福祉サービス分野 > 第62講 夜間対応型訪問介護とは|22時〜6時・オペレーター7資格・300人に1か所をわかりやすく/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
CHAPTER 3 | SEC11 | 地域密着型サービス
夜間対応型訪問介護とは
夜間対応型訪問介護は、地域密着型サービスの一つ。夜間に定期的な巡回と随時の訪問で介護や緊急時の対応などを行い、利用者が24時間安心して自宅生活を送れるよう支援します。
- 利用できるのは居宅要介護者のみ。要支援者は利用できない
- 一人暮らしの高齢者・高齢者のみの世帯・中重度の者が利用の中心だが、これらに限定されるものではない
第62講、夜間対応型訪問介護です。ここから地域密着型サービスの各論に入ります。
夜間対応型訪問介護は、地域密着型サービスの一つで、夜間に、定期的な巡回と随時の訪問で、介護その他の日常生活上の世話や緊急時の対応などを行い、利用者が24時間安心して自宅生活を送れるよう支援することを目的とします。
利用できるのは、居宅要介護者です。要支援者は利用できません。ここは頻出です。
一人暮らしの高齢者や、高齢者のみの世帯、中重度の人が利用の中心ですが、これらに限定されるものではありません。限定と言われたらバツです。
数字で覚える | 重要度A
「夜間」とは何時のこと?
- 「夜間」=日中の時間帯(8〜18時)以外
- 提供時間は各事業所にまかされるが、22時〜6時は必ず含む
- 日中のサービス提供は認められていない
最重要の数字から。サービス提供時間には、22時から6時までの時間帯が必ず含まれていなければなりません。
夜間とは、日中の時間帯、つまり8時から18時以外をいいます。
提供時間そのものは各事業所にまかされますが、22時から6時は必須です。
そして、日中のサービス提供は認められていません。
過去問です。提供時間は24時から8時までの間を最低限含む必要がある。第24回の出題で、答えはバツ。正しくは22時から6時です。数字の入れ替えに注意しましょう。
定期巡回・オペセン・随時訪問
サービスの3本柱
- ❶定期的に利用者宅を巡回し、訪問介護を行う
- ❷あらかじめ利用者の心身の状況や環境などを把握しておき、利用者からの随時通報を受け、オペレーターの従業者が訪問介護等の要否を判断する
- ❸随時通報の結果を受けて訪問介護を行う
サービスは3本柱です。定期巡回サービス、オペレーションセンターサービス、随時訪問サービス。
1つめ、定期巡回サービスは、定期的に利用者宅を巡回して訪問介護を行うものです。
2つめ、オペレーションセンターサービスは、あらかじめ利用者の心身の状況や環境などを把握しておき、利用者からの随時通報を受けて、オペレーターが訪問介護等の要否を判断するものです。
3つめ、随時訪問サービスは、その通報の結果を受けて、実際に訪問介護を行うものです。通報を受けて判断し、駆けつける。この流れで覚えましょう。
300人に1か所・省略もアリ
オペレーションセンターの設置
- ただし、定期巡回を行う訪問介護員等が利用者からの通報を受けることで適切に実施できる場合は、設置しなくてよい
オペレーションセンターは、事業の実施区域内に、おおむね利用者300人につき1か所以上設置することとされています。
ただし例外があります。定期巡回を行う訪問介護員等が利用者からの通報を受けることで、オペレーションセンターサービスを適切に実施できる場合は、設置しなくてよいとされています。
つまり、必ず設置とは限らない。あとで見る介護報酬も、設置する場合としない場合で分かれます。
誰が作る?
夜間対応型訪問介護計画
- オペレーションセンターの従業者(オペレーター・面接相談員)が作成
- 居宅サービス計画に沿って作成し、利用者と家族に説明し、同意を得る(交付も)
- 計画の作成後に居宅サービス計画が作成された場合は、夜間対応型訪問介護計画を必要に応じて変更
夜間対応型訪問介護計画は、オペレーションセンターの従業者、つまりオペレーターや面接相談員が作成します。
居宅サービス計画に沿って作成し、利用者と家族に説明して、同意を得ます。
順番が逆になった場合の扱いも出ます。計画の作成後に居宅サービス計画が作成された場合は、夜間対応型訪問介護計画を必要に応じて変更します。
なれるのは7資格
人員基準①:オペレーター
- 資格:看護師・介護福祉士・医師・保健師・准看護師・社会福祉士・介護支援専門員のうち、提供時間帯を通じて1人以上
- 所定要件を満たす場合、1年以上サービス提供責任者の業務に従事した経験をもつ者をあてることができる
- 利用者への処遇に差し支えがなければ、定期巡回サービスなど他の業務との兼務可
人員基準です。まずオペレーター。なれるのは、看護師、介護福祉士、医師、保健師、准看護師、社会福祉士、介護支援専門員の7つの資格で、提供時間帯を通じて1人以上を置きます。
また、所定の要件を満たす場合は、1年以上サービス提供責任者の業務に従事した経験をもつ者をあてることもできます。
利用者への処遇に差し支えがなければ、定期巡回サービスなど、他の業務に従事してもかまいません。
過去問です。社会福祉士及び介護支援専門員はオペレーターになることができる。第16回の出題で、答えはマル。この7資格はしっかり覚えましょう。
面接相談員・訪問介護員等・管理者
人員基準②と設備基準
- 面接相談員:オペレーターと同資格または同等の知識経験をもつ者を1人以上(兼務可)。センターを設置しない場合は配置不要
- 訪問介護員等:定期巡回用に必要数以上+随時訪問用に提供時間帯を通じて専従で1人以上(差し支えなければ他業務兼務可)
- 管理者:常勤専従(支障がない場合は兼務可)
- 設備:専用区画/通報用機器の設置と端末機(ケアコール端末など)の利用者への配布。利用者の状況によっては家庭用電話や携帯電話での代用も可
続いて、面接相談員。オペレーターと同資格、または同等の知識経験をもつ者を1人以上確保します。兼務可能で、オペレーションセンターを設置しない場合は配置不要です。
訪問介護員等は、定期巡回サービス用に必要数以上、随時訪問サービス用に、提供時間帯を通じて専従で1人以上を確保します。
管理者は常勤専従で、支障がない場合は兼務できます。
設備基準は、専用区画を設けること、通報用の機器を設置し、ケアコール端末などの端末機を利用者に配布すること。この端末機は、利用者の状況によっては家庭用電話や携帯電話で代用してもよいとされています。
合鍵・面接訪問・苦情
運営基準のポイント
- 夜間対応型訪問介護計画の作成と説明・同意・交付
- 合鍵を預かる場合の適切な管理と必要事項文書の交付
- 随時訪問サービスを適切に行うため、オペレーションセンター従業者による利用者との面接と訪問(1か月ないし3か月に1回程度)
- 利用者からの苦情に関して市町村等が派遣する者が相談・援助を行う事業に協力するよう努める
運営基準です。まず、夜間対応型訪問介護計画の作成と、説明、同意、交付。
夜間サービスならではの規定として、合鍵を預かる場合は、適切に管理し、必要事項を記載した文書を交付します。
随時訪問サービスを適切に行うため、オペレーションセンターの従業者が、1か月ないし3か月に1回程度、利用者との面接と訪問を行います。
また、利用者からの苦情に関して、市町村等が派遣する者が相談および援助を行う事業に、協力するよう努めます。
重要度C
介護報酬:センターの有無で2方式
センター設置あり
1か月あたりの基本額+定期巡回・随時訪問の1回あたりの報酬を加えて算定
センター設置なし
月単位の定額制
介護報酬は、オペレーションセンターの有無で2方式に分かれます。
センターを設置する場合は、1か月あたりの基本額に、定期巡回や随時訪問を行った場合の1回あたりの報酬を加えて、基本サービス費を算定します。
センターを設置しない場合は、月単位の定額制です。定額なのは設置しないほう、と覚えてください。
泊まり系・包括系はダメ
算定できないケース
- 利用者が短期入所型サービス・入所系サービス・小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護を受けている間は、夜間対応型訪問介護費は算定できない
- 他の事業所から同一サービスを受けている場合も算定できない
算定できないケースです。利用者が、短期入所型サービス、入所系サービス、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護を受けている間は、夜間対応型訪問介護費は算定できません。
泊まっている間や、訪問を含む包括的なサービスを受けている間は重ねられない、という発想です。他の事業所から同一サービスを受けている場合も算定できません。
第62講のゴール
まとめ:夜間対応型訪問介護
- 地域密着型・居宅要介護者のみ(要支援×)。基準は市町村の条例で定める
- 夜間=8〜18時以外・22時〜6時は必須・日中提供×。3本柱=定期巡回・オペセン・随時訪問
- オペレーター7資格・センターは300人に1か所(省略可)・報酬は設置あり=基本額+出来高/なし=月定額
まとめです。夜間対応型訪問介護は地域密着型サービスで、利用できるのは居宅要介護者のみ。要支援者は使えません。事業の基準は、厚生労働省令の範囲内で市町村が条例で定めます。
夜間とは8時から18時以外で、22時から6時は必ず含める。日中の提供は認められません。サービスは定期巡回、オペレーションセンター、随時訪問の3本柱でした。
オペレーターになれるのは7資格。センターはおおむね300人に1か所以上ですが省略もでき、報酬は、設置ありなら基本額プラス出来高、なしなら月単位の定額制です。
第62講はここまでです。数字と資格が多い講なので、一問一答で反復しておきましょう。おつかれさまでした。
この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
夜間対応型訪問介護は、地域密着型サービスの一つである。
答えと解説
◯ 正しい。事業の基準は、厚生労働省令が定める基準の範囲内で市町村が条例で定める。
要支援者も、夜間対応型訪問介護を利用できる。
答えと解説
✕ 誤り。利用できるのは居宅要介護者で、要支援者は利用できない。
夜間対応型訪問介護のサービス提供時間については、24時から8時までの間を最低限含む必要がある。
答えと解説
✕ 誤り。提供時間は各事業所にまかされるが、22時から6時までの時間帯は含まれていなければならない(第24回-問55)。
夜間対応型訪問介護では、日中のサービス提供は認められていない。
答えと解説
◯ 正しい。夜間とは日中の時間帯(8〜18時)以外をいい、日中のサービス提供は認められていない。
社会福祉士及び介護支援専門員は、オペレーションセンターのオペレーターになることができる。
答えと解説
◯ 正しい。ほかに看護師、介護福祉士、医師、保健師、准看護師がなることができる(第16回-問55)。
オペレーションセンターは、いかなる場合も設置しなければならない。
答えと解説
✕ 誤り。定期巡回を行う訪問介護員等が利用者からの通報を受けることで適切に実施できる場合は、設置しなくてよい。
夜間対応型訪問介護計画は、オペレーションセンターの従業者が、居宅サービス計画に沿って作成する。
答えと解説
◯ 正しい。オペレーターや面接相談員が作成し、利用者と家族に説明して同意を得る。
利用者に配布する端末機は、利用者の状況によっては、家庭用電話や携帯電話で代用できる。
答えと解説
◯ 正しい。ケアコール端末などの端末機は、利用者の状況によっては家庭用電話や携帯電話での代用も可とされている。
夜間対応型訪問介護の利用者は、一人暮らしの高齢者または高齢者のみの世帯の者に限定されている。
答えと解説
✕ 誤り。これらや中重度の者が利用の中心ではあるが、限定されるものではない。
合鍵を預かる場合には、適切に管理し、必要事項を記載した文書を交付しなければならない。
答えと解説
◯ 正しい。運営基準に定められている。随時訪問を適切に行うための面接と訪問(1か月ないし3か月に1回程度)もあわせて確認。
オペレーションセンターを設置しない場合の介護報酬は、サービスを行った回数に応じた出来高払いである。
答えと解説
✕ 誤り。設置しない場合は月単位の定額制。設置する場合が、1か月あたりの基本額に1回あたりの報酬を加える方式。
利用者が小規模多機能型居宅介護を受けている間は、夜間対応型訪問介護費は算定できない。
答えと解説
◯ 正しい。短期入所型サービス・入所系サービス・小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の利用中や、他の事業所から同一サービスを受けている場合は算定できない。
五肢複択
夜間対応型訪問介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
- 地域密着型サービスの一つである。
- 要支援者も利用できる。
- サービス提供時間には、22時から6時までの時間帯が含まれていなければならない。
- 日中にもサービスを提供できる。
- 定期巡回サービス、オペレーションセンターサービス、随時訪問サービスからなる。
答えと解説
正解:1・3・5
1 正しい。地域密着型サービスであり、基準は市町村が条例で定める。
2 誤り。利用できるのは居宅要介護者で、要支援者は利用できない。
3 正しい。提供時間は各事業所にまかされるが、22時〜6時は必ず含む。
4 誤り。日中(8〜18時)のサービス提供は認められていない。
5 正しい。定期的な巡回、通報の受付と要否判断、通報を受けた訪問の3本柱である。
夜間対応型訪問介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
- オペレーターには、所定要件を満たす場合、1年以上サービス提供責任者の業務に従事した経験をもつ者をあてることができる。
- 面接相談員は、オペレーションセンターを設置しない場合でも配置しなければならない。
- 管理者は常勤専従とされているが、支障がない場合は兼務できる。
- 事業の基準は、都道府県が条例で定める。
- オペレーションセンターは、おおむね利用者100人につき1か所以上設置する。
答えと解説
正解:1・3
1 正しい。オペレーターは看護師・介護福祉士・医師・保健師・准看護師・社会福祉士・介護支援専門員のほか、所定要件を満たせばサ責経験1年以上の者もあてられる。
2 誤り。オペレーションセンターを設置しない場合、面接相談員の配置は不要。
3 正しい。管理者は常勤専従(支障がない場合は兼務可)。
4 誤り。地域密着型サービスの基準は、厚生労働省令の範囲内で市町村が条例で定める。
5 誤り。おおむね利用者300人につき1か所以上である。