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育児・介護休業法とは|育休は最長2歳・介護休業93日・給付金67%をわかりやすく

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福祉サービス分野 > 第78講 育児・介護休業法とは|育休は最長2歳・介護休業93日・給付金67%をわかりやすく/全文

この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。

CHAPTER 3 | SEC27 | 重要度C

育児・介護休業法とは何か

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(育児・介護休業法)は、育児や介護を行うものが、仕事と家庭を両立できるように、1991(平成3)年に制定されました。

第78講、育児・介護休業法を始めましょう。

正式名称は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律。育児や介護を行うものが、仕事と家庭を両立できるように、1991年、平成3年に制定されました。

ケアマネ試験では、家族の介護離職を防ぐ制度として、福祉サービス分野で登場します。

この法律に関する問い合わせに対応しているのは、各都道府県の労働局、雇用環境・均等部です。

目的の流れ

法の目的:制度を設けて両立を支える

法の目的です。まず、育児休業および介護休業に関する制度、ならびに、子の看護等休暇および介護休暇に関する制度を設けます。

あわせて、子の養育や家族の介護を容易にするため、所定労働時間等に関し、事業主が講ずべき措置を定め、支援措置を講じます。

これによって、雇用の継続および再就職の促進を図り、職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、労働者等の福祉の増進を図り、あわせて、経済および社会の発展に資する。これが目的の流れです。

休業と休暇の制度を設け、雇用の継続と再就職の促進につなげる。この流れをおさえましょう。

パパ・ママ育休プラス

育児休業:原則1歳まで・分割2回

育児休業は、基本的にすべての労働者を対象に、原則として1歳に満たない子を養育するために取得する休業です。原則、子が1歳に達する日までの連続した期間をとることができます(分割して2回まで取得可能)。

育児休業です。基本的にすべての労働者を対象に、原則として1歳に満たない子を養育するために取得する休業で、原則として、子が1歳に達する日までの連続した期間をとることができます。分割して2回まで取得可能です。

父母がともに育児休業を取得する場合は、1歳2か月までの間に、1年間育児休業を取得することが可能です。これをパパ・ママ育休プラスといいます。

数字を整理します。原則1歳まで、分割2回。夫婦で取れば1歳2か月まで。まずここを固めましょう。

保育所に入れないとき

延長は1歳6か月→最長2歳・給付金は67%

延長は2段階:「入れない!」で1歳6か月、「まだ入れない!」で2歳まで。3歳ではありません。

延長です。1歳に達しても保育所に入れないなど、一定の要件を満たす場合は1歳6か月まで、1歳6か月を過ぎても入れない場合は、最長2歳まで延長することができます。

育児休業期間中は、雇用保険から育児休業給付金として、育児休業開始から6か月までは給与の67パーセント、以降は給与の50パーセントが支給されます。

延長は2段階です。保育所に入れないときは1歳6か月まで。まだ入れないときは2歳まで。最長3歳、と出たらバツです。

2021年改正で創設

出生時育児休業(産後パパ育休)

出生時育児休業です。2021年、令和3年の法改正で、男性労働者が事業主に原則2週間前までに申請することで、子の出生から8週間を経過する日の翌日までに、4週間まで取得できる出生時育児休業、いわゆる産後パパ育休が創設されました。2回まで分割して取得可能です。

これにより、雇用保険における育児休業給付に、出生時育児休業給付金が追加されました。

数字は、8週間のうちに4週間まで、申請は2週間前まで、分割は2回まで。ハチ・ヨン・ニ・ニのリズムで覚えましょう。

対象家族の範囲に注意

介護休業:通算93日・3回まで分割

介護休業は、基本的にすべての労働者を対象に、労働者が要介護状態にある対象家族を介護するために取得する休業です。

介護休業です。基本的にすべての労働者を対象に、労働者が要介護状態にある対象家族を介護するために取得する休業です。

対象となる家族の範囲は、事実婚を含む配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、および孫です。

介護休業期間は、対象家族1人につき通算93日まで。3回を上限として、分割して取得することが可能です。

介護休業期間中は、雇用保険から介護休業給付金として、介護休業開始時の給与の67パーセントが支給されます。

93日、3回、67パーセント。介護休業の3つの数字をセットで覚えましょう。

介護休業には免除なし

社会保険料の免除は「育児」だけ

社会保険料の扱いです。育児休業と出生時育児休業の期間中は、健康保険、厚生年金保険の保険料が免除されます。

一方、介護休業の場合は、社会保険料の免除はありません。免除があるのは育児のほうだけ。ここは対比で問われます。

もうひとつ。有期雇用労働者の取得要件だった、事業主に引き続き雇用された期間が1年以上であること、という要件は、2021年、令和3年の法改正で廃止されました。ただし、労使協定により対象外にできる労働者が決められています。

両立支援策 その1

子の看護等休暇と介護休暇:年5日(2人以上は10日)

休業(長期)と休暇(年5日・時間単位)は別モノ。介護休業93日と介護休暇5日を混ぜないこと。

両立支援策です。まず、子の看護等休暇。小学校第3学年修了前の子がいる場合に、病気やけがをした子の看護、予防接種や健康診断、学級閉鎖等への対応や、入学式等への参列を目的として、年5日、子が2人以上いる場合は10日まで取得できます。時間単位で取得可能です。

次に介護休暇。要介護状態にある家族1人につき、年5日、対象家族が2人以上いる場合は10日まで取得できます。こちらも時間単位で取得可能で、対象家族の介護のほか、通院の付き添いなども含まれます。

注意点です。長期の休業と、年5日の休暇は別モノです。介護休業の93日と、介護休暇の5日を混ぜないようにしましょう。

両立支援策 その2

残業免除・時間外の上限・深夜業の制限

労働時間に関する3つの制限です。1つめ、所定外労働の制限、いわゆる残業の免除。3歳に満たない子を養育する労働者、または、要介護状態にある対象家族を介護する労働者が請求した場合には、事業主は所定労働時間を超えて労働させてはなりません。

2つめ、時間外労働の制限。小学校就学前の子を養育する労働者、または要介護状態にある対象家族を介護する労働者が請求した場合には、事業主は、1か月24時間、1年150時間の制限時間を超えて、時間外労働をさせてはなりません。

3つめ、深夜業の制限。同じく請求した場合には、事業主は、午後10時から午前5時までの深夜において、労働させてはなりません。

残業免除は3歳未満、時間外と深夜は小学校就学前。子どもの年齢の線引きが違う点に注意しましょう。

両立支援策 その3

短時間勤務・不利益取扱いの禁止・ハラスメントの防止

3つ目のグループです。所定労働時間短縮の措置。小学校就学前の子を養育する労働者に関して、1日の所定労働時間を原則として6時間とする、短時間勤務制度を設けなければなりません。

不利益取扱いの禁止。これらの支援策の申出や取得等を理由とする、解雇その他不利益な取扱いは禁止されています。雇い止め、降格、減給、不利益な配置変更などが不利益な取扱いにあたります。

ハラスメントの防止。育児休業、介護休業等を理由とする、上司や同僚による就業環境を害する行為を防止するための措置を、事業主は講じなければなりません。

第78講のゴール

まとめ:育児は「1歳・2回・67%」、介護は「93日・3回・67%」

まとめです。育児休業は原則1歳まで、分割2回。パパ・ママ育休プラスで1歳2か月。保育所に入れなければ1歳6か月、最長2歳まで延長。給付金は6か月まで67パーセント、以降50パーセントです。

介護休業は通算93日、分割3回、給付金は67パーセント。社会保険料の免除は育児休業と出生時育児休業だけで、介護休業にはありません。

休暇は年5日、2人以上なら10日で、時間単位で取れます。残業の免除は3歳未満、1か月24時間・1年150時間の時間外の制限と、午後10時から午前5時の深夜業の制限は、小学校就学前が対象です。

第78講はここまでです。育児と介護の数字の対比を、一問一答で確かめておきましょう。おつかれさまでした。

この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)

すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →

  1. 育児・介護休業法は、1991(平成3)年に制定された。

    答えと解説

     ○。正式名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」で、仕事と家庭の両立を目的に1991(平成3)年に制定されました。

  2. 育児休業は、原則として子が1歳に達する日までの間、分割して2回まで取得できる。

    答えと解説

     ○。基本的にすべての労働者を対象に、原則として子が1歳に達する日までの連続した期間をとることができ、分割して2回まで取得可能です。

  3. 父母がともに育児休業を取得する場合は、子が1歳6か月に達するまでの間に1年間取得できる(パパ・ママ育休プラス)。

    答えと解説

     ×。パパ・ママ育休プラスは、1歳2か月までの間に1年間取得できる仕組みです。1歳6か月は、保育所に入れないなどの要件を満たす場合の延長の期限です。

  4. 1歳に達しても保育所に入れないなど一定の要件を満たす場合、育児休業は1歳6か月まで、1歳6か月を過ぎても入れない場合は最長2歳まで延長できる。

    答えと解説

     ○。延長は2段階で、1歳6か月まで、さらに最長2歳までです。

  5. 育児休業給付金は、育児休業開始から6か月までは給与の50%が支給される。

    答えと解説

     ×。育児休業開始から6か月までは給与の67%、以降は給与の50%が雇用保険から支給されます。

  6. 出生時育児休業(産後パパ育休)は、子の出生から8週間を経過する日の翌日までに、4週間まで取得できる。

    答えと解説

     ○。2021(令和3)年の法改正で創設され、原則2週間前までの申請で、2回まで分割して取得可能です。出生時育児休業給付金も追加されました。

  7. 介護休業の対象となる家族に、事実婚の配偶者は含まれない。

    答えと解説

     ×。対象家族の範囲は、配偶者(事実婚含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹および孫です。

  8. 介護休業は、対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限として分割して取得できる。

    答えと解説

     ○。介護休業期間中は、雇用保険から介護休業給付金として、介護休業開始時の給与の67%が支給されます。

  9. 介護休業の期間中は、健康保険・厚生年金保険の保険料が免除される。

    答えと解説

     ×。社会保険料が免除されるのは育児休業と出生時育児休業の期間中です。介護休業の場合、社会保険料の免除はありません。

  10. 子の看護等休暇は、小学校第3学年修了前の子がいる場合に、年5日(子が2人以上いる場合は10日)まで、時間単位で取得できる。

    答えと解説

     ○。病気やけがをした子の看護のほか、予防接種や健康診断、学級閉鎖等への対応、入学式等への参列も目的にできます。

  11. 時間外労働の制限における制限時間は、1か月20時間、1年120時間である。

    答えと解説

     ×。制限時間は1か月24時間、1年150時間です。小学校就学前の子を養育する労働者、または要介護状態にある対象家族を介護する労働者の請求が要件です。

  12. 深夜業の制限において、事業主が労働させてはならない深夜とは、午後10時から午前5時までをいう。

    答えと解説

     ○。小学校就学前の子を養育する労働者、または要介護状態にある対象家族を介護する労働者が請求した場合、事業主は午後10時〜午前5時(深夜)において労働させてはなりません。

五肢複択

  1. 育児休業・出生時育児休業について正しいものはどれか。2つ選べ。

    • 育児休業は、原則として子が1歳に達する日までの連続した期間について取得でき、分割して2回まで取得可能である。
    • パパ・ママ育休プラスにより、父母がともに取得する場合は、子が1歳6か月に達するまでの間に1年間取得できる。
    • 保育所に入れない場合の育児休業の延長は、最長3歳までである。
    • 出生時育児休業は、子の出生から8週間を経過する日の翌日までに4週間まで取得でき、2回まで分割できる。
    • 育児休業給付金は、育児休業の期間を通じて給与の50%が支給される。
    答えと解説

    正解:1・4

    1 正しい。基本的にすべての労働者が対象で、原則1歳まで・分割2回である。

    2 誤り。パパ・ママ育休プラスは1歳2か月までの間に1年間取得できる仕組みである。

    3 誤り。延長は1歳6か月まで、1歳6か月を過ぎても入れない場合で最長2歳までである。

    4 正しい。2021(令和3)年の法改正で創設された産後パパ育休で、原則2週間前までに申請する。

    5 誤り。育児休業開始から6か月までは給与の67%、以降は50%が支給される。

  2. 介護休業および仕事と育児・介護の両立支援策について正しいものはどれか。2つ選べ。

    • 介護休業の対象家族には、配偶者(事実婚含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹および孫が含まれる。
    • 介護休業は、対象家族1人につき通算180日まで取得できる。
    • 介護休暇は、要介護状態にある家族1人につき、年5日(対象家族が2人以上いる場合は10日)まで、時間単位で取得できる。
    • 所定外労働の制限(残業の免除)は、小学校就学前の子を養育する労働者が請求できる。
    • 介護休業の期間中は、社会保険料が免除される。
    答えと解説

    正解:1・3

    1 正しい。事実婚の配偶者や祖父母・兄弟姉妹・孫まで含まれる点がポイントである。

    2 誤り。対象家族1人につき通算93日まで、3回を上限として分割取得できる。

    3 正しい。対象家族の介護のほか、通院の付き添いなども含まれる。

    4 誤り。所定外労働の制限(残業の免除)の対象は、3歳に満たない子を養育する労働者、または要介護状態にある対象家族を介護する労働者である。

    5 誤り。社会保険料の免除は育児休業・出生時育児休業の期間中のみで、介護休業にはない。

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