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急変時の対応|止血・誤嚥(窒息)・心肺蘇生(CPR)・AED・体位のまとめ
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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この単元は音声講義でも学べます第31講「急変時の対応」を聴く
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高齢者は、病状が急に変わったり、転倒・窒息・溺水などの事故が起こりやすく、いざというときの初期対応がその後の経過(予後)を左右します。試験では「事故への対応」と「身体変化への対応」から、止血の向き・窒息の手技・心肺蘇生の数字・体位のひっかけが問われます。一つずつ、なぜそうするかの理由とあわせて整理します。
ここだけ覚える
止血は出血部位より「心臓に近い側」を圧迫し、患部を心臓より高く。嘔吐・喀血は横向き(側臥位)で窒息防止。窒息は背部叩打法・腹部突き上げ法(ハイムリック法、行ったら医療機関に伝える)。心肺蘇生は胸骨圧迫を約5cm沈む強さ・1分間100〜120回・30対2、AEDは2004年から一般の人も使用可。やけどは冷水で15〜30分・衣服の上から。溺水は入浴中(ヒートショック)。黒色のタール便は上部消化管出血で検査が必要。誤薬で低血糖はブドウ糖・砂糖、意識がなければ吐かせず救急車。
高齢者の急変の特徴と基本姿勢
高齢者の疾患は、慢性疾患や複数の疾患があり、症状が非定型的で、自覚症状や訴えが少ないのが特徴です。そのため重症化しやすく、突然の意識障害などをきたすこともあります。
- 転倒・骨折・窒息・入浴中の溺水などの不慮の事故が起こりやすい。
- 急変時は医療と介護の連携が重要。あらかじめ対応方法・受診先・連絡方法を決めておく。
- 介護職の役割は、状態を観察し、正確に医療へ伝えること(診断はしない)。
考え方
急変対応のゴールは
「悪化させず、正しく医療につなぐ」。むやみに動かさず、状態を把握して連絡する、が一貫した基本姿勢です。
事故への対応①:転倒・打撲・骨折
転倒を発見したら、転倒の状況・意識の有無・身体状況を把握し、いずれの場合も速やかに医療機関へ連絡します。
- 止血=清潔なガーゼ・タオルで圧迫。激しい出血や布がないときは、出血部位より心臓に近い側を圧迫し、出血部位を心臓より高く上げる。
- 頭部打撲で記憶障害・頭痛・嘔吐→頭蓋内出血の疑い。両手足の脱力・しびれ→頸椎損傷の疑いで動かさない。
- 骨折=転倒で折れやすいのは大腿骨頸部・手首(橈骨遠位端)・上腕骨頸部。疑ったら動かさず固定。
- 骨が皮膚から出ている開放骨折は、感染のおそれがあり触れない。
ひっかけ注意(第23回)
「激しく出血しているときは、出血部位より
心臓から遠い側を圧迫する」は
誤り。正しくは
心臓に近い側を圧迫し、患部を高くします。血液は心臓から先へ流れるので、上流側で押さえるのが理屈です。
事故への対応②:誤嚥(窒息)・誤薬・やけど・溺水
飲み込む力の低下で、誤嚥・窒息が起こりやすくなります。高齢者は窒息しても苦しがらず、じっとしていることがあるので注意が必要です。
- 窒息=まずせきを出させ、側臥位で口の異物をかき出す。取れなければ背部叩打法・腹部突き上げ法(ハイムリック法)。腹部突き上げ法は臓器を傷つけることがあり、行ったら医療機関に伝える。
- 誤薬=気づいたら胃の内容物を吐かせる。血糖降下薬の入れすぎで低血糖→ブドウ糖・砂糖を与える。意識がなければ吐かせず救急車。
- やけど=冷水で15〜30分冷やす。衣服の下は脱がさず、上から冷やす。広範囲は救急車。
- 溺水=高齢者ではほとんどが入浴中。血圧変動による心筋梗塞・脳血管障害が原因(ヒートショック)。発見したら浴槽から出し心肺蘇生。
ひっかけ注意
やけどで「衣服をすぐ脱がせてから冷やす」は
誤り。皮膚に貼りついた衣服を無理に脱がせると悪化するため、
衣服の上から冷やします。
心停止と心肺蘇生(CPR)・AED
心停止はただちに心肺蘇生と救急要請を。3分以上続くと重大な脳障害が生じます。心肺蘇生は一次救命処置で、医療職でなくても誰でも行えます。
- 手順=①反応の確認→②119番通報とAEDの手配→③呼吸の確認→(正常な呼吸がなければ仰臥位で)④胸骨圧迫→⑤気道確保と人工呼吸。
- 胸骨圧迫=胸骨の下半分を、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100〜120回、絶え間なく。胸骨圧迫30回:人工呼吸2回。
- 気道確保・人工呼吸は訓練を受けていなければ行わなくてよい(胸骨圧迫を優先)。
- AED(自動体外式除細動器)=電気ショックで心臓を正しいリズムに。2004年から一般の人も使用可。到着したら指示どおり実施し、ただちに心肺蘇生を再開。
ひっかけ注意(第26回)
「胸骨圧迫は1分間に
60回を目安」は
誤り。正しくは
約5cm沈む強さ・1分間に100〜120回。数字をそのまま覚えます。
身体変化への対応:意識・腹痛嘔吐・吐血下血喀血・呼吸
事故以外の急な体調変化への対応です。体位のひっかけと、出血の見分けが問われます。
- 意識レベルの低下=脱水・熱中症・脳虚血でも起こる。程度を把握し医療者へ伝える(JCSを使用、数字が大きいほど重い)。在宅で意識障害なら救急車。
- 腹痛・嘔吐=患部を温め/冷やし/安易な鎮痛薬は避け医療へ。嘔吐は横向き(側臥位)。激しい腹痛+嘔吐の反復はイレウス、腹痛+発熱・下痢は食中毒・ノロを疑う。
- 吐血・下血・喀血=吐血は消化管、喀血は気道系から。黒色のタール便は上部消化管の出血。喀血は出血側を下にした側臥位。水や薬は飲ませない。
- 呼吸不全=突然・いつもと違うは緊急性が高い。緊急性が高くなければ座位など楽な姿勢に。
ひっかけ注意(第28回・第18回)
「吐き気がある人を誤嚥予防のため
仰向けにする」は
誤り(吐物で窒息→
横向き)。「大量の黒色便だが鮮紅色でないので
問題ない」も
誤り(上部消化管の相当な出血で検査が必要)。
覚え方
- 止血=心臓に近い側を圧迫+患部を高く
- 嘔吐・喀血=横向き(側臥位)/呼吸が苦しい=座位
- 胸骨圧迫=約5cm・1分間100〜120回・30対2
- やけど=15〜30分・衣服の上から/溺水=入浴中(ヒートショック)
- 黒色タール便=上部消化管出血で検査/低血糖=ブドウ糖・砂糖
🎙️ 動画でも学ぶ(無料)
この単元は「止血の向き」「窒息の手技」「胸骨圧迫の数字」「嘔吐・喀血の体位」「黒色タール便」が狙われます。声と差し棒で手順を順番に解説する講座なら、いざというときの流れと数字が記憶に残りやすくなります。各単元は順次公開予定。まずは無料の第1講と一問一答からどうぞ。
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一問一答で力だめし ▶
よくある質問
激しく出血しているとき、どこを圧迫しますか?
出血部位より心臓に近い側を圧迫し、出血部位を心臓より高くします。清潔なガーゼやタオルがあれば傷口を直接圧迫します。血液は心臓から手足の先へ流れるため、上流にあたる心臓側で押さえます。「心臓から遠い側を圧迫する」は誤りです。
食べ物をのどに詰まらせたときの対処は?
まずせきを出させ、取れなければ背部叩打法や腹部突き上げ法(ハイムリック法)を行い、同時に医療機関へ連絡します。腹部突き上げ法は内臓を傷つけることがあるため、行った場合はその旨を医療機関に伝えます。高齢者は窒息しても苦しがらないことがあるので注意します。
心肺蘇生の胸骨圧迫はどのくらいの強さ・速さですか?
胸骨の下半分を、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100〜120回のテンポで、絶え間なく圧迫します。胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を繰り返します。「1分間に60回」は誤りです。気道確保や人工呼吸は、訓練を受けていなければ行わなくてよいとされています。
吐き気がある人はどんな体位にしますか?
横向き(側臥位)にします。仰向け(仰臥位)にすると、吐いたもので窒息するおそれがあるためです。喀血のときも、健康な側の肺への血液の流入や窒息を防ぐため、出血している側を下にした側臥位にします。
黒い便(タール便)が出たらどう考えますか?
胃や十二指腸など上部消化管からのかなりの出血が疑われます。血圧低下を伴う大量の黒色便は、鮮紅色でなくても検査が必要で、「問題ない」と判断してはいけません。鮮紅色の下血は、肛門に近い下部消化管からの出血を示します。
本記事は学習の補助を目的とした情報提供です。救命処置の手順や基準(心肺蘇生のガイドライン等)は改訂されることがあります。最新の内容は必ずお手元の教科書・公式資料でご確認ください。本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。