介護支援分野 > 第18講 地域包括支援センター|中核機関を押さえる/全文
この講で先生が話す内容を、そのまま文章にしたものです。音声を聞けないときや、あとから読み返したいときにどうぞ。上のスライドと同じ内容です。
第18講 はじめに
地域包括支援センターってなに?
第18講は地域包括支援センター。高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるのを支える地域包括ケアの中核機関です。
- 位置づけ:誰が設置する?運営協議会は?
- 職員:3職種と配置基準(数字)
- 業務と地域ケア会議(5つの機能)
第18講は、地域包括支援センターです。高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるのを支える、地域包括ケアの中核機関です。
1つ目は位置づけ。誰が設置するか、運営協議会とは何かです。
2つ目は職員。3職種と配置基準の数字です。
3つ目は業務と、地域ケア会議の5つの機能です。
この回は、設置は市町村で委託もオーケー、3職種と3000〜6000、地域ケア会議の機能、が問われます。
住み慣れた地域で暮らし続ける
地域包括ケアシステム
地域包括ケアシステムとは、住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けられるしくみ。その中心がこのセンターです。
- 医療・介護・介護予防・住まい・生活支援を切れ目なく提供
- 単位は日常生活圏域(おおむね中学校区)
地域包括ケアシステムとは、住み慣れた地域でいつまでも暮らし続けられるしくみです。その中心がこのセンターです。
医療・介護・介護予防・住まい・生活支援を、切れ目なく提供します。
単位は日常生活圏域。おおむね中学校区です。
イメージは、住まいを真ん中に、医療・介護・予防・生活支援が取り囲む形。これを地域でつなぐ司令塔が、地域包括支援センターです。
責任主体は市町村
誰が設置する?
設置の責任主体は市町村。ただし市町村だけでなく、委託を受けた法人等も設置できます。
- 市町村が設置の責任主体
- 市町村から包括的支援事業の委託を受けた法人等(老人介護支援センターの設置者・医療法人・社会福祉法人・公益法人・NPO法人など)も設置可
設置の責任主体は市町村です。ただし市町村だけでなく、委託を受けた法人等も設置できます。
まず、市町村が設置の責任主体です。
そして、市町村から包括的支援事業の委託を受けた法人等。老人介護支援センターの設置者・医療法人・社会福祉法人・公益法人・NPO法人なども設置できます。
引っかけ。老人介護支援センターの設置者はセンターを設置できない、はバツで、委託を受ければ設置できます。逆に、委託の有無にかかわらず設置できる、もバツで、委託が前提です。
中立・公平を確保
運営協議会
設置・運営にあたっては、地域包括支援センター運営協議会の議を経ます(市町村が事務局)。
- 原則市町村単位で設置
- 事業者・関係団体・被保険者等で構成
- 中立性・公平性の確保、人材確保支援などを担う
設置・運営にあたっては、地域包括支援センター運営協議会の議を経ます。市町村が事務局です。
原則、市町村単位で設置されます。
事業者・関係団体・被保険者などで構成されます。
中立性・公平性の確保や、人材確保支援などを担います。
市町村が事務局となり、運営協議会の議を経て設置・運営するのが基本です。協議会には被保険者の代表も入る点がポイントです。
保健師・社会福祉士・主任ケアマネ
3職種と配置基準
職員配置基準は数字つきで頻出。第1号被保険者の数で決まります。
- 保健師(またはこれに準ずる者)
- 社会福祉士(またはこれに準ずる者)
- 主任介護支援専門員(主任ケアマネ)(またはこれに準ずる者)
職員配置基準は、数字つきで頻出です。第1号被保険者の数で決まります。
担当区域の第1号被保険者数が、おおむね3000人以上6000人未満ごと。この単位で3職種を各1名配置します。
1つ目は保健師、またはこれに準ずる者。
2つ目は社会福祉士、またはこれに準ずる者。
3つ目は主任介護支援専門員、主任ケアマネ、またはこれに準ずる者です。
保・社・主を、3000以上6000未満ごとに各1名。職種の入れ替えと数字の取り違えが狙われます。
それぞれの守備範囲
3職種の役割
3職種は協働しつつ、得意分野で役割を分担します。
- 保健師:介護予防ケアマネジメントが中心(予防)
- 社会福祉士:総合相談支援・権利擁護が中心
- 主任ケアマネ:包括的・継続的ケアマネジメント支援(地域のケアマネ支援)
3職種は協働しつつ、得意分野で役割を分担します。
保健師は、介護予防ケアマネジメントが中心。予防です。
社会福祉士は、総合相談支援と権利擁護が中心です。
主任ケアマネは、包括的・継続的ケアマネジメント支援。地域のケアマネを支えます。
対応づけ。保健師は予防、社会福祉士は相談・権利擁護、主任ケアマネはケアマネ支援。職種と業務のペアで覚えましょう。
包括的支援事業が柱
センターの業務
地域包括支援センターは、包括的支援事業を柱に、委託でほかの事業も担います。
- 包括的支援事業(第1号介護予防支援・総合相談支援・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント支援)
- 市町村の委託で総合事業・任意事業も実施
- 指定介護予防支援事業者の指定を受ければ介護予防支援も行う
地域包括支援センターは、包括的支援事業を柱に、委託でほかの事業も担います。
包括的支援事業は、第1号介護予防支援・総合相談支援・権利擁護・包括的継続的ケアマネジメント支援です。
市町村の委託で、総合事業や任意事業も実施します。
指定介護予防支援事業者の指定を受ければ、介護予防支援も行います。
センター運営の包括的支援事業4つは、センターがやること。第17講の地域支援事業とつながる部分です。
2014強化・2017評価義務
機能強化と評価
センターは法改正で機能強化と評価のしくみが整えられてきました。
- 2014年改正:人員体制強化・運営協議会による評価など機能強化
- 2017年改正:事業の質の評価を行い質の向上を図ることが義務化
- 評価基準は国が示す(市町村も定期的に実施状況を評価)
センターは、法改正で機能強化と評価のしくみが整えられてきました。
2014年改正で、人員体制の強化や運営協議会による評価など、機能強化が図られました。
2017年改正で、事業の質の評価を行い、質の向上を図ることが義務化されました。
評価基準は国が示します。市町村も定期的に実施状況を評価します。
引っかけ。評価の流れは、国が評価基準を定め、センターが自己評価し、市町村が評価して公表する、です。評価基準を市町村が独自に定める、ではありません。
2014で規定・法定化
地域ケア会議とは
地域ケア会議は、個別ケースの検討から地域づくりまでを担う会議。法律に位置づけられています。
- 2014年改正で市町村による会議の設置が規定(努力義務)
- 開催はもともと地域包括支援センターの業務。2017年改正で会議は省令に従うことが義務化
地域ケア会議は、個別ケースの検討から地域づくりまでを担う会議です。法律に位置づけられています。
2014年改正で、市町村による会議の設置が規定されました。これは努力義務です。
開催はもともと地域包括支援センターの業務です。2017年改正で、会議は省令に従うことが義務化されました。
地域ケア会議は、努力義務で設置され、法律に位置づけられています。個別から地域へ積み上げる会議、という性格を押さえましょう。
個別から政策へ
地域ケア会議の5つの機能
地域ケア会議には5つの機能があります。個別→地域→政策へとつながります。
- ①個別課題の解決(多職種協働で支援困難事例を解決)
- ②地域包括支援ネットワークの構築/③地域課題の発見
- ④地域づくり・資源開発/⑤政策の形成
地域ケア会議には、5つの機能があります。個別、地域、政策へとつながります。
1つ目は個別課題の解決。多職種協働で、支援困難事例を解決します。
2つ目は地域包括支援ネットワークの構築、3つ目は地域課題の発見です。
4つ目は地域づくり・資源開発、5つ目は政策の形成です。
流れで覚えましょう。個別課題を解決し、事例を積み上げ、地域課題を発見し、資源をつくり、政策にする。個別から政策への一本道です。
2つのレベル
個別会議と推進会議
地域ケア会議は、扱う範囲で大きく2つのレベルに分かれます。
- 地域ケア個別会議:おもに地域包括支援センターが開催。個別ケースを多職種で検討
- 地域ケア推進会議:市町村レベル。個別から見えた地域課題を政策へ
地域ケア会議は、扱う範囲で大きく2つのレベルに分かれます。
地域ケア個別会議は、おもに地域包括支援センターが開催します。個別ケースを多職種で検討します。
地域ケア推進会議は、市町村レベル。個別から見えた地域課題を政策へつなげます。
引っかけ。地域ケア会議は都道府県レベルで行う、はバツです。センターレベルの個別会議と、市町村レベルの推進会議です。
第17講の復習
委託とのつながり
センターの業務のうち、一部はセンター以外にも委託できます(第17講の復習)。
- 在宅医療・介護連携/生活支援体制整備/認知症総合支援は、地域包括支援センター以外にも委託可
- 2023年改正で総合相談支援事業も一部委託が可能に
センターの業務のうち、一部はセンター以外にも委託できます。第17講の復習です。
在宅医療・介護連携、生活支援体制整備、認知症総合支援は、地域包括支援センター以外にも委託できます。
2023年改正で、総合相談支援事業も一部委託が可能になりました。
センターが担う、と、センター以外にも委託できる、の線引きが、第17講と第18講をまたいで問われます。最新は教科書で確認しましょう。
第18講 おつかれさまでした
まとめ & 次の講へ
第18講のまとめ。「設置は市町村+委託OK/3職種3000-6000/地域ケア会議」を背骨に整理します。
- 設置:責任主体は市町村。委託を受けた法人等も設置可。運営協議会の議を経る
- 3職種:保健師・社会福祉士・主任ケアマネを、3000以上6000未満ごとに各1名
- 業務:包括的支援事業+委託で総合事業任意事業+介護予防支援。2017年評価義務化(基準は国)
- 地域ケア会議:5機能(個別→ネットワーク→地域課題→地域づくり→政策)・個別会議/推進会議
第18講のまとめです。設置は市町村プラス委託オーケー、3職種3000-6000、地域ケア会議、を背骨に整理します。
設置の責任主体は市町村。委託を受けた法人等も設置でき、運営協議会の議を経ます。
3職種は、保健師・社会福祉士・主任ケアマネを、3000以上6000未満ごとに各1名です。
業務は、包括的支援事業に加え、委託で総合事業・任意事業、そして介護予防支援。2017年に評価が義務化され、基準は国が示します。
地域ケア会議は5機能。個別、ネットワーク、地域課題、地域づくり、政策へ。個別会議と推進会議の2レベルです。
おつかれさまでした。次は第19講、または問題演習で力だめししてみましょう。
この講の一問一答(◯×10問・五肢複択2問)
すべてオリジナル問題です(過去問の転載ではありません)。答えは「答えと解説」を開くと出ます。全82講ぶんをまとめて解く →
地域包括支援センターの設置の責任主体は、市町村である。
答えと解説
◯ 正しい。市町村が責任主体。委託を受けた法人等も設置できますが、責任主体は市町村です。
市町村から包括的支援事業の委託を受けた法人は、地域包括支援センターを設置できる。
答えと解説
◯ 正しい。老人介護支援センターの設置者・医療法人・社会福祉法人・NPO法人なども設置できます。
老人介護支援センターの設置者は、地域包括支援センターを設置することができない。
答えと解説
✕ 誤り。委託を受ければ設置できます。頻出の引っかけです。
地域包括支援センターの設置・運営にあたっては、地域包括支援センター運営協議会の議を経る。
答えと解説
◯ 正しい。市町村が事務局となり、運営協議会の議を経ます。
地域包括支援センター運営協議会の構成員には、被保険者は含まれない。
答えと解説
✕ 誤り。事業者・関係団体に加え、被保険者の代表も構成員に含まれます。
地域包括支援センターには、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員の3職種を配置する。
答えと解説
◯ 正しい。いずれも「これに準ずる者」を含みます。職種の入れ替えに注意。
3職種は、第1号被保険者おおむね3000人以上6000人未満ごとに各1名配置する。
答えと解説
◯ 正しい。担当区域の第1号被保険者数が基準。数字の取り違えが狙われます。
地域包括支援センターは、指定介護予防支援事業者の指定を受けなくても介護予防支援を行える。
答えと解説
✕ 誤り。指定を受けて初めて介護予防支援を行えます。
地域ケア会議は、都道府県レベルで開催される会議である。
答えと解説
✕ 誤り。地域ケア個別会議はセンターレベル、地域ケア推進会議は市町村レベルです。
地域ケア会議の機能には、個別課題の解決や政策の形成が含まれる。
答えと解説
◯ 正しい。個別課題解決・ネットワーク構築・地域課題発見・地域づくり・政策形成の5機能です。
五肢複択
地域包括支援センターの設置・運営について、正しいものを2つ選べ。
- 設置の責任主体は市町村である。
- 設置の責任主体は都道府県である。
- 運営協議会の議を経る必要はない。
- 委託を受けた法人等も設置できる。
- 運営協議会の構成員に被保険者は含まれない。
答えと解説
正解:1・4
1 正しい。
2 誤り。責任主体は市町村。
3 誤り。運営協議会の議を経る。
4 正しい。老人介護支援センターの設置者なども可。
5 誤り。被保険者も構成員に含まれる。
地域包括支援センターの職員と地域ケア会議について、正しいものを2つ選べ。
- 3職種は保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員である。
- 3職種は第1号被保険者おおむね1000人ごとに各1名配置する。
- 地域ケア会議は都道府県レベルで開催される。
- 地域ケア会議の機能は個別課題の解決のみである。
- 地域ケア会議には政策の形成の機能がある。
答えと解説
正解:1・5
1 正しい。
2 誤り。おおむね3000人以上6000人未満ごと。
3 誤り。センターレベルと市町村レベル。
4 誤り。5つの機能がある。
5 正しい。