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認知症高齢者の介護|4大認知症・BPSD・診断・ケア・支援施策のまとめ
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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この単元は音声講義でも学べます第33講「認知症高齢者の介護」を聴く
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認知症は、ケアマネ試験の保健医療サービス分野で最大級の頻出テーマです。4大認知症の見分け、中核症状とBPSDの区別、診断と治療、パーソンセンタード・ケア、そして新オレンジプランから基本法までの施策の流れと地域のしくみまで、出題のツボを、なぜそうなるかの理由とあわせて整理します。
ここだけ覚える
4大認知症=アルツハイマー(女性・近時記憶)/血管性(男性・感情失禁・段階的)/レビー小体(幻視・パーキンソン症状)/前頭側頭型(脱抑制・常同行動)。症状は中核症状(必ず生じる)とBPSD(環境・ケアで改善可)。診断は認知機能検査(HDS-R・MMSE)+画像。ケアはパーソンセンタード・ケア。治る認知症=正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫。施策は新オレンジプラン→大綱(共生と予防)→認知症基本法。初期集中支援チームはおおむね6か月(捜索はSOSネットワーク)。
認知症とは(定義と4大認知症)
認知症とは、脳や身体の疾患等により、これまでに獲得した認知機能が持続的に低下し、日常生活・社会生活に相当の制限を受ける状態をいいます。その大部分を、次の4つが占めます。
- アルツハイマー型=脳にたんぱく質の異常蓄積(老人斑)→神経細胞が死滅し脳が萎縮。認知症の約半数・女性に多い。
- 血管性=脳梗塞などの脳血管障害。段階的に進行・男性に多い。
- レビー小体型=神経細胞にレビー小体が出現。幻視・パーキンソン症状。
- 前頭側頭型=前頭葉・側頭葉の萎縮。行動・人格の変化が前面に。
見分けの視点
各タイプは「
原因・主症状・性差・進み方」で対比すると整理できます。試験はこの違いをねらいます。
4大認知症の特徴と見分け
- アルツハイマー型=主症状は記憶障害で徐々に進行。初期は近時記憶(数分〜数か月)の障害。進行で見当識障害・失認失行・人格変化、物盗られ妄想や徘徊も。
- 血管性=記憶障害が中心だが感情失禁(情動失禁)やうつも併発。障害部位で症状が異なる(まだら認知症)。病識・人格は比較的保たれる。
- レビー小体型=リアルな幻視・パーキンソン症状・症状の変動・レム睡眠行動障害。起立性低血圧などの自律神経症状で転倒も。
- 前頭側頭型=脱抑制(がまんできない)・常同行動・共感の欠如。通常40〜60歳の初老期に発症。
ひっかけ注意(第22回・第18回)
「レビー小体型では幻視はみられない」は
誤り(幻視が特徴)。「アルツハイマー型の初期症状として近時記憶の障害が著しい」は
正しい。
若年性認知症・治療可能な認知症・MCI
- 若年性認知症=65歳未満の認知症(原因問わず)。認知症全体の約1%。進行が早く前頭側頭型の割合が高い。特定疾病(初老期における認知症)として介護保険給付の対象。
- 治る認知症=正常圧水頭症(認知機能低下・歩行障害・尿失禁→シャント手術で改善)、慢性硬膜下血腫(血腫除去で認知機能が戻る)。甲状腺機能低下症やビタミンB12欠乏症も治療で改善。
- 軽度認知障害(MCI)=健常と認知症の中間。ADLや全般的認知機能は正常で認知症ではない。年間約1割が認知症に移行するが、生活改善で一部は健常に戻る。
ひっかけ注意(第20回)
「慢性硬膜下血腫による認知機能障害は、血腫を除去しても回復しない」は
誤り。血腫が脳を圧迫して起こるので、除去すれば認知機能のレベルが戻ります。
中核症状とBPSD
認知症の症状は、2つに分けて理解します。
- 中核症状=脳の障害から必ず生じる。記憶障害・見当識障害・理解/判断力の低下・言語障害・実行機能障害・人格変化。
- BPSD(認知症の行動・心理症状)=以前は周辺症状とよばれた。行動症状(徘徊・暴言・異食・不潔行為)と心理症状(不安・抑うつ・幻覚・妄想)。
- BPSDは個人因子(生い立ち等)・環境因子(住環境等)の影響を強く受け、適切な対応で改善が可能。多剤併用や不適切なケアがBPSDをまねくことも。
ひっかけ注意(第25回)
「BPSDは、住環境などの環境因子の影響は受けない」は
誤り。BPSDは個人因子・環境因子の影響を強く受けます。だから環境やケアで改善できます。
診断と治療
- 診断=認知機能検査(長谷川式=HDS-R、MMSE)とMRI・CTなどの画像診断をあわせて、診断と原因疾患の鑑別を行う。
- 薬物療法=進行を遅らせる効果はあるが治癒に至る薬はまだない(早期アルツハイマー病・MCIにレカネマブ・ドナネマブ)。
- 非薬物療法=現実見当識訓練(リアリティ・オリエンテーション)、回想法。
ひっかけ注意(第12回)
「MMSEの結果のみで、認知症と判断できる」は
誤り。認知機能検査とMRIなどの画像診断をあわせて判断します。
認知症ケア(パーソンセンタード・ケア)
- パーソンセンタード・ケア=その人らしさをケアの中心に据え、本人の気持ちをくみとり、意向に沿い、尊厳を傷つけない。
- ありのままを受け入れ、否定的な言動は避ける/あたたかい言葉と態度で安心感を/なじみの関係・なじみの場所を重視。
- 通じる技法=ユマニチュード・バリデーション療法。介護者(家族)への配慮も忘れない。
認知症支援施策(新オレンジプラン→大綱→基本法)
- 新オレンジプラン(2015年・認知症施策推進総合戦略)=住み慣れた地域で自分らしく暮らせる社会。7つの柱(認知症ケアパス・認知症カフェなど)。
- 認知症施策推進大綱(2019年)=共生と予防を車の両輪。「予防」は「認知症にならない」ではなく「なるのを遅らせる/進行を緩やかにする」。対象は2025年まで。
- 認知症基本法(2023年制定・2024年施行)=共生社会の実現。基づく認知症施策推進基本計画(2024年閣議決定・〜2029年度・「新しい認知症観」)。
ひっかけ注意(第26回)
「認知症施策推進大綱では、発症を遅らせることを目指している」は
正しい。予防は「ならない」ではなく「遅らせる」の意味、が頻出です。
地域におけるサポート体制
- 地域包括支援センター(2005年介護保険法改正で設置)=地域包括ケアの中核。総合相談・権利擁護・見守り体制づくり。
- 認知症疾患医療センター=専門医療の中核。都道府県・政令指定都市が指定。診断・急性期治療・研修。
- 認知症初期集中支援チーム=複数の専門職が訪問し、おおむね6か月、包括的・集中的に支援。市町村が設置、対象は40歳以上。
- 推進員(つなぐ)・認知症カフェ(集う)・認知症サポーター(見守る/講師はキャラバン・メイト)・SOSネットワーク(捜す)。
ひっかけ注意(第28回)
「認知症初期集中支援チームは、行方不明の認知症の人を捜索する仕組み」は
誤り。捜索は
SOSネットワーク。チームは専門医療機関の紹介や家族支援を集中的に行います。
覚え方
- アルツ=女性・近時記憶/血管性=男性・感情失禁/レビー=幻視/前頭側頭=常同行動
- 中核症状=必ず/BPSD=環境・ケアで改善できる
- 治る認知症=正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫
- 施策=新オレンジ→大綱(共生と予防)→基本法
- 初期集中支援チーム=おおむね6か月/捜索はSOSネットワーク
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認知症は範囲が広く、4大認知症の鑑別や施策の流れで混乱しがちです。声と差し棒で、各タイプの違いと施策の流れを順番に解説する講座なら、紛らわしいポイントが記憶に残りやすくなります。各単元は順次公開予定。まずは無料の第1講と一問一答からどうぞ。
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よくある質問
4大認知症の特徴は?
アルツハイマー型は脳の萎縮で生じ、女性に多く、近時記憶の障害から始まります。血管性は脳血管障害が原因で、男性に多く、段階的に進行し、感情失禁を伴います。レビー小体型は幻視やパーキンソン症状、自律神経症状が特徴です。前頭側頭型は脱抑制や常同行動など行動・人格の変化が前面に出ます。
中核症状とBPSDの違いは?
中核症状は脳の障害から必ず生じる症状で、記憶障害・見当識障害・実行機能障害・人格変化などです。BPSDは認知症の行動・心理症状(徘徊・暴言・不安・妄想など)で、以前は周辺症状とよばれました。個人因子や環境因子の影響を強く受け、適切な対応で改善が可能です。
レビー小体型認知症の特徴は?
リアルな幻視、パーキンソン症状、症状の変動、レム睡眠行動障害、起立性低血圧などの自律神経症状が特徴です。自律神経症状による転倒も少なくありません。「幻視はみられない」は誤りで、見えるものを払いのけたり逃げたりする動作を伴うことがあります。
治る認知症にはどんなものがありますか?
正常圧水頭症(認知機能低下・歩行障害・尿失禁が主症状で、脳脊髄液を流すシャント手術で改善)や、慢性硬膜下血腫(血腫を除去すると認知機能のレベルが戻る)があります。甲状腺機能低下症やビタミンB12欠乏症なども、治療で改善することがあります。
認知症施策推進大綱の「予防」とは?
「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味です。大綱は共生と予防を車の両輪として施策を進めており、発症を遅らせることを目指しています。
本記事は学習の補助を目的とした情報提供です。認知症に関する施策(大綱・基本法・基本計画)や治療薬は改訂・追加されることがあります。最新の内容は必ずお手元の教科書・公式資料でご確認ください。本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。