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高齢者の特徴をわかりやすく|老化・疾患の特徴・老年症候群
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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この単元は音声講義でも学べます第26講「高齢者の特徴」を聴く
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「高齢者の特徴」は第2章・保健医療サービス分野の最初の単元です。加齢による心身の変化(老化)、高齢者の疾患の現れ方、そして老年症候群が問われます。とくに老年症候群(フレイル・サルコペニア・せん妄・誤嚥・脱水・失禁など)は出題が多く、過去問はひっかけの宝庫です。要点を整理します。
ここだけ覚える
老化=生理的老化(加齢による自然な老化)と病的老化(病気で生理的老化が加速)。疾患の特徴=複数化・個人差・慢性化・非定型、薬の副作用が出やすい(多剤併用)、予後は社会的・環境的要因に左右(第22回×)。老年症候群は治療より予防と対応。フレイル=健康と要介護の中間・改訂J-CHS基準3項目以上(第26回○)。サルコペニア=筋肉量減少が必須+筋力or身体能力低下(第28回○)。せん妄=夜間・薬剤が最多原因・日中は眠らせない(第27回×)。誤嚥=気道に入る・誤嚥性肺炎(第25回○)。脱水=めまい・ふらつきは生じる(第24回×)。尿失禁=切迫性・腹圧性・溢流性・機能性の4分類。
老化とは(生理的老化・病的老化)
加齢に伴う心身機能の低下を老化といいます。老化は、すべての人に起こる不可逆的な変化です。老化には2種類あり、生理的老化は加齢による自然な老化、病的老化は病気などが原因となって生理的老化が加速し、病的状態を引き起こすことをいいます。この2つの区別がよく問われます。
身体的・生理的・精神的機能の特徴
- 身体面…体内の水分貯蔵量が少なく乾燥・脱水しやすい。関節可動域の縮小で運動機能が低下。骨量・筋肉量の減少と骨密度低下で骨折しやすい。老眼・高音域が聞き取りにくい(感音性難聴、とくに男性)・皮膚感覚の低下。
- 生理面…動脈硬化で血圧上昇、肺の萎縮で肺活量低下、消化液減少や嚥下反射低下でむせ・便秘、膀胱萎縮で排尿間隔が短くなる、抵抗力低下で感染しやすく回復しにくい。
- 精神面…学習効率・記銘力・想起力・適応力・活動意欲が低下。これらは老化に伴う変化で、認知症(病気)とは区別して考える。
ひっかけ注意
「高齢者では体内の水分貯蔵量が多いため口渇が感じられにくい」は
×(第12回)。水分貯蔵量は
少なく、口渇中枢の機能低下もあって口渇を感じにくく、
脱水のリスクが高いのが正しい説明です。
高齢者の疾患の特徴(複数化・非定型・予後)
- 複数化…一人で多くの疾患を併せもつ。個人差が大きく、慢性化して後遺症も残りやすい。
- 症状が非定型的…診断基準どおりに出ない。とくに75歳以上の後期高齢者で顕著。心不全でも徴候が出ず食欲低下・元気のなさが目立つ、肺炎でも発熱・せき・痰が出ないことがある。
- 薬の副作用が出やすい…慢性疾患・複数疾患で多剤併用になりやすいため。
- 予後…病気の今後の経過は社会的・環境的要因に左右されることが多い。
ひっかけ注意
「高齢者の疾患の特徴として、予後は社会的要因に影響されない」は
×(第22回)。社会的・環境的要因に
影響されることが多い、が正解です。ふだんと違うようす(食欲不振・失禁・倦怠感)があれば、背後の病気を疑います。
老年症候群①フレイル・サルコペニア
老年症候群とは、加齢による心身機能の低下によって引き起こされるさまざまな症状・病態のことです。原因が多様ではっきりせず、治療よりも予防と適切な対応が重要になります。
- フレイル(虚弱)…筋力や活動が低下した状態で、健康と要介護の中間。改訂J-CHS基準(体重減少=6か月で2kg以上/握力=男<28kg・女<18kg/疲労感/歩行速度<1.0m秒/身体活動)の3項目以上でフレイル、1〜2項目でプレフレイル。適切な運動・食事・社会活動で健康に戻ることも可能。
- サルコペニア(筋肉減弱症)…加齢による骨格筋量の減少。筋肉量の減少が必須で、筋力低下または身体能力低下のいずれかを併せもつと診断。運動器の障害で移動機能が落ちたロコモティブシンドロームもフレイルの一部。
ひっかけ注意
「フレイルとは、健康な状態と介護を要する状態の中間的な状態である」は
○(第26回)。「サルコペニアとは、加齢に伴う筋力の低下や筋肉量が減少した状態をいう」も
○(第28回)。
老年症候群②せん妄・廃用症候群・誤嚥
- せん妄…夜間に多く、意識混濁や幻覚(幻視が多い)、妄想・興奮。原因は薬剤の影響が最も多い(ほかに脳疾患・脱水・不眠・環境変化)。通常3日〜1週間で消失。認知症と混同されやすい。
- 廃用症候群(生活不活発病)…活動性の低下で生じる身体・精神機能の全般的低下。悪循環をきたしやすく、長期安静時は関節可動域訓練などで体を動かすことが大切。
- 誤嚥…飲食物や分泌物などが気道に入ること。嚥下・せき反射の低下が原因。自覚のない不顕性誤嚥もあり、誤嚥性肺炎を招きやすい。予防は口腔ケア・食事形態の工夫・嚥下訓練など。
ひっかけ注意
「夜間にせん妄を起こす高齢者には、日中の睡眠を十分にとらせる」は
×(第27回)。昼夜逆転で夜にせん妄が出やすくなるため、
日中は眠らせないようにします。「誤嚥とは、飲食物や唾液、胃の内容物が気管内に入ること」は
○(第25回)。「廃用症候群=活動性の低下に伴う身体的・精神的機能の全般的低下」も
○(第7回)。
老年症候群③脱水・不眠・失禁(尿失禁の4分類)
- 脱水…水分貯蔵量の減少・口渇を感じにくい・利尿薬などでリスク大。めまい・ふらつき(立ちくらみ)・全身倦怠感・皮膚の緊張低下、進行で意識障害。こまめな水分補給を。
- 不眠…睡眠が短く浅くなり、中途覚醒・早朝覚醒が増える。生活リズムを整える。寝酒は中途覚醒の原因で深い睡眠を妨げる。
- 切迫性尿失禁…脳血管障害・尿路感染など。急な強い尿意・頻尿で間に合わず失禁 → 膀胱訓練。
- 腹圧性尿失禁…多産・尿道括約筋不全など。くしゃみ等の腹圧上昇で失禁 → 骨盤底筋訓練。
- 溢流性尿失禁…前立腺肥大・尿路閉塞など。あふれて少しずつ漏れる → 手術・薬物・自己導尿。
- 機能性尿失禁…尿路に異常なく、認知症・ADL低下でトイレが分からず失禁 → 排尿訓練など。
ひっかけ注意
「脱水があっても、めまいやふらつきは生じない」は
×(第24回)。脱水では立ちくらみ・全身倦怠感などが
生じ、進行で意識障害も。「強い尿意とともに尿が漏れることを腹圧性尿失禁という」は
×(第24回)。これは
切迫性の説明で、腹圧性はくしゃみ等の腹圧上昇によるものです。
覚え方
- 老化=生理的(自然)/病的(病気で加速)
- 疾患=複数化・個人差・慢性化・非定型/予後は社会・環境要因
- フレイル=健康と要介護の中間(3項目以上)/サルコペニア=筋肉量減少が必須
- せん妄=夜間・薬剤が最多・日中は眠らせない
- 脱水=めまいは“生じる”/尿失禁=切迫性・腹圧性・溢流性・機能性
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「高齢者の特徴」は老年症候群を中心に、ひっかけ(脱水でめまいは生じる/強い尿意は切迫性/夜間せん妄は日中眠らせない)が頻出です。声と差し棒で要点を解説する講座なら、まぎらわしい区別が記憶に残りやすくなります。各単元は順次公開予定。まずは無料の第1講と一問一答からどうぞ。
第26講「高齢者の特徴」を聴く ▶
一問一答で力だめし ▶
よくある質問
生理的老化と病的老化はどう違いますか?
生理的老化は加齢による自然な老化のことです。これに対して病的老化は、病気などが原因となって生理的老化が加速し、病的な状態を引き起こすことをいいます。老化そのものは、すべての人に起こる不可逆的な変化です。
フレイルとは何ですか?
高齢になって筋力や活動が低下した状態(虚弱)で、健康な状態と介護を要する状態の中間にあたります(第26回=○)。改訂J-CHS基準の5項目(体重減少・筋力低下・疲労感・歩行速度・身体活動)のうち3項目以上でフレイル、1〜2項目でプレフレイルとされます。適切な運動・食事・社会活動で、健康な状態に戻ることも可能です。
サルコペニアとは何ですか?
加齢に伴う骨格筋量の減少(筋肉減弱症)です。筋肉量の減少を必須として、筋力の低下または身体能力の低下のいずれかを併せもつ場合に診断されます(第28回=○)。骨や関節など運動器の障害で移動機能が落ちたロコモティブシンドロームも、フレイルの一部とされています。
脱水ではどんな症状が出ますか?
めまいやふらつき(立ちくらみ)、全身倦怠感、頭痛、吐き気、食欲不振などが生じ、皮膚の緊張の低下もみられます。進行すると意識障害を引き起こすことがあります。「脱水があってもめまいやふらつきは生じない」は誤り(第24回=×)です。こまめな水分補給で予防します。
尿失禁にはどんな種類がありますか?
主に4つに分類されます。切迫性(急な強い尿意で間に合わず失禁→膀胱訓練)、腹圧性(くしゃみ等の腹圧上昇で失禁→骨盤底筋訓練)、溢流性(前立腺肥大などであふれ漏れ→自己導尿など)、機能性(認知症・ADL低下でトイレが分からず失禁→排尿訓練)です。「強い尿意とともに漏れる」のは切迫性で、腹圧性ではありません(第24回=×)。
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