福祉サービス分野 > 第68講 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護とは|29人以下の特養・要介護3以上・設置形態3つをわかりやすく/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
29人以下の「特養」
第68講 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
第3章 SEC17。入所定員29人以下の特別養護老人ホームのサービスです。設置形態3つと要介護3以上が核。
- 地域密着型介護老人福祉施設がどんな施設か説明できる
- 単独型・サテライト型・併設型の3形態を区別できる
- 要介護3以上の原則と人員基準をおさえる
第68講を始めましょう。今回は、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護。29人以下の特養です。
今日のゴールは3つです。
1つ目、地域密着型介護老人福祉施設が、どんな施設か説明できる。
2つ目、単独型、サテライト型、併設型、3つの設置形態を区別できる。
3つ目、要介護3以上の原則と、人員基準をおさえる。
29人以下の特別養護老人ホーム
概要
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護=地域密着型介護老人福祉施設の入所者へのサービス。
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、地域密着型介護老人福祉施設の、入所者へのサービスです。
地域密着型介護老人福祉施設とは、入所定員29人以下の、特別養護老人ホームのこと。
市町村長の指定を受けて、指定事業者となります。
原則、要介護3以上
入所対象者
- 要介護者で、保険者である市町村に住所のある人
- 新規入所者は原則として要介護3以上
- ただし特例も認められている(中身は「介護老人福祉施設」の講で詳しく)
入所対象となるのは、要介護者で、保険者である市町村に住所のある人です。
そして、新規入所者は、原則として、要介護3以上とされています。
ただし、特例も認められています。特例の中身は、介護老人福祉施設の講で、詳しく扱います。
施設なのに「居宅復帰」を目指す
目的3つ
この施設の目的として、3つあげられます。
1つ目、可能な限り、居宅における生活への復帰を目指す。
2つ目、介護や日常生活上の世話、以外の援助も行う。
3つ目、心身機能の維持です。
施設なのに、居宅復帰を目指す。ここが、マルバツの題材になります。
単独・サテライト・併設
★設置形態は3つ
今回いちばんの狙われポイント。設置形態は3つ。
- 単独型:小規模な介護老人福祉施設
- サテライト型:本体施設を運営する法人が、本体と密接に連携しながら別の場所に設置
- 併設型:居宅サービス事業所や地域密着型サービス事業所に併設された小規模な介護老人福祉施設
設置形態は3つ。ここが今回いちばんの、狙われポイントです。
単独型。小規模な介護老人福祉施設です。
サテライト型。本体施設を運営する法人が、本体施設と密接に連携しながら、別の場所に設置するものです。
併設型。居宅サービス事業所や、地域密着型サービス事業所に併設された、小規模な介護老人福祉施設です。
過去問、第17回。設置形態は、単独小規模の介護老人福祉施設と、サテライト型の2つである。答えは、バツ。併設型もあります。
病院・診療所は地方公共団体など
サテライト型の本体施設
- 本体になれる施設:介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院・病院・診療所
- うち老健・介護医療院・病院・診療所は、設置主体が地方公共団体などの場合に認められる
サテライト型の本体施設になれるのは、介護老人福祉施設、地域密着型介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院、診療所です。
このうち、介護老人保健施設と、介護医療院、病院、診療所については、設置主体が、地方公共団体などの場合に認められます。
計画をつくるのは介護支援専門員
居住形態と入所判定・計画
- 居住の形態=従来型とユニット型
- 利用者の申し込みを受けて入所判定
- 入所決定→介護支援専門員が地域密着型施設サービス計画を作成し、説明・同意
- 地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて計画上に位置づけるよう努める
居住の形態としては、従来型と、ユニット型があります。
入所判定と計画です。利用者の申し込みを受けて、入所判定が行われます。
入所が決定した場合、介護支援専門員が、地域密着型施設サービス計画を作成し、利用者と家族に説明し、同意を得ます。
計画をつくるのは、介護支援専門員。グループホームの、研修修了者である計画作成担当者との違いに、注意です。
また、入所者の日常生活全般を支援する観点から、地域住民による自発的な活動によるサービスなどの利用も含めて、計画上に位置づけるよう努めます。
医師は「必要数」
人員基準① 医師〜看護介護
- 医師:必要数
- 生活相談員:常勤で1人以上
- 看護職員:看護師または准看護師を1人以上(1人以上は常勤)/介護職員のうち1人は常勤
人員基準です。まず、医師は、必要数。
生活相談員は、常勤で1人以上です。
看護職員または介護職員。看護職員は、看護師または准看護師を1人以上で、1人以上は常勤。介護職員のうち、1人は常勤です。
総数は、入所者3人、またはその端数を増すごとに、1人以上。常勤換算です。
栄養士は連携で「置かなくて可」
人員基準② 栄養士〜ケアマネ
- 栄養士または管理栄養士:1人以上
- ※ほかの社会福祉施設等の栄養士等との連携で効果的な運営が期待でき、処遇に支障がなければ配置しなくて可
- 機能訓練指導員:1人以上(兼務可)
- 介護支援専門員:常勤で1人以上(兼務可)
栄養士、または管理栄養士は、1人以上。
ただし、ほかの社会福祉施設等の栄養士、または管理栄養士との連携を図ることにより、効果的な運営が期待でき、入所者の処遇に支障がなければ、配置しなくてもよいとされています。
機能訓練指導員は、1人以上で、兼務可。
介護支援専門員は、常勤で1人以上。兼務可です。
特養本体と「ほぼ同様」
事業・その他の基準
- 地域密着型サービス:基準は厚生労働省令の範囲内で市町村が条例で定める。サテライト型や併設型では緩和
- 施設・設備の基準、運営の基準は介護老人福祉施設とほぼ同様
事業の基準は、ここまでの地域密着型サービスと同じく、厚生労働省令の範囲内で、市町村が条例で定めます。サテライト型や併設型では、緩和されています。
その他の基準です。施設・設備の基準、運営の基準については、介護老人福祉施設と、ほぼ同様です。
29人以下の特養・形態3つ・要介護3
まとめ
- 地域密着型介護老人福祉施設=定員29人以下の特養。新規入所は原則要介護3以上
- 設置形態は単独型・サテライト型・併設型の3つ。「2つ」と来たら×
- 計画は介護支援専門員が作成/医師は必要数/栄養士は連携で置かないこともできる
まとめです。
地域密着型介護老人福祉施設は、定員29人以下の特養。新規入所は、原則、要介護3以上。
設置形態は、単独型、サテライト型、併設型の3つ。2つ、と来たらバツ。
計画は、介護支援専門員が作成。医師は必要数。栄養士は、連携で置かないこともできる。
お疲れさまでした。問題演習で知識を固めましょう。第68講、終了です。
この講の一問一答(◯×12問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
地域密着型介護老人福祉施設とは、入所定員29人以下の特別養護老人ホームをいう。
答えと解説
◯ 正しい。入所定員29人以下の特養が、市町村長の指定を受けて指定事業者となる。
新規入所者は、原則として要介護1以上とされている。
答えと解説
✕ 誤り。新規入所者は原則として要介護3以上(ただし特例が認められている)。
可能な限り居宅における生活への復帰を目指すことが、目的の1つとされている。
答えと解説
◯ 正しい。目的は①居宅復帰②介護や日常生活上の世話以外の援助③心身機能の維持。
施設の設置形態には、単独型、サテライト型、併設型がある。
答えと解説
◯ 正しい。設置形態は3つ。
施設形態は、単独小規模の介護老人福祉施設と、同一法人による本体施設のあるサテライト型居住施設の2つである。
答えと解説
✕ 誤り(第17回-問56)。居宅サービス事業所などに併設する併設型もある。
サテライト型の本体施設には、介護老人福祉施設のほか、介護老人保健施設、介護医療院、病院、診療所も含まれる。
答えと解説
◯ 正しい。ただし老健・介護医療院・病院・診療所は、設置主体が地方公共団体などの場合に認められる。
入所が決定した場合、生活相談員が地域密着型施設サービス計画を作成する。
答えと解説
✕ 誤り。介護支援専門員が地域密着型施設サービス計画を作成し、利用者と家族に説明し同意を得る。
地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて、地域密着型施設サービス計画上に位置づけるよう努める。
答えと解説
◯ 正しい。入所者の日常生活全般を支援する観点から、位置づけるよう努める(努力規定)。
医師は、常勤で1人以上配置しなければならない。
答えと解説
✕ 誤り。医師は「必要数」とされている。常勤1人以上とされているのは生活相談員や介護支援専門員。
栄養士または管理栄養士は、他の社会福祉施設等の栄養士等との連携により効果的な運営が期待でき、入所者の処遇に支障がなければ、配置しないことができる。
答えと解説
◯ 正しい。栄養士等は1人以上が原則だが、連携による例外が認められている。
介護支援専門員は、非常勤の職員を1人以上置けば足りる。
答えと解説
✕ 誤り。介護支援専門員は常勤で1人以上(兼務可)。
居住の形態には、従来型とユニット型がある。
答えと解説
◯ 正しい。居住形態は従来型とユニット型の2種類。
五肢複択
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
- 入所定員29人以下の特別養護老人ホームが、市町村長の指定を受けて行う。
- 新規入所者は、原則として要介護3以上とされている。
- 施設の設置形態は、単独型とサテライト型の2つである。
- サテライト型の本体施設に、病院や診療所は含まれない。
- 施設所在地の市町村以外に住所のある要介護者も、広く入所の対象となる。
答えと解説
正解:1・2
1 正しい。地域密着型介護老人福祉施設=入所定員29人以下の特養で、指定は市町村長。
2 正しい。原則要介護3以上(特例あり)。
3 誤り。単独型・サテライト型・併設型の3つ(第17回-問56)。
4 誤り。特養のほか、老健・介護医療院・病院・診療所も本体になれる(後4者は設置主体が地方公共団体など)。
5 誤り。対象は要介護者で、保険者である市町村に住所のある人。
地域密着型介護老人福祉施設の人員基準・計画について正しいものはどれか。2つ選べ。
- 地域密着型施設サービス計画は、介護支援専門員が作成する。
- 医師は、必要数を置くこととされている。
- 生活相談員は、非常勤で1人以上置けばよい。
- 看護職員・介護職員の総数は、入所者5人またはその端数を増すごとに1人以上である。
- 栄養士または管理栄養士は、いかなる場合も配置しなければならない。
答えと解説
正解:1・2
1 正しい。介護支援専門員が作成し、利用者と家族に説明して同意を得る。
2 正しい。医師は必要数。
3 誤り。生活相談員は常勤で1人以上。
4 誤り。入所者3人またはその端数を増すごとに1人以上(常勤換算)。
5 誤り。他の社会福祉施設等の栄養士等との連携により効果的な運営が期待でき、処遇に支障がなければ配置しなくて可。