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食事の介護と口腔ケア|摂食・嚥下の5期と誤嚥を防ぐ食事介助・口腔ケア
ケアマネ試験対策/保健医療サービス分野
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食事の介護では、「どう食べてもらうか」だけでなく「どう誤嚥を防ぐか」が問われます。カギは、摂食・嚥下のしくみ(5期)、姿勢や1回量などの食事介助の基本、そして口腔ケアです。試験では5期の順番と役割、誤嚥を防ぐ介助のポイント、口腔ケアの効果や義歯の手入れがねらわれます。流れと数字を整理しましょう。
ここだけ覚える
摂食・嚥下は先行(認知)→準備(咀嚼)→口腔→咽頭→食道の5期。口腔期は舌で食塊をのどへ送り、咽頭期は嚥下反射で一時的に呼吸を止めて気道を守る。誤嚥を防ぐ食事はやや前かがみであごを引く・1回量はティースプーン1杯・食後30分〜1時間は座位。口腔ケアは誤嚥性肺炎やオーラルフレイルの予防に有効で、加齢で唾液が減り自浄作用が低下するため重要度が増す。義歯は必ず外して流水で洗い、着脱は下あごから外し上あごから入れる。
摂食・嚥下とは(5つの段階)
摂食とは、食べ物を認識して箸やスプーンで口に取り入れる動作。嚥下とは、口の中の食べ物が唾液と混ざって咀嚼され、食塊となって食道へ送られる過程です。摂食・嚥下は中枢神経と末梢神経で制御され、次の5段階に分かれます。
- 先行(認知)期=視覚・嗅覚・触覚などで食べ物を認識し、一口で食べる量を決める。
- 準備(咀嚼)期=口に取り入れ、歯・歯ぐき・あごの運動でかみ砕き、唾液と混ぜて食塊をつくる。
- 口腔期=舌の運動で食塊を舌の前部から舌根部、そして咽頭(のど)へ送り込む。
- 咽頭期=食塊が送られると同時に一時的に呼吸を止め(嚥下反射)、気道へ入るのを防ぐ。
- 食道期=呼吸が再開し、食塊は食道の蠕動運動で胃へ送られる。
ひっかけ注意
口腔期は
舌の運動で食塊をのどへ送る段階です。「口腔期で視覚・触覚・嗅覚により認識し、唾液が分泌される」は
誤り。認識して唾液が出るのは
先行(認知)期です。
嚥下障害と誤嚥のリスク
5期のどこかに障害があると、うまく飲み込めず、口腔内やのどに食べ物が残ります。これを嚥下障害といい、誤嚥や窒息の原因となります。
- 誤嚥=食べ物や唾液が気道に入ること。誤嚥性肺炎や窒息につながる。
- 嚥下障害は脱水・低栄養もまねくことがある。
- 食事中のむせ込みが続く、声がガラガラになる、食後に痰が増えるなどは、誤嚥のサインのことがある。
- 高齢者は嚥下反射が低下しやすく、誤嚥への配慮がとくに重要。
ひっかけ注意
嚥下障害が引き起こすのは誤嚥・窒息だけではありません。食事量が減ることで
脱水や低栄養にもつながる点まで押さえます。
食事介助の基本(姿勢・食事形態・1回量)
食事介助はアセスメントから始まります。本人の心身機能だけでなく、嗜好・食生活・意欲・調理状況・介護者の状況まで把握し、内容が多岐にわたるため多職種が連携して行います(医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・管理栄養士・薬剤師ほか)。
- 寝食分離=できるだけ食堂で食べるなど、寝床と食事の場を分ける。生活空間が広がり、ADL・QOLの向上につながる。
- 食事形態=咀嚼・嚥下機能の低下や義歯利用に応じて、小さく刻む・とろみをつける・ペースト状にするなど工夫する。
- 1回量=口に入れる量はティースプーン1杯程度にし、ゆっくり入れて誤嚥を防ぐ。
- 姿勢=やや前かがみであごを引く。いすに深く腰かけ、足底が床につく高さに調整。ベッド上では上体を起こしてあごを引く。
ひっかけ注意
「スプーンはできるだけ深く大きいものとし、1回量を多くして食事の所要時間を短くする」は
誤り。1回量を多くするとむせやすく、誤嚥につながります。あくまでティースプーン1杯程度です。
食事中〜食後のかかわり
介助の心がけと、食後の対応も出題されます。
- 献立を説明し、立ったままではなく同じ目線で介助する。覚醒を確認し、本人のペースに合わせる。
- 最初に水分で口腔内を湿らせると、唾液の分泌が促されて飲み込みやすくなる。
- 認知症の人には、声かけ・見守りで食事を促すことも大切。
- 食後は口のまわり・手を清潔にし、体調を確認。口腔ケアを行い、誤嚥防止のため食後30分〜1時間は座位を保つ。
ひっかけ注意
「誤嚥防止のため、食後はすぐに横になって安静にする」は
誤り。食後しばらく(30分〜1時間)は
座位を保つのが基本です。
口腔の機能と口腔ケアの重要性・効果
口腔とは、口の中からのどまでの部分で、歯・舌・唾液腺で構成されます。機能は咀嚼・嚥下/発音/呼吸/表情(感情表現)/かみ合わせで平衡感覚を保つの5つです。
- 唾液腺=大唾液腺(耳下腺・顎下腺・舌下腺)と小唾液腺に分かれ、唾液を分泌する。唾液腺を刺激して分泌を促すのが唾液腺マッサージ。
- 口の中は唾液の自浄作用・殺菌作用で守られているが、加齢で唾液が減り自浄作用が低下するため、口腔ケアが重要になる。
- とくに総義歯・経管栄養(口から食べていない)・唾液を抑える薬を使う人は、口腔ケアの重要性がさらに増す。
- 効果=誤嚥性肺炎の予防、オーラルフレイルの予防、虫歯・歯周病・口臭の予防、味覚を正常に保つ、唾液分泌を促す、発音をよくする など。
ひっかけ注意
「高齢者では唾液の分泌量が減り、う蝕や歯周病が起こりやすい」は
正しい。加齢で自浄作用が低下するためです。なお、経管栄養で口から食べていない人も、口腔ケアは必要です。
口腔ケアの方法と義歯のケア
口腔ケアの方法は、ブラッシング・うがい・清拭の3つ。本人の状況に合わせて使い分けます。
- ブラッシング=歯ブラシで行う。できるだけ洗面所で行うが、離床・移動が困難ならベッド上で行う。
- うがい=口をすすいで食べかすを取り除き、口臭を防ぐ。
- 清拭=ブラッシングやうがいが難しい場合や、口の中に炎症がある場合に行う。スポンジブラシやガーゼで汚れを拭き取る。
- 片麻痺がある人は、麻痺側を上にして口腔ケアを行い、誤嚥を防ぐ。
- 義歯=食後に必ず外して口腔ケアを行い、義歯はブラシで流水下で洗う。着脱は下あごから外し、上あごから入れる。夜間は外してきれいな水(または義歯洗浄剤入りの水)に漬けておく。
ひっかけ注意
「口腔内を清掃する際は、義歯は外さない」は
誤り。義歯に付着した歯垢は細菌の温床になるため、口腔ケアの際は
必ず外して洗浄します。
覚え方
- 5期=先行→準備→口腔→咽頭→食道(口腔期は舌で送る)
- 誤嚥を防ぐ食事=前かがみであごを引く/1回量ティースプーン1杯/食後30分〜1時間は座位
- 口腔ケアの効果=誤嚥性肺炎の予防・オーラルフレイルの予防
- 義歯=外して流水で洗う/下あご外し・上あご入れ
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この単元は「摂食・嚥下の5期」「誤嚥を防ぐ姿勢と1回量」「口腔ケアの効果と義歯の手入れ」が狙われます。声と差し棒で要点を解説する講座なら、流れや数字が記憶に残りやすくなります。各単元は順次公開予定。まずは無料の第1講と一問一答からどうぞ。
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よくある質問
摂食・嚥下の5期とは何ですか?
先行(認知)期・準備(咀嚼)期・口腔期・咽頭期・食道期の5段階です。先行期で食べ物を認識して一口量を決め、準備期でかみ砕いて食塊をつくり、口腔期で舌が食塊をのどへ送り、咽頭期で嚥下反射により一時的に呼吸を止めて気道を守り、食道期で蠕動運動により胃へ送られます。
誤嚥を防ぐ食事の姿勢はどうすればよいですか?
やや前かがみであごを引く姿勢が基本です。いすには深く腰かけ、足の裏が床につく高さに調整します。あごが上がると気道が開いて誤嚥しやすくなるため注意します。ベッド上で食べる場合も、上体を起こしてあごを引いた姿勢にします。
一口の量はどれくらいが目安ですか?
ティースプーン1杯程度が目安です。ゆっくりと口に入れ、飲み込みを確認しながら進めます。スプーンを大きくして1回量を増やすと、むせやすく誤嚥につながるため避けます。
口腔ケアにはどんな効果がありますか?
誤嚥性肺炎やオーラルフレイルの予防、虫歯・歯周病・口臭の予防、味覚を正常に保つ、唾液分泌を促す、発音をよくするなどの効果があります。加齢で唾液が減り自浄作用が低下するため、高齢者では口腔ケアの重要性が高まります。
義歯(入れ歯)の手入れの注意点は?
口腔ケアのときは義歯を必ず外し、ブラシを使って流水の下で洗います。着脱は下あごから外し、上あごから入れるのが一般的です。夜間は外して、きれいな水(または義歯洗浄剤を加えた水)に漬けておきます。義歯を外さずに済ませるのは誤りです。
本記事は学習の補助を目的とした情報提供です。摂食・嚥下や口腔ケアの適切な方法は、利用者の状態によって異なります。誤嚥や窒息のリスクがある場合や、実際のケアにあたっては、医師・歯科医師・言語聴覚士・管理栄養士などの専門職にご相談ください。試験に関わる制度・数値は改訂されることがあるため、最新の内容は必ずお手元の教科書・公式資料でご確認ください。本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。