護療養病床に相当するサービスを提供します。

2つめ、II型療養床。I型と比べて、比較的容態が安定した者が対象です。老健相当以上のサービスを提供します。

第21回問44で、I型療養床とII型療養床がある、という記述が問われました。答えはマルです。II型は、I型と比べ容態が安定した者を対象とします。

小規模は19人以下

介護医療院の形態

過去問(第26回問45)「併設型小規模の入所定員は25人以下」→×。正しくは19人以下

介護医療院の形態です。次の4つがあります。

1つめ、単独型。他のいずれにもあてはまらない、単独の介護医療院です。

2つめ、医療機関併設型。病院・診療所に併設され、入所者の療養生活を支援します。

3つめ、併設型小規模。医療機関併設型のうち、入所定員が19人以下のものです。この19人という数字が問われます。

4つめ、ユニット型。ユニットごとに入居者の日常生活が営まれます。なお、I型とII型のサービスは、療養棟単位で提供できます。

第26回問45。併設型小規模の入所定員は25人以下、という誤りが問われました。正しくは19人以下なので、答えはバツです。

医療+生活を一体的に

サービスの内容

介護医療院は、施設サービス計画に基づいて、次のサービスを行います。

サービスの内容です。介護医療院は、施設サービス計画に基づいて、次のサービスを行います。

1つめ、療養上の管理。2つめ、看護。3つめ、医学的管理の下における介護。

4つめ、機能訓練その他必要な医療。5つめ、日常生活上の世話です。

つまり、長期療養のための医療と、日常生活上の世話、つまり介護を、一体的に提供するのが介護医療院です。

療養室4人以下・8㎡

施設・設備基準

療養室・診察室・処置室・機能訓練室・食堂・浴室などを設けます。

過去問(第27回問45)「療養室の定員は2人以下」→×。正しくは4人以下

施設・設備の基準です。

療養室・診察室・処置室・機能訓練室・談話室・食堂・浴室・レクリエーションルーム・洗面所・トイレなどを設けることが示されています。

療養室は、定員4人以下、1人あたりの床面積は8平方メートル以上です。老健と同じ数字ですね。

多床室の場合は、家具やパーテーションなどによる間仕切りを設けるなど、プライバシーの配慮が求められています。

第27回問45。療養室の定員は2人以下、という誤りが問われました。正しくは4人以下なので、答えはバツです。

I型とII型で差

人員基準①医師・薬剤師

人員は、I型(重い人向け)II型(安定した人向け)で手厚さが違います。

人員基準です。介護医療院は、I型とII型で人員の手厚さが違います。I型は重い人向け、II型は安定した人向けです。

医師は、I型が入所者数を48で除した数で施設に3以上、II型が入所者数を100で除した数で施設に1以上です。

薬剤師は、I型が入所者数を150で除した数、II型が入所者数を300で除した数です。

ポイントは、I型のほうが割る数、分母が小さいこと。つまりI型のほうが手厚い配置になります。重い人向けだからです。

看護÷6・介護I÷5

人員基準②看護・介護ほか

続いて、看護・介護職員などです。

看護職員は、I型・II型共通で、入所者数を6で除した数です。

介護職員は、I型が入所者数を5で除した数、II型が入所者数を6で除した数です。介護もI型のほうが手厚いですね。

そのほか、栄養士または管理栄養士を定員100以上の施設で1人以上、介護支援専門員を入所者100またはその端数ごとに1人、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士を適当数、置きます。

対診・リハ・レク

運営基準

他の介護保険施設と共通の事項のほか、次のような基準があります。

運営基準です。他の介護保険施設と共通の事項のほか、次のような基準があります。

まず、必要な医療の提供が困難な場合には、他の医師の対診を求めるなど、適切な措置を講じます。

また、理学療法・作業療法その他、適切なリハビリテーションを計画的に行います。

そして、適宜、入所者のためのレクリエーション行事を行うよう努めます。生活施設としての側面も大切にする、ということです。

類型別・1日あたり

介護報酬

基本サービス費は、次のような区分で、要介護度別に1日あたりの額が決められています。

介護報酬です。

基本サービス費は、要介護度別に、1日あたりの額が決められています。

区分の要素は、施設の類型別、療養室の形態、看護職員・介護職員の配置、入居者の態様などです。

金額や加算は改定で変わりうるので、最新は教科書や公式で確認してください。

3施設の整理

他施設との違い・療養型廃止

3つの介護保険施設の違いを整理します。

特養、つまり介護老人福祉施設は生活の場で、原則要介護3以上。老健、介護老人保健施設は在宅復帰の場で、管理者は原則医師でした。

そして介護医療院は、長期療養のための医療と、生活の場を兼ねる施設。介護保険施設であり、医療提供施設でもあります。

介護療養型医療施設は2024年3月末で廃止され、その転換先が介護医療院です。病院・診療所から転換した場合は、転換後も転換前の名称を使用できる措置がとられます。

おつかれさまでした

第51講 まとめ

第51講のまとめです。ひっかけを中心に整理します。

介護医療院は、2017年に創設、2018年に新設。介護療養型医療施設の転換先です。介護保険施設であり、医療法上は医療提供施設。開設には知事の許可が必要で、6年ごとに更新します。

対象は長期療養が必要な要介護者。I型療養床は重い人、II型療養床は安定した人が対象でした。第21回問44です。併設型小規模は19人以下、第26回問45。療養室は4人以下・1人8平方メートル以上、第27回問45でした。

医療と生活を一体的に提供し、人員はI型のほうが手厚い。医師はI型が48分の1、介護職員はI型が5分の1でした。報酬は類型別で1日あたりです。

おつかれさまでした。読んで復習したい人は、下の解説記事もどうぞ。

この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)

すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →

  1. 介護医療院は、長期療養のための医療と日常生活上の世話を一体的に提供する介護保険施設である。

    答えと解説

     ○。医療機能に加え、生活施設としての機能も備える。

  2. 介護医療院は、2018(平成30)年に新設された介護保険施設である。

    答えと解説

     ○。2017年の改正により2018年4月から新設された。

  3. 介護医療院は、医療法上は医療提供施設に位置づけられる。

    答えと解説

     ○。介護保険法上の介護保険施設であり、医療法上は医療提供施設。

  4. 介護医療院の開設には、市町村長の許可が必要である。

    答えと解説

     ×(都道府県知事の許可が必要。6年ごとに更新)。

  5. 介護医療院のI型療養床は、重篤な身体疾患を有する者等を対象とする。

    答えと解説

     ○。I型は重い人、II型はI型より容態が安定した者を対象とする(第21回問44)。

  6. 併設型小規模介護医療院の入所定員は、25人以下である。

    答えと解説

     ×(入所定員は19人以下である。第26回問45)。

  7. 介護医療院の1つの療養室の定員は、2人以下としなければならない。

    答えと解説

     ×(療養室の定員は4人以下とされている。第27回問45)。

  8. 介護医療院の療養室は、入所者1人あたりの床面積を8㎡以上とする。

    答えと解説

     ○。療養室は定員4人以下、1人あたり8㎡以上。多床室は間仕切りでプライバシーに配慮。

  9. 介護医療院の医師の配置は、I型のほうがII型より手厚い。

    答えと解説

     ○。医師はI型が入所者数÷48、II型が÷100で、I型のほうが手厚い。

  10. 介護医療院の看護職員は、入所者数÷3である。

    答えと解説

     ×(看護職員は入所者数÷6である)。

  11. 介護医療院の基本サービス費は、要介護度別に1月あたりの額で設定されている。

    答えと解説

     ×(要介護度別に1日あたりの額で設定されている)。

  12. 介護療養型医療施設は2024年3月末で廃止され、介護医療院がその転換先とされた。

    答えと解説

     ○。介護医療院は介護療養型医療施設の新たな転換先として創設された。

五肢複択

  1. 介護医療院について、正しいものを2つ選べ。

    • 2018年に新設された、介護療養型医療施設の転換先である
    • 介護保険施設であり、医療法上は医療提供施設に位置づけられる
    • 開設には、市町村長の許可が必要である
    • 要支援者を主な対象とする施設である
    • 医療は提供せず、生活支援のみを行う
    答えと解説

    正解:1・2

    1 正しい。2018年新設で、介護療養型医療施設の転換先。

    2 正しい。介護保険施設かつ医療提供施設。

    3 誤り。開設には都道府県知事の許可(6年更新)が必要。

    4 誤り。対象は長期療養が必要な要介護者。

    5 誤り。長期療養のための医療と生活の世話を一体的に提供する。

  2. 介護医療院の基準・介護報酬について、正しいものを2つ選べ。

    • 療養室は、定員4人以下、1人あたりの床面積8㎡以上とする
    • 併設型小規模介護医療院の入所定員は、19人以下である
    • 療養室の定員は、2人以下としなければならない
    • 基本サービス費は、月単位で設定される
    • 医師の配置は、II型のほうがI型より手厚い
    答えと解説

    正解:1・2

    1 正しい。療養室は定員4人以下・1人8㎡以上(第27回問45)。

    2 正しい。併設型小規模の入所定員は19人以下(第26回問45)。

    3 誤り。療養室の定員は4人以下とされている。

    4 誤り。基本サービス費は要介護度別に1日あたりで設定される。

    5 誤り。医師の配置はI型のほうが手厚い(I型÷48・II型÷100)。

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