ケアマネ試験の主体別整理|市町村・都道府県・国は誰が何をする?
直前対策/全82講の横断整理 | 更新:2026年
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ケアマネ試験で最も多いひっかけが「主体のすり替え」です。正しい内容の文でも、主語が市町村→都道府県、市町村長→知事に入れ替わっているだけで×になります。このページは、当講座全82講から「誰が・何をするか」を抜き出し、市町村/都道府県/国/その他の機関の4層で横断整理した直前対策用チェックリストです。頻出数字まとめとセットで使うと効果的です。
最重要の主体10(主語が変わったら×)
- 介護保険の保険者=市町村(と特別区)。国と都道府県は保険者ではなく支援する立場。
- 介護保険事業に係る基本指針=厚生労働大臣が定める(知事ではない)。
- 介護サービス情報の公表=都道府県知事(地域密着型サービスの分も知事。市町村ではない)。
- 指定:地域密着型・居宅介護支援・介護予防支援=市町村長/居宅サービス・施設・介護予防サービス=都道府県知事。
- 開設:特養=「指定」/老健・介護医療院=「許可」(いずれも都道府県知事)。
- 介護認定審査会の委員=市町村長が任命/介護保険審査会の委員=都道府県知事が任命(任期3年)。
- 計画の提出:市町村計画→都道府県知事へ/都道府県支援計画→厚生労働大臣へ。
- 後見開始の審判請求=市町村長ができる(都道府県知事ではない:第25回-問59)。
- 高齢者虐待:責任主体=市町村・立入調査=市町村長/施設虐待の状況を毎年度公表=都道府県知事。
- 日常生活自立支援事業の実施主体=都道府県・指定都市社会福祉協議会(都道府県そのものではなく社協)。
市町村(・市町村長)の仕事|現場の実務はぜんぶここ
- 保険者として財政運営・保険料徴収・保険給付を担う(保険者は市町村と特別区)。
- 要介護認定:申請先=市町村・結果通知は原則30日以内。介護認定審査会の委員は市町村長が任命(複数市町村の共同設置も可)。
- 地域支援事業の実施主体・地域包括支援センターの設置責任主体(委託を受けた法人も設置できるが責任主体は市町村)。
- 市町村介護保険事業計画:3年を1期・市町村老人福祉計画と一体で作成・策定後は都道府県知事に提出。地域支援事業の量の見込みは市町村の定めるべき事項。
- 市町村特別給付(横出しサービス)を条例で実施(財源は第1号被保険者の保険料)。基準該当サービスを認めるのも市町村。
- 指定:地域密着型サービス・居宅介護支援(2018年度から)・介護予防支援=市町村長。地域密着型の基準は市町村が条例で定める。
- 申請の受付:福祉用具購入費・住宅改修費の支給申請(償還払い)は市町村へ。生活援助中心型の届出も市町村へ。
- 福祉制度:老人福祉法の措置/高齢者虐待防止の責任主体・市町村長の立入調査(所轄の警察署長に援助要請可)/後見開始の審判請求・市民後見人の研修・家裁への推薦・成年後見制度利用支援事業/障害福祉サービスの支給申請先。
都道府県(・都道府県知事)の仕事|指定・公表・審査
- 指定:居宅サービス・介護予防サービス・施設=都道府県知事。特養は「指定」・老健と介護医療院は「許可」(介護医療院の許可は6年ごとに更新)。福祉用具貸与・特定福祉用具販売事業者の指定も知事。
- 介護サービス情報の公表=都道府県知事(地域密着型サービスの分も知事)。指定情報公表センターの指定も都道府県。
- 財政安定化基金を設置(国・都道府県・市町村が3分の1ずつ負担)。
- 介護保険審査会を設置(審査請求の審理)。委員は都道府県知事が任命・任期3年。
- 介護支援専門員:実務研修受講試験の実施・登録・専門員証の交付=都道府県知事。指示・研修命令に従わない場合は1年以内の業務禁止処分。
- 都道府県介護保険事業支援計画:3年を1期・策定後は厚生労働大臣に提出。介護保険施設の必要入所定員総数は都道府県の定めるべき事項。
- 高齢者虐待:施設虐待の通報を受けた市町村から報告を受け、市町村長または知事が監督権限を行使。知事が毎年度公表。
- いわゆる「お泊まりデイ」(通所介護の設備での宿泊サービス)は、開始前に都道府県知事へ届出。
国・厚生労働大臣の仕事|大枠のルールづくり
- 介護保険事業に係る基本指針=厚生労働大臣が定める(医療介護総合確保法の総合確保方針に則して)。
- 介護報酬=厚生労働大臣が社会保障審議会の意見を聴いて定める(3年ごと改定)。
- 生活援助中心型の届出基準となる回数は厚生労働大臣が定める。
- 「身体拘束ゼロへの手引き」(2001年)=厚生労働省。
- 個人情報保護法:国は施策を総合的に策定・実施する責務(地方公共団体は区域の特性に応じて)。成年後見制度利用促進法第4条でも国が施策を総合的に策定・実施。
その他の機関|国保連・家庭裁判所・社協など
- 国民健康保険団体連合会(国保連):都道府県単位に設置。介護報酬の審査・支払い(市町村から委託)・苦情処理(指導・助言まで。指定取消はできない)・第三者行為求償。介護給付費等審査委員会の委員は国保連が委嘱・任期2年。
- 社会保険診療報酬支払基金:第2号被保険者の保険料は医療保険者が集め、支払基金を経由して市町村へ交付される(「直接納付」は×)。
- 家庭裁判所:法定後見の後見人等の選任・監督・本人居住の不動産処分の許可・任意後見監督人の選任(選任で任意後見が開始)。
- 個人情報保護委員会:内閣府の外局。報告徴収・立入検査・指導助言・勧告命令。
- 警察署長:高齢者虐待の立入調査にあたり、市町村長が援助を求める先。
- 都道府県・指定都市社会福祉協議会:日常生活自立支援事業の実施主体。一部を市町村社協へ委託(=基幹的社会福祉協議会)。契約締結審査会と、第三者機関の運営適正化委員会もこの事業まわり。
- 都道府県労働局(雇用環境・均等部):育児・介護休業法の問い合わせ対応。
- 福祉事務所:生活保護の医療券・介護券を交付(医療扶助・介護扶助は現物給付)。生活困窮者自立支援の実施主体は福祉事務所を設置する自治体。
ひっかけ頻出の主体対比|ここで主語がすり替わる
- 基本指針:厚生労働大臣○/都道府県知事×(第23回で出題のひっかけ)。
- 情報公表:都道府県知事○/市町村×。地域密着型サービスの情報公表も知事です。
- 委員の任命:介護認定審査会=市町村長/介護保険審査会=都道府県知事(任期3年)/介護給付費等審査委員会=国保連が委嘱(任期2年)。3つの「審査◯◯会」を主体と任期で区別。
- 計画の提出先:市町村計画→知事/都道府県支援計画→厚生労働大臣。市町村計画を大臣に出す、は×。
- 指定と許可:特養=指定/老健・介護医療院=許可。介護医療院の許可を「市町村長」とするのも×。
- 居宅介護支援の指定=2018年度から市町村長(それ以前は知事。年度と主体のセットで頻出)。
- 審判請求と公表:後見開始の審判請求=市町村長(第25回-問59)/施設虐待の状況の毎年度公表=都道府県知事。市町村と知事が逆で出ます。
- 実施主体が「社協」のもの:日常生活自立支援事業=都道府県・指定都市社協。「市町村社協が実施主体」も「都道府県が実施主体」も×。
- 不服と苦情:認定への不服(審査請求)=介護保険審査会/サービスへの苦情=国保連(指導・助言まで)。お金の審査支払も国保連。
よくある質問(FAQ)
指定の権者はどう覚え分ければいいですか?
「地域に密着したものは市町村長、広域のものは都道府県知事」が基本です。市町村長=地域密着型サービス・居宅介護支援(2018年度から)・介護予防支援。都道府県知事=居宅サービス・介護予防サービス・介護保険施設。あわせて、特養は「指定」、老健と介護医療院は「許可」(知事)という言葉の違いも問われます。
3つの「審査◯◯会」の違いは?
①介護認定審査会=要介護認定の二次判定を行う機関で、委員は市町村長が任命。②介護保険審査会=認定などへの不服申立て(審査請求)を審理する機関で、都道府県に設置され、委員は知事が任命・任期3年。③介護給付費等審査委員会=介護報酬の審査を行う国保連の内部組織で、委員は国保連が委嘱・任期2年。「認定は市町村・不服は都道府県・お金は国保連」と役割から主体をたどると混同しません。
介護サービス情報の公表は市町村ではないのですか?
公表するのは都道府県知事です。地域密着型サービスは指定が市町村長なので公表も市町村と考えがちですが、情報公表は地域密着型の分も含めて都道府県知事が行います。事業者はサービス提供開始時のほか、都道府県が計画で定めるときにも報告します。「指定の主体」と「公表の主体」を分けて覚えるのがポイントです。
高齢者虐待と成年後見で市町村長ができることは?
高齢者虐待では、市町村が防止の責任主体で、市町村長は生命または身体に重大な危険が生じている場合に立入調査ができ、所轄の警察署長に援助を求めることができます。成年後見では、65歳以上の者の福祉を図るためとくに必要と認めるとき、市町村長が後見開始の審判の請求をすることができます(第25回-問59では「都道府県知事」=×として出題)。一方、施設虐待の状況を毎年度公表するのは都道府県知事です。
このページはどうやって直前期に使えばいいですか?
まず「最重要の主体10」を見て、主語を隠しても即答できるかチェックします。次に「ひっかけ頻出の主体対比」を読み、逆にすり替えられたら気づけるかを確認してください。そのうえで一問一答(900問超)を解くと、実際の出題文で主語のすり替えを見抜く練習ができます。数字のひっかけ対策は姉妹ページの「頻出数字まとめ」とセットでどうぞ。
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